GIFTED ACADEMY メンバーがBaPA金賞を受賞!
校長 河﨑純真が“INDOOR BACKPACK — Walk hard, Date hard. -”でBaPA 3期生金賞を受賞しました。第1期生 中島一穂さんもチームに貢献!
次世代クリエイターを輩出し続けるBaPA
皆さんはBaPA(Both Art and Programming Academy)をご存知でしょうか?
BaPAはデザインとプログラミングのスキルを兼ね備えた次世代クリエイターの育成を目的とする学校です。
インタラクティブ・クリエイティブ・カンパニー『バスキュール』とクリエイティブ・ラボ『PARTY』による主催で2014年から活動を開始。世界で活躍するクリエイター達を講師に迎えた先進的な取り組みから注目を集めています。
選抜基準はとても厳しいことで知られており、実力のある若手クリエイターのみが参加を許されます。これまでの開催テーマは以下のとおりで、優秀なクリエイターを輩出しています。
- 第1期(2014年):Fantastic Shibuya
- 第2期(2015年):2020年のライブエンタテインメント
- 第3期(2016年):旅するBaPA
GIFTED ACADEMYもBaPAに参加
GIFTED ACADEMYからは校長の河﨑 純真、講師の柳澤 佑磨が3期生として参加しました。東京と京都から10チーム38名が参加し、9月4日に日テレホールで卒業作品展が開催されました。
秀逸なVR作品がひしめき合う中、河﨑が参加した 東京チームF “INDOOR BACKPACK — Walk hard, Date hard. -”が金賞を受賞。ひきこもりの若者の視点から「旅すること」をとらえた作品で、河﨑の強い思いが作品のベースとなっています。
制作の佳境を迎えていた8月中旬、生徒の中島さんのプログラミング・センスを認めた河﨑が中島さんに制作をサポートを依頼。中島さんは8月に入学したばかりでしたが、OJTの一環として制作に参加することになりました。
今回は受賞の興奮冷めやらぬお2人にインタビュー。河﨑と中島さんが語る受賞の喜びと今後の展望について聞きました。
インタビュアーはGIFTED ACADEMYの松村 雅代(心療内科医、GIFTED ACADEMY メディカル・アドバイザー)です。
金賞受賞のポイントは「体験」と「受容」
河﨑: ビジネスとしての広がりや可能性を感じたと講師の方々から評価して頂きました。コンテンツの作り込みは甘いが、「体験として面白かった」というコメントも頂きました。
日本にはひきこもりが300万人がいるといわれ、NEETに近い人も含めると予備軍はかなり多い。男女比も半々で、実はかなり身近な問題です。彼らにとって「外に出る」ということは大きな冒険。
VRは「外へ出る」という体験を家の中にいながら可能にしてくれます。
気持ちの上でのリハビリ効果、外への興味をそそるきっかけをVRが与えてくれています。
松村: 心療内科医として、ひきこもりという状況に向き合うことも少なからずあります。人間に対する怖さや不信感が最大の障壁だと感じます。
「家にいるのだから」という安堵感だけでは外に踏み出すことが難しいのではないかと感じます。今回の作品では、この障壁をどう扱っているのでしょうか?
河﨑: 主人公をリードして外へと誘う、ユニティちゃんという女の子が登場します。彼女が自分を受け入れてくれていると主人公が確信することで、主人公は外へと歩みだして行きます。
松村: 人に対する信頼感の再構築が行われているのですね。
第1期生 中島さん「日々の頑張りの手ごたえ」
松村: 入学早々、作品の作り手として参加されました。スケジュールも厳しかったようですが、いかがでしたか?
中島: 実は、自分はVR作品として観る機会はありませんでした。特に印象に残っているのは、木漏れ日を感じながら背景の画面を作ったこと。夕暮れの森が広がり、とても良い雰囲気だと感じました。
ユニティには素晴らしい地形のアセットがあることを今回初めて知ることができました。
自分はゲームを作ることが好きなので、モデルで表現された森や遺跡、河などを活用したゲームのアイデアも広がりました。
例えば、広い広がりを感じる空間で冒険をしたり、釣りをしたり・・・。河に仕掛けをしておき、コントローラーで釣り糸を投げ、リアルな釣りを体験する等も面白そう。
松村: OJTという観点から、今回の製作課題はいかがだったでしょうか?
河﨑: 突然制作を依頼するという「むちゃぶり」で、負担をかけたと思います。今後は、しっかり座組を組んで勧めていきたいと思っています。
反省点はありますが、今回の金賞受賞は中島さんの実績が評価され、自信にもつながったと思います。これからも生徒が「評価される機会」を増やしていきたいと思っています。
中島: VR・3Dモデルを扱うこと自体が今回初めての経験だったので、慣れない部分があったことが苦しかったというくらいです(笑)。
わからないことがたくさんあって困惑したけれど、担当講師以外で相談に乗ってくれるプロがたくさんいて心強かったです。シェア・オフィスのような空間だからこその醍醐味だと思います。
実は自分が就労移行支援を利用する上で一番いやだと感じていたのは、日々頑張っても実感が乏しいことでした。就労することが唯一の「形」であることがいやでした。
GIFTED ACADEMYでは、講師が担当する受注案件の開発をパートナーである他社のメンバーと一緒に行うことは日常の風景。
自分が作っているものを第一線のプロに評価してもらうことで効果的にスキルを磨くことができるのは嬉しいです。
河﨑: 他社のチームの開発の様子を生徒が隣で観察しながら学び、プロの仕事を間近で目にすることで成長へのモチベーションが高まる、というのは、まさに自分が打ち出したいと思ったGIFTED ACADEMYの価値。しっかり感じて頂けているのは嬉しいです。
BaPAの次へ向けて動き出した生徒たち
BaPA3期生金賞受賞に中島さんの貢献があったことは、他の生徒にとって良い刺激となっています。実際、生徒一人一人が興味のあるコンペティションをピックアップし、担当講師に相談する姿を頻繁に目にするようになりました。自らの力量を客観的な評価に晒すことを果敢に求める姿勢は、既にプロの心意気ですね。
GIFTED ACADEMYでは入学希望の発達障害者やご家族向けに入学説明会を定期開催しています。ご興味を持っていただけたらお気軽に説明会までお越しください。スタッフ一同、お待ちしております!
ライター:松村 雅代, MBA, MD
日本内科学会認定医、日本心療内科学会認定登録医、労働衛生コンサルタント(保健衛生)
筑波大学卒業後、㈱リクルート勤務(営業担当)を経て、Case Western Reserve University (Cleveland, OH, USA)へ留学しMBA(医療経営学専攻)を取得。日米の医療系ベンチャーに参画し、日本支社代表を務める等事業開発を担当。その後岡山大学医学部医学科に学士編入し、心療内科医として医療機関での臨床と企業の産業保健に携わっている。2014 年からは都内某病院にて発達障害外来(成人対象)を担当。編集:黒田 悠介
日本のキャリアの多様性を高めるために自分自身を実験台にしている文系フリーランス。ハットとメガネがトレードマーク。東京大学→ベンチャー社員×2→起業→キャリアカウンセラー→フリーランスというキャリア。経営者のディスカッションパートナーを生業とし、新規事業の立ち上げを支援しています。個人では「文系フリーランスって食べていけるの?」というメディアを運営。CxO Discussion Partners 創始者。