Firebase Analyticsと権限管理

Rnrn
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Published in
Jun 1, 2021

こんにちは、Google Cloud SupportのRnrnです。今日は権限周りでよくある躓きポイントを踏まえた上で既存のFirebase ProjectにFirebase Analyticsを導入してデータを確認するまでの手順をご紹介したいと思います。

まずは、Firebase ProjectがGoogle Analyticsと統合されているか確認してみましょう。コンソール左上の設定アイコンから、「プロジェクトを設定」を開き、「統合」タブでGoogle Analyticsを確認します。

Firebase Console Image

どうやら現段階では有効になっていないようです。ここで「有効にする」を選択すると、Google Analyticsのアカウント選択画面になるので、今回はデフォルトのアカウント「Default Account for Firebase」を選択します。(以前に別のFirebase Projectを統合したことがなければ、新規作成することになります。)

Error on Firebase Console

すると「このアカウントにリンクするのに十分な権限がありません。」というエラーが出てしまいました。このプロジェクトではFirebase 管理者の権限を持っているので、一見必要な権限は持っているように見えますが、なぜでしょうか。

実はこの操作をするにはAnalyticsアカウント「Default Account for Firebase」に対する権限も持っている必要があり、それが欠けているのでした。Analyticsアカウント「Default Account for Firebase」のユーザー管理権限を持っているユーザーでAnalyticsにログインし、Admin>Account>Default Account for Firebase>Account User Managementで統合を行おうとしているユーザーを追加もしくは選択し、「Edit」権限を付与します。

Google Analytics Console

このあと、再度アカウントを選択すると無事Analyticsを有効化することができました🎉

それでは改めて設定を確認してみましょう。最初と同じように、「プロジェクトを設定」から「統合」へ進むとGoogle Analyticsのところに「管理」と出るようになっているのでクリックして統合の構成を確認します。

これ以降、先程やったようにAnalyticsアカウントへの変更が必要な場合はこのページから「リンクされた Google アナリティクス アカウント」を選択することでアカウントの管理ページに移動することができます。

Firebase Console Analytics Page

ここで「Default Account for Firebase」をクリックするとGoogle Analyticsのトップページに飛ばされる場合は、Analytics側のプロパティにユーザーとして追加されていない可能性が高いので確認してみましょう。

確認するにはまず、プロパティに追加されているユーザーに切り替えます。もしどのユーザーが追加されているかわからない場合はプロジェクトとGoogle Analyticsの統合を行ったユーザーを選択すると確実です。このユーザーで「Default Account for Firebase」をクリックするとAnalyticsのページに飛び、右半分にプロパティが表示されます。

Google Analytics Console

「Property」の下に表示されているプロジェクト名が正しいことを確認し、Property User Managementからユーザーを追加します。ユーザーの追加には、ユーザー管理の権限が必要です。誰にユーザー管理権限があるかどうかも同じくProperty User Managementから確認ができます。

これでFirebaseコンソールからGoogle Analyticsのプロパティを開くことができるようになったはずです。最後に、Firebaseコンソールから分析データを確認してみましょう。Firebaseコンソール>分析>Dashboardをクリックします。

もしもこの時、以下のように「analytics.google.comで接続が拒否されました」というエラーが出る場合は、使っているユーザーに対してGoogle Analyticsが有効化されていない可能性があります。組織に所属している場合、管理者アカウントは特定のユーザーに対してAnalyticsのON/OFFを切り替えることができます。管理者に問い合わせてAnalyticsを有効化してもらいましょう。

Error in Firebase Analytics Page

Google Analyticsがユーザーに対して有効化されていれば、以下のように正しくDashboardがロードされます。これで準備は万端、あとはデータの収集を待つだけです。

お疲れさまでした!Firebase AnalyticsはGoogle Analyticsとの統合を行うため、なにかの操作をするにあたって複数の権限が関わってくることも少なくありません。Firebase側とGoogle Analytics側、双方の権限管理が必要であることを意識するだけでも少し見通しがよくなるのではないかと思います。

プロダクト単体でのユーザビリティ向上に務める一方、ブログなどでもちょっとした躓きポイントを解消していきたいと考えているので使っていてわかりにくいと感じるところなどがあればぜひお気軽にフィードバックを下さい💬

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Rnrn
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Technical Solutions Engineer for Cloud Support