タスクシュートは時間を見える化するツール

たすくまを2週間使ってみた感想

五藤隆介@goryugo
ごりゅご.com
6 min readAug 6, 2014

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たすくまという「タスクシュートシステム」を元にした「タスク管理システム」を使うようになって2週間経過しました。

わりと結構めんどくさがりだという自信がある私ごりゅご、タスク管理なんて面倒なことを続けられるのかと思っていたんですが、これ、いい意味で「タスク管理ツールじゃない」のがわりと結構気に入って、このまま続けていけそうな感じがしています。

とりあえず2週間ほど使ってみた段階で自分的にわかったことなんかを色々とまとめてみたいと思います。

タスクシュートは「時間を見える化する」ツール

タスクシュートって、なんかこう難しそうな名前だし、さらには「タスク管理システム」なんていうとますます難しそうな分類のツールでもあります。

ただ、なんか難しいイメージはするんですが、タスクシュートを一言で説明するならば、時間を見える化するためのツールだと思っています。

たとえば毎朝、起きてから仕事を始めるまでにどういうことをやっていて、それには何分くらい必要なのか。

たとえばこのブログを1記事書くのにどの位の時間がかかるのか。

こういうのって、必ずしも毎回同じ数字にはならないと思いますが、以前自分がやったときとだいたい同じくらい時間がかかるって計算すれば、計算にそれほど大きなズレは無いはず。

さらに、これを何回も計算していけば、かなり高い精度でそれぞれに必要な時間の予測を立てることが出来るようになるはず。

そして、それぞれに必要な時間をわりと高い精度で予測が立てられるようになり、さらに「毎日やっていることのリスト化」ができるようになると、そのデータを元にして「今日は何が出来るのか」「どのくらい時間に余裕があるのか」ってのがわかるようになってくるのです。

こういう感じで、なんとなーく感覚に頼っていた「時間感覚」というものが「自分がやるのにかかった時間」というデータを元にした「きちんとした」「客観的なデータ」として知ることが出来るようになる、というのがタスクシュートの「本質」だと思います。

タスクシュート的なことをやってる人は結構多い(はず)

たとえばなんだけど、朝起きて、お出かけの準備をして、目的地に辿り着くまでの一連の行動。

これって実は「タスクシュートっぽいこと」をやってる人が多いんじゃないかと思うようになってきました。

7時に目覚ましをかけて起きて、朝ご飯の準備に15分くらい。歯磨きとか着替えをして、駅まで歩いて15分。これで8時の電車に間に合う、みたいなイメージのもの。

これって、なんとなーくだけど感覚的にそれぞれの行動に何分かかるかを把握していて、それを元にして「この時間なら間に合う」って計算を脳内で行っていると思います。

たとえばいつもの時間に起きられず、つい寝坊してしまった場合には、この中で現実的に削れるところを削って、なんとか「間に合わないといけない時間に間に合わせる」

この辺りの「それぞれにかかる時間を把握して」「そのデータを元にして行動する」ってのがまさにその「タスクシュート」というやつ。

多くの人は「朝だけ」くらいならこういうようなこと出来るんだけど、具体的に自分の仕事全体でこういう計算をしようとするとすごーく難しい。

ていうか、仕事全体、1日全体でこういうことをやろうとすると、さすがに「記憶」だけでは難しいです。

で、記憶にに頼るのは難しいから記録に頼ろう。で、記録を元にして「この時間なら間に合う」って計算を出来るようにしよう、ってのがタスクシュートという方法です。

これ、まさに「時間の見える化」という言葉がふさわしいんじゃないかと思っているのです。

次の行動を制限するのでなく、現実と最適な折り合いを付けるための方法

自分で実際に色々実験してみて、いかに自分がタスクシュートを「勘違い」していたのかがよくわかりました。

まず、このタスクシュートというやつを「タスク管理ツール」って言葉で表現してしまうと、すごーく損をするように思います。

タスクシュートというのは「自分がやったこと」をベースにした仕組みであり、「次はこれをやらないといけない」という感じで行動を制限されるものでもありません

ただただもっとシンプルに「昨日はこういうことにこれだけ時間がかかったから、今日はそれをやるのにこのくらい時間がかかるよ」って教えてくれるだけ。

その上で「自分がやるかやらないか判断する」ための助けをしてくれるだけ。

向上心あるオトナとしては、じゃあこれを今やっとかないと生きる上でちょっといかんかもしれないな、ってことをより具体性をもって想像が出来るわけです。

「自分の行動記録を元にして」時間が足りるのか足りないのかわかるから、ちょっとこれはサボってしまうといかんかもしれない、とオトナ的にやる気にさせてくれるわけです。

たすくまを使ってわかったこと

そんな感じで、2週間ほど実際にたすくまを使ってみて、たとえばこんなことがわかりました。

  • 自分の時間感覚ってのは想像を超えていい加減
  • 今日何をしたか、記録がないと自信が持てない
  • やることってのは「やったこと」から作っていく(計画はログを取った後)
  • 記録があると明日の予定が立てやすい
  • 別に「全て」の記録を取る必要は無くて、知りたいことだけ計算しておいてもいい
  • 「何分かかる」という見積もりはあくまでも見積もりで、その時間で終わらせる必要は無い(何分かかるかは目安であり、同時に新しい記録でもある。そうやって計算の精度を高めていく)
  • 次に何しようか考えるのって意外とめんどくさい
  • 「次に何するか考える」って空白時間が結構多い
  • 空白時間があるとついついゲームとかTwitterとかして遊ぶ
  • 次にやることは「決められる」のではなく「決めておく」方がいいことが多かった

ということで、なんか「たすくま」「タスクシュート」ってすっげーいっぱい勘違いしてたけど、使ってみるとすごーくいい感じだったのですよって感じで話をまとめつつ、順番にブログで「たすくま」「タスクシュート」を掘り下げていきたいと思います。

Originally published at goryugo.com on August 6, 2014.

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五藤隆介@goryugo
ごりゅご.com

Evernote&ScanSnapの公式アンバサダー。身の回りのあらゆるものを電子化したい。 TV出演:NHKクローズアップ現代、テレビ東京ワールドビジネスサテライト 著書:たった一度の人生を記録しなさい(ダイヤモンド社)理系の料理(秀和システム)など ブログ:http://goryugo.com