店舗型「餃子フェス」を試験出店しました

全国にはまだまだ知られていない絶品餃子がたくさんあり、それを多くの人にしってもらうことが私の使命だと考えております。そんな中、餃子消費量が日本トップクラスの浜松市でリニューアルするというショッピングセンター「ザザシティ」と、オフィスをお借りしている寺田倉庫さんが運営している天王洲アイルの「 TMMT」から、出店しませんかというお声がけがありまして、期間限定で試験的な出店を行なってきました。

ザザシティ浜松への出店

2018年7月14日から9月末まで出店し、29種類の餃子などを、のべ2548名のお客に提供させて頂きました。売り上げは合計2,255,040円でした。

北海道から沖縄まで、誰でもお取り寄せできる餃子を焼いて提供するというコンセプトで、まずは餃子を食べ慣れているであろう一般の浜松市民に様々な餃子を召し上がっていただいて、どういう餃子が一般の人にうけるのかを確かめてみたいという思いでした。

最初、浜松市民はスタンダードな餃子は食べ慣れているだろうから、思い切って変わり種を用意してみようと考えました。

最初に用意した3種類の餃子の告知看板

結果から言えば、変わり種餃子は面白いけど、スタンダードな餃子を食べたいという意見が多数でした。そこで、徐々にスタンダードな餃子をご用意していきました。また、冷凍庫のキャパシティの都合から最初は3種類の餃子から販売したのですが、スタッフトレーニングとシステム改善を行なって、最終的には9種類の餃子を同時に扱うまでになりました。さらに、最初は食べ比べセットとして3〜4種類の餃子セットにしていたものを、最終的には1粒単位で選んで頂けるようにし、お客様のニーズに合わせたカスタムな選択を可能にしました。

結果的には、やはりスタンダード系餃子の人気が圧倒的でした。変わり種は「面白いね」と言いながらも、注文するときはスタンダード系ということに。年齢が上がるごとにその傾向がありました。

それと、最初の見込みと違った点があって、当初は浜松市民が多くご利用になると見込んでいたのですが、実際にはかなりの割合で観光客のご利用が占めておりまして、観光客は「浜松餃子が食べたい」という要望がありました。当初はあえて浜松餃子「以外」を揃えていたのですが、あまりにもそれで機会損失があったので、浜松で人気の浜太郎さんの餃子をメニューに組み込んだところ、浜松餃子と全国の餃子を食べ比べたいというニーズにお応えすることができ、売り上げが上がったという結果に。

出店先のショッピンセンターが浜松市民から足が遠のかれており、また積極的に平日来客を促す施策を行なっていなかったという状況としてやむを得ないのですが、売り上げのほとんどは夏休み期間と週末に固まり、お客様は観光客ばかりでしたので、当初の計画どおりには行きませんでしたが、初めての店舗運営という形でのお取り寄せ餃子販売という試験運営としては、多くの知見を蓄積することができ、成功と考えております。

あと、都市ガスの餃子焼き機は、餃子を焼くには最高でした。

TENNOZ FOOD CULTURE MARKETへの出店

天王洲アイルのTMMTという施設で「餃子とビール」というテーマでイベントを行うからと、ご招待頂き2018年11月3日〜4日で出店いたしました。

今回は北海道・群馬・鹿児島から4種類のお取り寄せ餃子と、それに合わせて北海道と宮崎からビールをお取り寄せして販売。のべ150名のお客様に125,800円の売り上げでした。

ここでの課題は、餃子を焼く設備がIHのみである(ただしかなり強力ではありました)こと。事前にIH調理器やIH対応フライパンを用意して試し焼きしてはいたものの、IHの火力が違うと全く焼き方も変えなければいけないということに気づかされました。

IH調理器はご存知のとおりコイルが埋め込まれており、このコイルに沿って熱が高くなってしまい焼きムラができてしまうということが課題です。これを解決するには熱伝導率が高いフライパンを使い、余熱のある状態で焼くことが重要であるということを見出しました。また、フライパンの底面積がIHのコイルにあった面積であることも重要でした。なので、IHで餃子を焼く必要があるときには、あらかじめIHの直径を調べるか、複数のサイズのフライパンを持っていき試すという必要があります。

また、IHの場合は局所的に高熱が加えられるため、表面加工が結構早い段階で傷むことがあります。実は今回の初日に2枚のフライパンのうち1枚がこの結果になり、ある一箇所だけがかなり焦げる現象となり、初日はフライパン1枚で切り盛りする結果となり、かなりお客様をお待たせしてしまう結果となってしまいました。イベント出店のときには、必ず調理器具を冗長化すること、これが大事だと気づかされました。

上記二ヶ所で試験的に店舗運営した結果、おおまかに言って売り上げの約7割が餃子、残り3割が米や飲み物で構成されました。餃子が珍しくて美味しいという触れ込みのしかただったので、当店への期待がそのまま売り上げに反映されたのかなと思います。他にも餃子を販売しているところがあったとしても、美味しい餃子が食べたいと思うお客様は必ず立ち寄ってくださる。他のお店よりも、当店で提供した餃子が美味しいと言ってくださるお客様がいる。こちらとしては美味しい餃子をセレクトしてきているので当然の結果ではありますが、やはりその餃子のおいしさをきちんと伝えられる焼き方ができていたという評価でもあると受け取って、こういうご感想を頂けることを誇りに思います。

全国の1500種類以上のお取り寄せ餃子の中から、季節や土地柄を選んで餃子を提供すること、餃子のおいしさを五感で体験してもらうこと、この経験値を高める機会となりました。この機会を与えてくださった皆さま、この出店にご協力頂いた皆さま、そしてお召し上がりいただき感想を頂いた皆さま、大変ありがとうございました。

また今後も機会があれば、日本の焼き餃子の魅力を伝える機会にチャレンジしていきたいと思います。

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Chikara Onodera
餃子ジョッキーの餃子フェス活動レポート

しかけ株式会社 代表取締役。一般社団法人焼き餃子協会 代表理事。餃子フェス主催者、餃子ジョッキー。全国の美味しい餃子を開拓して世界に広める活動、デジタルマーケティングなどを行なっています。