Yuta Hatano
henngeblog
Published in
Sep 19, 2021

新卒3ヶ月目がHENNGEの今後を大予想!?

はじめに

初めまして。Yutaと申します。HENNGEに新卒で入社して早3ヶ月経ちますが、今回の記事は『なぜ、HENNGEを職場として選んだのか?』に焦点を当てて記事を書こうと思います。結論から述べると、HENNGEは今後もさらに伸びていく会社であると考えたことが理由です(他にも、ITが好きなどといった理由もありますが、この話を語ると長くなるのでまた次の機会に、、)。 では、決してビジネスに携わった経験が無い学生がHENNGEが今後もさらに伸びていくと突き止めたかと言いますと、私が大学時代に研究してきた、『イノベーションのジレンマ』そして、『両利きの経営』という理論の研究に起因しています。この記事では、まずそれぞれの理論に関して説明し、それを踏まえてなぜHENNGEが優れた企業と考えたかを記事にしようと思います。

1. イノベーションのジレンマ

まず、イノベーションのジレンマとはなんなのか?という説明です。Christensen(1997)によるとイノベーションのジレンマとは、“イノベーションで成功した企業が破壊的イノベーションを創出することを怠り、持続的イノベーションを創出することに専念することで、破壊的イノベーションが創出された際、市場の中で大きくシェアを落としてしまう現象を指す。“と、難しい言葉を並べられても困ると思うので、携帯機器市場を例に説明していきたいと思います。

図表1:持続的イノベーションと破壊的イノベーション

まず、この理論を理解する上で重要な破壊的イノベーション持続的イノベーションに関して説明する。2000年代の始めには、世界中の消費者は二つ折り携帯を利用していた。二つ折り携帯が、市場を斡旋していた時代には、携帯電話機器開発企業はカメラの性能や防水機能など二つ折り携帯市場という同一評価軸上(図表1f(a))でその性能を向上させてきた。この様に、二つ折り携帯市場という評価軸上でカメラ性能や防水機能などと性能を向上させるイノベーション活動のことを持続的イノベーションと呼ぶ。

携帯電話機器開発企業が、二つ折り電話機器市場という評価軸上で性能向上のため、競争を行なっている中で2007年のIPhoneがAppleにより発表された。IPhoneは二つ折り携帯という評価軸ではなく、スマートフォンという新しい評価軸(図表1 f(b))を生み出したのである。この様な、既存の評価軸上で行われるイノベーションではなく、全く新しい評価軸を創出するイノベーションの事を破壊的イノベーションと呼ぶ。

上記では、破壊的イノベーションと、持続的イノベーションに関して携帯機器開発企業を具体例に説明してきた。次に、破壊的イノベーション活動を行うことを怠り、持続的イノベーションを創出することに専念することにより生じるイノベーションのジレンマの事例を、携帯電話機器市場を元に説明する。

二つ折りの携帯が多くの消費者に利用されていた2000年代始め日本国内では、二つ折り携帯が多く流通していた。これらの企業は、ソーラーパネルの搭載やカメラ機能の向上等それぞれが二つ折り携帯の性能向上に専念し、二つ折り携帯の評価軸から外れたイノベーション活動は行なって来なかった(日本経済新聞,2019)。しかし、2007年Appleによって開発された、IPhoneは携帯電話市場を大きく変化させた。2004年度には、二つ折り携帯の売上高が携帯市場の9割を占めていたにも関わらず、IPhoneが発売されスマートフォンが携帯市場にて数を大きく増やした事で、2020年度にはAppleとSamsung製のスマートフォンが7割の携帯市場の売上を占める様になった。(ダイアモンド経済2002,ダイアモンド経済2018)。これに伴い携帯電話機器市場では、二つ折り携帯という評価軸から、新しくスマートフォンという評価軸が創出されたことにより二つ折り携帯を開発していた企業のほとんどが、市場の中で勢いを無くしてしまった。この様な現象のことを、イノベーションのジレンマと呼ぶ。

最後に、本研究では新しい技術の登場以前に売り上げを伸ばしていた企業が、新しい技術の登場により、その勢いを落としてしまう現象であるイノベーションのジレンマをいかに企業が超越するかを示すことを目的としている。

