ユニークな意見と力強い行動

HANDs! スタディツアー in 日本(2017年冬)

終わりは新たな始まり

私たちの地球は、魅力的で素晴らしい生命体です。深海や地中、空高くでの予測を越えた運動は破壊をもたらす一方、復興を通じた団結を生みだします。地球というキャンバスに、私たちは物語を描きます。HANDS!プロジェクトの最大の魅力は、歴史や災害を通じた全ての人の結びつきが重視されている点です。また社会やコミュニティに希望と価値を生みだすため、互いの体験から学ぶことに重点が置かれています。23人の研修生で4カ国を訪れ、時差を越え何度も食事をともにする中で、私はこのユニークな旅がもたらす全ての体験、景色、物語を貪欲に吸収しました。

私たちは緑が茂るタイ沿岸部から、スタディツアーの最終目的地である肌寒い日本までを旅しました。関西国際空港に着いた途端、私は日本人に自然に備わる正確性、規律、細やかな配慮に驚かされました。インドの文化を特徴づける混乱や色彩と全く違って、新鮮でした!

新たな教訓を学ぶ必要性

日本では港町神戸を訪れました。魅力的な国際都市神戸は、第一印象を超える街でした。1995年にこの歴史ある港町を阪神淡路大震災が襲い、わずか20秒で全てを破壊し、神戸の歴史がたどる道筋を書き換えました。そのため「人と防災未来センター」は、スタディツアーで最初に訪れるに相応しい場所でした。このセンターは、過去から学び災害に強い未来を築くため、震災の記憶を伝える神戸ならではの資料館です。被災者の体験談や、リアルなシミュレーション、震災を生き延びた記憶や資料を保存したライブラリを通じて悲惨な震災を体験し、私は強く心を動かされました。こうした緻密な資料の収集保存は、過去から絶えず新たな教訓を学ぶ必要性を教えてくれる貴重な例です。

続く5日間の作業場所となった、スタイリッシュなデザインのデザイン・クリエイティブセンター神戸では、さらに多くの物語が待ち受けていました。

都賀川増水事故の被災者の話を聞くなかで、将来の災害から地域を守る対策から新たな教訓を学びました。体験談を聞いた後で、実際に川に足を運んだのも印象的な体験でした。川べりの桜並木に沿って歩きました。葉を落とした茶色い桜の木は、黙って見守る時の証人でした。

災害対策として防災・減災を常に意識させるという意味で、入念に考え抜かれた旅程だったと思います。HANDs!プロジェクトのアドバイザーである永田宏和さんの講演を通じて、「シーズ(種)」の考案に欠かせない要素として、被災者の体験から学ぶことに大切さに気づきました。こうした体験や、永田さんの分かりやすい講演を存分に楽しみました。

プラス・アーツ気候ネットワーク丹波グリーンパートナーのスタッフが、防災と環境教育に関する地元の取り組みを教えてくれました。ある日の夕食後に、プラス・アーツの人たちがプレゼンを始めました。長い一日のあとで、熱心に取り組めるか不安でしたが、彼らのゲームに夢中になりました。ゲームで体を動かしながら、楽しく学べました。入念な構成は、目立たないけれど記憶に残ります。

楽しみながら行動し考え、ともに作り、試してはやり直す充実した毎日でした。その中でアクションプランを練り直し、子どもたちが友達や家族と遊びながら防災について学ぶ一大イベント「イザ!カエルキャラバン」の準備をしました。各チームで違うゲームを考え、メンバー一人ひとりが子どもたちのためアイデアを出しました。この協力する過程を心から楽しめました。意見を出し合って議論し、一番優れたアイデアを統合して子どもに役立つ学習体験を作りだすというやり方を見て、このゲームが成功するのも当然だと感じました。

私の本業は映画製作なので、チーム全体の管理とロードマップ作りには慣れています。でも今回は違いました。フェローの中には、子どもに接する人もいれば農村コミュニティ発展に関わる人もいて、災害の被災者もいます。ワークショップやバスの車内、休憩中、グループ活動で彼らと会話することで、彼らの体験に目を開かされました。彼らの体験が私を支え、貴重な学びの場を与えてくれました。

プロジェクトの第二章

日本ツアーを最後に、フェローが交流する1年目の幕が閉じました。別れを告げるのはつらいですが、素晴らしい機会を与えてくれたこの世界への感謝で一杯です。スタディツアーのたびに、私たちが学んだツールと独自の体験・知識を融合し、素晴らしいモデルを生みだし、互いから大きな学びを得る方法を新たに見出しました。私たちはアクションプランを自分の国や地域に持ち帰りますが、同時にプランを通じて団結し周りに「希望と夢」を与えるでしょう。私は今、アジアの2人のフェローと協力してアクションプランを進めています。この素晴らしいプロジェクトの第二章を始める上で、これ以上の方法はないでしょう。

ツアー全体を通じて唯一、残念だったことがあります。それは1週間早かったせいで、桜を見損ねたことです。

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執筆者:Rintu Thomas

映画製作者、賞を受けたニューデリー(インド)のクリエーティブエージェンシーBlack Ticket Filmsの共同創設者

Rintu Thomas
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