Wiiヌンチャクをナースコールのコントローラーにした

GALACTIC1969
GALACTIC1969
Jan 13, 2021

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とある事情で握りやすいナースコールが必要になった。

手元にあるナースコールは2極プラグ(モノラルプラグ)のシンプルなスイッチを後付けできるモデルになっていた。そこで、タイトルの通り、Wiiヌンチャクをナースコールのコントローラー化することにした。

Wiiヌンチャクを選んだ理由は、ゲームのコントローラーは人間工学的にデザインされているため比較的だれでも握りやすく、安く調達でき、先人達の分解・ハックの文献がインターネット上に多く公開されているためである。さらに、シリコンカバーやバッテリーなど、コントローラー用にデザインされた周辺機器も簡単に調達できるのも良い(今回は滑り止め用のシリコンカバーを周辺機器として買った)。

ちなみに、Wiiヌンチャクの価格は正規品で2000円程度、非正規品だと1個5~600円程度で買える。今回は正規品と非正規品の両方を買ってみた。コントローラー化には、価格面から非正規品を選んだ。

Wiiヌンチャクとは

Wiiヌンチャクとは、Wii, Wii Uで利用できる片手用コントローラーである。Wiiヌンチャクだけでは利用できず、Wiiリモコンと有線でつないで利用する。入力は、アナログスティック、Cボタン、Zボタン、加速度センサーの4種。これだけ完成されたプロダクトが1個1~2000 円で買えるのは本当にすごいことだと思う…。

カパッ

というわけで早速分解。これより前の写真を撮ってなかったのでいきなり基板である。

中を開けるとI2Cの基板が一枚入っていて、アナログスティックとC, Zボタン用の基板が載っていた。右側にジャンパ3本が伸びてる先についてる基板がそれである。今回は単純にスイッチのOn/Offができるコントローラーが欲しいだけなので、I2C基板やアナログスティックには用はなく、C, Zボタン用の基板のみ使うことにした。

左: 基板に小さく「C」「Z」の文字がある。 右: スイッチとして機能するかどうか確認

C, Zボタン用の基板のみを取り出すとこんな感じ。上記画像には写ってないが、底面に通電用金属が入ったシリコンキャップのようなものがついており、そのシリコンキャップがボタンを通じて押下されることにより、基板側のスイッチが通電するような仕組みになっていた(下の画像がわかりやすい)。また、ボタンを押したときの押し戻される力はこのシリコンキャップの剛性により実現されていた。スプリングなどが入っているのかと思っていたので意外だった。

ブレッドボード上でこの基板を使ってLEDがつくかどうかを試して、無事動作したことを確認してから、次のステップへ。

左: コネクタ側。右: 元からあるケーブルを延長してC, Zボタン用基板につなげる図

WiiリモコンからはI2C用のVCC, SDA, SCL, GNDの4本のケーブルが基板側とコネクタ側で繋がっている。今回はC, Zボタンのいずれかが押されたことがわかれば良いので、元からある4本のケーブルのうち2本をジャンパで少し延長し、そのままC, Zボタン用の基板につなげることにした。ジャンパ同士を半田で接着し、絶縁テープで巻いている。

次に、切断したコネクタ側に2極プラグを半田で接着する。2極プラグとコネクタはそれぞれ秋月電子で1個50円ほど。

そして最後に動作確認。

問題なく動いたので、完了。

Wiiリモコンは最低限の入力を持っているとても良いデバイスということがわかった。今度は正規品の方を使って何かしたい。M5Stackあたりと併せて無線コントローラー化したら面白そう。

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