自殺とは。

Riki Imai
Generation Z
Published in
3 min readMar 28, 2019

本記事は、Pervasion of Suicide by Betel Tennaの翻訳版です。以下、日本語記事は筆者による意訳も含まれます。

自殺。それは身近なことだろうか。友人の命を奪いかけたその重さを、果たして簡単に見過ごしてよいのだろうか。私の友人が心の内を打ち明けてくれた時、気持ちに共感してあげることさえできなかった。理解する事も出来なかった。友人を奪いかけた脅威について、私は何も知らなかった。「私は太ってるし、可愛くないし、間抜けだし、価値もないの。」 そういわれても、人生からかけ離れているように思えた自殺というものに真剣に目を向けることは難しかった。

彼女の目を覗き込んだ。生きる活力は失われているように思えた。現実味がじりじりと私を襲ってきた。自殺が身近になった時、恐怖感に苛まれた。

小学校時代、彼女はクラスで異彩を放っていたはずだった。思い返せば、私は彼女に助けられてばかりだった。学校で私が怪我した時、彼女の心配してくれた温かい目は、今でも鮮明に記憶に残っている。

時が経った。彼女は様変わりしてしまっていた。麻薬に依存し、自暴自棄に陥っていた。彼女はすでに自分の人生が破滅へ向かうのを自覚しながら、長い坂道を転げ落ちていくようだった。

何もできなかった。そんな彼女を前に無力さを感じ、そして悔やんだ。そんな時、私はある意味彼女を裏切ることにした。カウンセラーに、彼女の現状、そして自殺が差し迫っていることを打ち明けた。そして、私は何もできなかった、そう伝えた。

カウンセラーは深く息をついた。そしてこう優しく告げてくれた。「彼女は大丈夫だよ、打ち明けてくれることは、全ての第一歩なのだから。頑張ったね。」と。

私は友人を失った。彼女の秘密を他人に勝手に話してしまったのだ。次の日に廊下ですれ違った時、彼女は目を合わせてくれなかった。彼女はもう二度と話しかけてくれはしなかった。関わる事もめっきり無くなり、私の人生から彼女が一瞬にして消え去ってしまった。私が彼女に出来る事、それは報告する事しかなかった。私は無力だった。彼女を裏切ること以外に私が出来る事は無かった。

真価に気が付いたのはその時だった。たった一つの行動は、忘れられない、そして取り返しのつかない違いを生みだしてしまった。

友人を失った。

同時に彼女は一人の人間として、活力を取り戻した。

彼女の人生に、私という登場人物はいなくなった。

私が失ったものと引き換えに、彼女は明るい未来へと船の舵をきりはじめた。

彼女を襲いかけた自殺の脅威を吹き飛ばした。

それは私にとって人生の宝物だった。

失ったものと引き換えに、一つの命を取り戻すことが出来たのだから。

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