今週の GCP 9/3

apstndb
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Published in
13 min readSep 13, 2018

訳者: @apstndb @nagachika

この記事は Google Cloud の DevRel の @alexismp による TWiGCP — “It’s raining GAs, Dopamine, and Go Cloud Functions around the corner” の日本語訳に各参照先の記事の説明となる訳注を加えたものです。実際に読む記事を選ぶ際の参考にお使いください。

「Cloud Functions は多言語化の約束を果たす」コーナー:

  • Google Cloud Functions for Go” (medium.com). Upcoming idiomatic Go (1.11) support. (訳注: 現在アルファテスト中の Cloud Functions の Go ランタイムについての開発者体験についての記事が書かれています。 http.HandlerFunc として扱える関数をエントリポイントとして指定してデプロイでき、ライブラリの vendoring も可能なこと、 Go のハンドラのチェーンで OpenCensus によるトレーシングなどのミドルウェアを使用可能なことが書かれています。)

「GA の発表がたくさんあります」コーナー:

  • Cloud Bigtable regional replication now generally available (Google blog) (訳注: Cloud Bigtable のリージョン内の複数クラスタ間でのレプリケーションが GA になりました。ルーティングポリシーの選択により、負荷の分散によるスループットの向上と可用性等にバランスを取ることができるようになっています。なお、同期はカラム単位で行われるため、行トランザクションとマルチクラスタルーティングの自動フェイルオーバーを安全に両立させる方法がなく、どちらかを諦めることになることが注意事項に書かれています。)
  • Tesla V100 GPUs are now generally available (Google blog) (訳注: Compute Engine で NVIDIA Tesla V100 が GA になりました。ワークロードに応じて 1, 2, 4, 8の V100 を1つの VM にアタッチ可能となっており、カスタムマシンタイプと合わせて CPU, メモリ, ストレージを柔軟に設定可能となっていることの外、 Deep Learning VM イメージや Preemptible GPU との組み合わせについても解説されています。)
  • Announcing updates to Cloud Speech-to-Text and the general availability of Cloud Text-to-Speech (Google blog) (訳注: Cloud Speech-to-Text のアップデートと新しく GA になった Cloud Text-to-Speech について紹介しています。 Cloud Text-to-Speech は GA となり、日本語を含めて WaveNet で流暢な音声の生成に対応した他、出力先の音声周波数特性に合わせた最適化ができるようになりました。また、 Cloud Speech-to-Text では複数話者を認識してチャンネル分割、最大4つ選択した中からの言語の自動認識、セグメントではなく単語単位での確度の取得に対応しました。)
  • Automatic documentation for your Cloud Endpoints API, now in GA(Google blog) (訳注: Cloud Endpoints にデプロイされている API の gRPC もしくは OpenAPI 定義から自動的にブラウザで見てテストすることができる SmartDocs として API ドキュメントを提供する Cloud Endpoints Portal が GA になりました。)

Dopamine — “Introducing a New Framework for Flexible and Reproducible Reinforcement Learning Research” (Google blog). このフレームワークは a colab を使って試せます。 (訳注: TensorFlow ベースの強化学習の研究用フレームワーク Dopamine がオープンソースとして公開されました。主に Atari のゲームをターゲットとしていていつかのエージェント実装が用意されており、パラメーターやモデルを変更して試行錯誤を素早く繰り返すことができる点や再現性の担保を目的としています。Colabo を使って試すことのできる notebook も提供されています。)

「最近 Google Public Datasets を試しましたか?」コーナー:

  • Expanding our Public Datasets for geospatial and ML-based analytics(Google blog) (訳注: BigQuery は学習者にとって有用なパブリックデータセットを100以上提供しています。 Cloud Next ’18 では5年間で更に BigQuery のパブリックデータセットを5ペタバイト分増やすことを約束しました。 BigQuery GIS で使うような地理情報が入ったものや、 BigQuery ML で使うために適したものが追加されるとのことです。)
  • Ethereum in BigQuery: a Public Dataset for smart contract analytics(Google blog) (訳注: Bitcoin のデータセットに加え、 Ethereum のデータセットが公開されました。 Ethereum ETL を使って毎日更新されているとのことです。Ethereum の API では難しい OLAP や可視化等のユースケースに BigQuery で対応できることが期待されています。)

