Google データポータルのBigQuery Connecterでクエリパラメータが使えるようになったので触ってみる
Google データポータルはGoogleが提供するBIツールです。(無料!!)
ちなみに日本では去年あたりにGoogle Data Studioから名前が代わり、Google データポータルになりました。(なので同じサービスです)
ドラッグ&ドロップの直感的な操作で簡単にインタラクティブなグラフを作成し、ダッシュボード化して共有やPDFでのエクスポート、メールでのスケジュール配信などをすることができます。
そんなスグレモノなGoogle データポータルですが、今年のGoogle Cloud Next 2019 in SFで発表された内容によると、更にかなり大幅な強化がなされたようです。
↓ Cloud Nextでのセッション
中でも注目したいのが、BigQuery Connecterでパラメータが使えるようになったことです。
今まではCommunity Connector(ユーザーによって作成されたオープンソースのConnector)のみへの対応でしたが、満を辞してBigQueryにも対応となりました。
この記事では、ハンズオンを交えながらパラメータをどうやって使うのか?パラメータが使えるようになるとどう嬉しいの?といった内容に触れていければと思います。
クエリパラメータの使い方
データポータルにアクセスし、BigQueryに接続し、カスタムクエリを選択すると、こんな画面になります。
下に「カスタムパラメータ」というセクションが加わってますね!
次に「パラメータを追加」というボタンを押し、パラメータ名を決めます。
パラメータは、データ型を文字列、数値、ブール値、日付から選べ、選択形式も複数選択、単一選択、自由入力と柔軟に設定できます。また、複数のパラメータを使用することもできます。
パラメータをクエリの中で指定するときは、@parameter_name のように指定します。
それではサンプルのクエリを書いてみます。
データは、以下のようなとあるサービスのユーザー登録日のデータを想定します。
SELECT
user_id,
created_date,
user_group
FROM
table
WHERE user_group = @user_group_param
パラメータの設定はこんな感じです。
これで読み込むと、こんな感じでパラメータをいじりながらインタラクティブにグラフを変化させられます。
良い感じですね!
ユースケース
さて、パラメータの使い方がわかったところで、実際どんなことに使えるの?という部分に踏み込んでいきましょう。
目標値の挿入
今までデータポータルでは定数線を追加することができなかったので、目標値を入れようとするグラフの上から無理矢理直線を重ねるとか、クエリに定数を追加するという割とパワープレーをする必要がありましたが、パラメータの登場によってかなりすっきりと目標値をグラフに反映させることができるようになりました。
クエリ、パラメータの設定はこんな感じです。
SELECT
user_id,
created_date,
user_group,
@Goal AS goal
FROM
table
こうすると、レポートの編集画面からサクッと目標値を設定、変更することができますね!
閾値の設定
他にも、例えばある一定値を超えたものの割合などもパラメータを使って試行錯誤しながら適切な閾値を設定できます。
クエリはこんな感じです。
SELECT
created_date,
created_users,
CASE WHEN created_users > @Goal THEN 1 ELSE 0 END AS goal_achieved,
@Goal AS goal
FROM (
SELECT
created_date,
COUNT(DISTINCT user_id) AS created_users
FROM
table
GROUP BY 1)
パラメータの設定はそのままです。
こんな感じで目標値を変えながら達成率を計算することができます。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
先日GoogleによるLookerの買収のニュースがあり、GoogleのBI関連プロダクトが充実してきていますね。
データポータルとの使い分けはどうなるのか要観察という感じですが、コンスタントにアップデートがきているようなので、今後もさらなる機能拡張に期待したいと思います!
読んでいただきありがとうございました!
データポータルユーザーの方々のキャッチアップの助け、まだデータポータルを使ったことがない方の使うきっかけに少しでもなれれば非常に嬉しく思います!