防災専門家としての新しい発見: “Children Safety Learning Games”の実施

2014/2015年度インドのフェロー Vishalによるアクションプラン

インドからのフェローであるVishalは、インド東部にあるビハール州政府の災害管理局災害部門でプロジェクト責任者として働いています。HANDs!にも「防災に関わるものとして新たな知見が得られると思い参加した」と言います。そんなVishalのアクションプランが、Children Safety Learning Gamesです。

州最大規模の祭りで披露
Bihar Diwas2016で披露されたChildren Safety Learning Gamesの一部

Children Safety Learning Gamesは、ビハール州設立を祝う祭り「Bihar Diwas2016」で披露されました。Bihar Diwas2016は、2016年3月22~23日にかけてビハール州パトナで開催。警察や消防局などの政府関係団体をはじめ、国際連合児童基金(UNICEF)といった国際機関や貧困問題に取り組むOxfamらNGO団体なども数多く参加し、日々の活動を紹介しました。ビハール州災害局もパビリオンを出展し、Children Safety Learning Gamesは大きなスペースを利用して披露されました。

Children Safety Learning Gamesは8つのゲームから成っており、地震が体感できるものから、防災情報を学べるボードゲームや的当て、人の形を模した人形を瓦礫の下から救い出すゲーム、高架部からの脱出を練習できるものなど様々です。

すごろくの様なゲームを通して防災知識を学ぶ
会場には親子ずれの姿が目立った
的当てを利用した防災ゲーム
災害により、瓦礫の下敷きになった人を助け出す練習になるゲーム
高架から避難する練習台

参加者の多くは、「こんなゲームは初めてやったので楽しい」といった感想を述べていました。中でも、子供連れの家族の姿が目立ち、噂を聞きつけてわざわざゲームだけをしに会場に足を運んだ親子連れもいました。

新しい取り組み故の苦労

Vishalは州政府で働いてますが、Children Safety Learning Gamesを披露するにあたり、州政府の関係者への働きかけが一番大変だったそうです。ゲームを使った防災活動という概念がなく、最初は提案をしてもその実施に疑問を投げかける人もいたといいます。そこで実際にいくつかのゲームをNGOと協力して作成して実演をして見せたそうです。

実際に実演すると「おもしろい取り組みだ」と関係者が認識を改めて、Bihar Diwas2016での披露へとつながったそうです。

Children Safety Learning Gamesを視察する州政府高官

当日は、州政府知事ら政府高官も訪れ、Children Safety Learning Gamesを体験しました。州知事も非常に好感を持ったそうで、Vishalは「州政府の出し物として、他のイベントでも積極的にゲームを紹介していきたい」と意気込んでいます。

HANDs!での発見とは

VishalにとってHANDs! でのもっとも大きな発見は、災害教育がエンターテイメントの要素を用いて行えるということだったそうです。HANDs!では、インドネシア、タイ、フィリピン、日本で様々な防災関連団体や施設を訪れる機会があります。

特に永田宏和総合アドバイザーによるイザ!カエルキャラバン!やタイでのゲーミフィケーションはVishalにとって未知のものであり、ゲームを取り入れた防災教育を体験できたことは「災害部門で働くものとして、自分の中で新しい可能性が生まれた」といいます。

イベントの中心地には、国際交流基金のロゴとともに防災ゲームが紹介されていた

「HANDs!は新しい防災知識を得る機会になるだけでなく、既に持っている防災知識をうまく活用する方法を教えてくれました。得た経験や知識を、これからもビハール州の防災に役立てていきたいです」とVishalは話しました。


Vishal Vasvani

Children Safety Learning Games

・実施したフェロー:インド2014–2015フェロー、Vishal Vasvani

・開催地:インド・ビハール州パタナ

・開催期間:2016年3月22~23日

・アウトリーチ数:イベント来場者数は約6万人、Children Safety Learning Gamesには約6千人が来場

・活動内容:ボードゲーム、的当てなどのゲームを用いた防災知識の伝達、避難訓練や救助活動の練習を実施