2. 両利きの経営

次にイノベーションのジレンマを超越する方法論として、チャールズ・A・オライリーとマイケル・L・タッシュマンによって著された『両利きの経営』という理論の説明を行う。この理論は組織が「破壊的イノベーション(探索)」と「持続的イノベーション(活用)」を同一組織内で両立するための理論であり、イノベーションのジレンマを乗り越えるために非常に有効な理論であると述べられている(山藤;2016, チャールズ・A・オライリーとマイケル・L・タッシュマン;2019)。この理論に関してNetflixを例に説明する。Netflixは現代では動画のストリーミングサービスを展開するIT企業と想像する人が多いと考えられるが、元々は日本のTSUTAYAやGEOと同じ様なDVDレンタル事業の評価軸上でイノベーションを行う企業であった。具体的に、低価格競争に始まり宅配サービスの展開といった、DVDレンタルという評価軸上で行われる持続的イノベーション活動である。しかし、NETFLIXは次なるAppleとなる為、新しい評価軸の創出を模索した。その結果として、NETFLIXは新たな事業部(IT事業)を創出し、DVDレンタル事業と両立し、動画ストリーミングのサブスクリプションサービスの基盤づくりを行い、2008年にこの動画ストリーミングのサブスクサービスをリリースした。この動画ストリーミングのサブスクリプションサービスは、レンタルビデオ市場の新しい評価軸となり、かつてDVDレンタルの評価軸上でイノベーション活動を行なって来たブロックバスターや日本国内ではTSUTAYAなどが、売上高を大きく下げる事となった反面、NETFLIXはGAFAに代わる新しいメガテックカンパニーを総称するFAANG(Facebook,Apple,Amazon,Netflix,Google)の仲間入りを果たす企業へと成長した。

上記で取り上げた事例の様に両利きの経営は企業が市場での生き残り、大きな成長を実現する上で非常に重要であることが分かる。この両利きの経営を実現している企業の一つが、HENNGEであると考えた。

3. HENNGEはなぜ優れているか?

端的にいうと、HENNGEは両利き経営を実現しているため優れていると考え入社を決断しました。イノベーションのジレンマそして、それを超越するための理論である両利きの経営がいかに企業の持続的な成長を実現する上で重要であるか上記では述べてきましたが、HENNGEはどの様に両利きの経営を実現しているのか?そして実現してきたのか?これを詳述しようと思います。

まず、これまでのHENNGEに関して、HENNGEが現在取り組んでいる主流事業はHENNGE oneであり現在は9割以上の売上がこの製品から来ている。しかし、これまでHENNGE(旧:HDE)の売上を支えてきたのは現在HENNGEの中に存在するHDEという部署が提供しているメールサービスであった。その中で、HENNGEは2011年の大震災以来、クラウドが普及していくことを予想し社長を始めとした数名でクラウドサービスの開発を始めた。その後、2014年にHENNGE Oneの前身となるHDE oneのリリース、そして現在ではコロナ禍によるリモートワーク推進の流れに乗り、現在では2011年に始まった事業がHENNGEの主流事業に成長するに至った。ここまでが、過去のHENNGEにおける両利き経営を実現した例である。

次にこれからのHENNGEがどの様に実現していくか?という点に着目する。現在、HENNGEが力を入れている取り組みとしてインスパイア祭りが存在する。これは、『サイコロを常に振り続けよう』とする考え方に起因しており、年に一度新規事業のコンペが行われている。そして、もう一つ今ではHENNGEの一部署となったメールサービスを提供しているHDEのChromoというサービスが存在する。このサービスは自治体や教育機関がターゲットとなっているHENNGE oneとは全く違ったサービスとなっているが海老名市と提携するなど多くの実績を積み上げている成長事業である。今後、理論に基づきHENNGEが成長していくには、インスパイア祭りやChromo事業がHENNGE oneに変わり主流事業に変わっていくことそが必要不可欠となっており、その可能性が多いにある会社であると考えている。 長くなってしまったが、以上が、私が研究してきた学問から、HENNGEが更に成長していくと予想し入社を決意した理由です。

4. 結論

長くなってしまったが、『イノベーションのジレンマ』、『両利きの経営』を用いてHENNGEの企業分析はいかがでしたでしょうか?アカデミックな話となってしまいましたが、こんな人もHENNGEって会社にいるんだという感じでこの記事を読んでいただければ幸いです!他にも、たくさん他の社員が書いた記事があるので見ていってください!

HENNGEでは、一緒にへんげする人を募集しています!募集職種については採用サイトをご覧ください。

--

--