「ハウツー」コーナー:

  • What makes TPUs fine-tuned for deep learning? (Google blog) #AmazingAnimations (訳注: Cloud TPU が CPU や GPU などの汎用プロセッサと比べて高速な理由をアニメーションで解説したデモの内容を解説しています。)
  • Pre-processing for TensorFlow pipelines with tf.Transform on Google Cloud (Google blog) (訳注: TensorFlow Transform を使うと、学習で特徴量を抽出する際に使った前処理と TensorFlow Serving などでの推論時にも使えるようになるため、 TensorFlow Serving が学習用に蓄積されているものと同じ形式の生データを直接受け取れるようになります。寄稿者が関わっているプロダクトの ecc.ai は産業機械の設定を最適化するために機械のシミュレーションをするモデルを生成する必要があるため、機械学習をしているとのことです。)
  • Using BigQuery ML and BigQuery GIS together to predict NYC taxi trip cost (Google blog) (訳注: ニューヨーク市のタクシー乗降記録のデータセットを使って料金を予測するという題材で BigQuery ML と BigQuery GIS の組み合わせ方について解説しています。 BigQuery GIS は地理情報を使った特徴量の計算及び結果の地図上での可視化に利用しています。)
  • Query a custom AutoML model with Cloud Functions and Firebase(medium.com) (訳注: Firebase Hosting , Cloud Functions, Cloud Firestore などと Cloud AutoML を組み合わせることで、サーバーレスなサービスのみを使って機械学習を使ったアプリケーションが提供できることを解説しています。)
  • How to share Google Data Studio Dashboards and Reports(helpfullee.com) (訳注: Google Data Studio で作成したダッシュボードを共有する複数の方法を紹介しています。 Twitter などのソーシャルメディアにカードとして表示される description や権限の設定方法などについて説明しています。)
  • Bootiful GCP: Runtime Configuration with Spring Cloud GCP Runtime Config (5/8) (spring.io) (訳注: Sprint Cloud GCP についての連載の5回目として、 Runtime Config について解説しています。 GCP の Runtime Config に設定した値がアノテーションを元に動的に注入される他、新しい設定を反映するためにリフレッシュすることもできます。)
  • Generating a mysqldump to import into Google Cloud SQL(blog.gabriela.io) (訳注: Cloud SQL for MySQL ににインポート可能なダンプデータを生成するための mysqldump の設定について解説しています。)

「研究と OSS でのコラボレーション」コーナー

  • ハーバードと Google の共同研究が Nature の論文になりました。 : “Forecasting earthquake aftershock locations with AI-assisted science” (Google blog) (訳注: 本震の情報を元に余震の起きる場所と確率を予測する研究が Nature に掲載されました。)
  • Open Match — Google と Unity によるオープンソースのマッチメーキング (github.com) (訳注: Unity と共同開発しているゲームのマッチメーカーフレームワークである Open Match が OSS として公開されました。 Kubernetes 上で動作してフロントエンドとバックエンド向けの API を提供する他、マッチングの評価及びマッチが競合した際の処理を置き換え可能となっています。)

「Kubernetes をオープンソースコミュニティのプロジェクトとして強化する」コーナー:

「最近の GCP ソリューション」コーナー:

  • Best Practices for Compute Engine Region Selection (there may be more at play than you had imagined) (訳注: Compute Engine におけるリージョンの選び方について、各リージョンが提供する機能や価格の違いやレイテンシなどの観点を説明し、シングルリージョン、マルチリージョンのアプリケーション構成などのアーキテクチャ選択やレイテンシの計測、削減方法を解説しています。)
  • Architecture: Delivering Aggregated Travel Data with Minimal Latency (訳注: グローバルな旅行代理店を例として、整合性がありかつ最適なレイテンシを提供するための Cloud Spanner を使ったマルチリージョンなアーキテクチャを中心に、レガシーシステムとの接続やマイグレーションについても解説しています。)

「Beta, GA, それとも?」コーナー

「すべてのもののマルチメディア」コーナー:

今週の画像は Cloud Text-to-Speech improvement blog post から:

これで今週は全部!
-Alexis(原著者)

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