餃子の美味しい焼き方と美味しい食べ方

餃子ジョッキーを名乗って餃子を各所で焼き歩いていると、
「餃子の美味しい焼き方はあるのですか?」
とよく聞かれます。

その答えは、あります。大抵は、その答えは餃子を包む紙などに記載されています。
また、大手メーカーはwebにも「美味しいな焼き方」として紹介しています。

で、これを読んでも上手に焼けない方に、「簡単に美味しく餃子を焼ける」方法を、今日はお伝えしたいと思います。
というか、「失敗しない餃子の焼き方」と言った方が良いでしょうか。
餃子の焼き方には、様々な流派もあります。これは一つの方法だと思ってください。

まず、道具を用意しましょう。最低限、これらが必要。

  • ガスコンロ(IHでは本当に焼くのが難しい。カセットコンロでもいい)
  • - テフロン加工されたフライパン(サイズは25cmぐらいで、浅いもの)
  • フライパンのふた(ガラス窓が付いているもの)
  • 米油(サラダ油とかでもいいのですが、米油が一番香りがマイルドで良い)
  • 餃子(25cmのフライパンだと、20個前後)
  • お湯または水(少なくとも餃子より高い温度)を120ccぐらい
  • フライパンより少し小さめのお皿(熱に強いもの)
  • 餃子を美味しく焼いてあげようという気持ち

餃子は「茹でて、蒸して、焼く」ものだと意識しましょう。
美味しい餃子とは、皮はもっちり柔らかく、なのに焼き目はパリッとしていることが大事です。
しっかり水分を吸わせて、中まで火を通して、パリッと焼き目をつけることができれば、きっと美味しくなります。

まず、フライパンを少し温めましょう。温まったら、火を止めて良いです。
フライパンを温める理由は、この後に油を入れたときに、油がなじむようにするためです。

次にフライパンに油を入れましょう。大さじ一杯という表現が多いですが、それより少し多めに入れても問題ありません。むしろ少し多めが良いです。

その次に餃子をフライパンに置きます。餃子をフライパンに置くときには、必ず油の上に餃子が乗るように意識しましょう。そうすると、皮が油をまとい、焼き目が綺麗にできやすくなります。

餃子をフライパンに敷き詰めたら、一度フライパンをゆすって、餃子がフライパンの上で動くことを確認しましょう。この時点で餃子が動かない場合、焼き上がったときにフライパンに餃子がくっつきやすくなります。また、餃子どうしもくっつきやすくなりやすいです。
動かない場合は、油を少し足してあげましょう。餃子の上からかけても問題ありませんので、油が足りなそうなところに差し込みましょう。

次に、お湯を入れます。お湯の入れ方は、餃子一粒一粒に優しく少しずつかけてあげます。僕は、このときに「餃子よ、美味しくなっておいで」と心の中で声をかけています。
あまりお湯が多すぎるとふやけ気味になりますし、少ないと皮がもちもちしません。ここが難しいところですが、餃子一粒に対して5ccぐらいが目安です。
ここは水でもいいのかとよく聞かれますが、水でも構いません。ただし、冷水は避けましょう。フライパンも油も冷えて、いい焼き上がりになりません。

さあ、それではフライパンの蓋を閉じて、火をつけましょう。テフロン加工されたフライパンは強火を避けてくださいと書いてありますので、中火より少し強めで。
この後に、水を足すのは禁物です。この時点から餃子は茹で始めており、途中で温度を下げると美味しく無くなります。
しっかり茹でて、フライパンの中で高圧に蒸してあげましょう。この蒸し工程があるので、フライパンは浅いものが良いのです。

途中、1分に1度ぐらいフライパンを揺すって餃子を揺すって滑らせてあげると、餃子がフライパンにこびりつくことを避けることができます。
餃子をフライパンの中に敷き詰めておくと、餃子を揺すっても並び方があまり変わらず、焼き上がりが美しくなりやすい。

だいたい6〜7分で、フライパンの中の水がなくなり、蒸気でパンパンになります。フライパンの中からは、パチパチという音も聞こえ始めるころ、フタを開けてあげましょう。
フライパンが一息ついたように湯気を逃すと、フライパンのふちの方に水が白く泡になってきていると思います。
ここまでくるとあと一歩です。あとは、焼き上がりのタイミングをじっと見計らいます。

この時に、もう一度フライパンを軽く揺すってみて、餃子が動くようであれば、焼き目が出来上がりつつあります。まだであれば、まだ餃子の皮はサナギのように柔らかい状態なので、無理せず焼きあがるのを待ちましょう。
焼き目の色を確認するには、トングで餃子を掴んでひっくり返して見てみるのが一番です。

いい焼き目ができたら、火を止めましょう。ちなみに、ここまで強火にしなくても充分美味しい餃子は焼けます。
最後に、フライパンの上に皿をひっくり返して重ね、フライパンに皿を押し付けながら、フライパンを一気にひっくり返します。

さあ、美味しい餃子がお皿いっぱいに華開きましたか?

餃子によっては、油を多めにして揚げ焼きが推奨されるものや、薄皮餃子の場合は水はもっと少なめで良かったりもします。餃子によって個性がありますので、色々試してみて、楽しんでくださいね。

最後に、餃子の美味しい食べ方。

餃子は、熱いうちに残さず食う。以上。

最後にお知らせ。お待ちかねの「焼き餃子協会」が立ち上がります。まずはfacebookページで近況をお伝えしていきますので、ぜひフォローしてくださいね。

餃子の美味しい焼き方、食べ方には様々な流派があります。

これを読んでモヤモヤした方、ぜひ、美味しい餃子の焼き方を、共有してくださいね。

また、全国からお取り寄せした逸品餃子をみんなで焼いて食べる「ソーシャル餃子フェス」を神田で月一度開催していきます。このイベントで、上記の焼き方を試してみるとか、他の人の上手な焼き方を観察することもできます。定員が少ないのですぐ売り切れてしまうのですが、ぜひフォローしてみてください。

この記事は餃子 Advent Calendar 2017に参加しています。
https://adventar.org/calendars/2597

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Chikara Onodera
餃子ジョッキーの餃子フェス活動レポート

しかけ株式会社 代表取締役。一般社団法人焼き餃子協会 代表理事。餃子フェス主催者、餃子ジョッキー。全国の美味しい餃子を開拓して世界に広める活動、デジタルマーケティングなどを行なっています。