Day 10 — 開発合宿を企画した話
みなさんが最後に合宿や集団の旅行を経験されたのはいつですか?HENNGEの開発チームは2022年と2023年にそれぞれ一週間の開発合宿を経験しました。2022年は大分県別府市に、2023年は青森県青森市に行きました。2022年の参加者は34名、2023年の参加者は50名を超え、かなりの規模になりました。
この記事では、主に2022年にHENNGEの開発チームが合宿を開催した経緯と、効果、課題についてお話いたします。この記事が合宿を検討されている方や、HENNGE社内で合宿の雰囲気を知りたい方の参考になれば幸いです。企画者視点の記事ですので、具体的な現地コンテンツについては弊社の別記事をご覧いただければと思います。
この記事の作者について
本題に入る前に、合宿を企画した私(Naoko)について簡単に自己紹介させてください。私は2017年にHENNGE(旧HDE)にリクルーターとして入社、2020年からは開発チーム内の人事系業務を行っています。採用教育の他に開発チーム向けのイベントの企画運営も担当しているため、開発合宿を企画しました。
合宿を開催した経緯
HENNGEではコロナ禍の間、多くの社員がリモートワークを選択しました。社内イベントや会議もリモートに切り替わり、必要なときにしか他の社員と会話しない(会話する機会がない)時期が続きました。また、CPRDは外国籍エンジニアが多く在籍していますが、内定者が入国できない時期が続いたため、特に開発チームでは、新たに誰かと関係を構築する必要性、重要性を感じる機会がコロナ前に比べて少なかったなかったように思います。
ところが、緊急事態宣言が開けて入国制限が緩和されるとエンジニアがほぼ毎月入社するようになり、どうやったら彼らが早く馴染むことができるか、横の広がりを提供できるかが課題となりました。
リモートワークは効率的な働き方の最適解の一つではありますが、偶発的な縁やコミュニケーション、リアルなつながりを生むことには向いていません。かといってエンジニアたちに、「来週から毎日全員出社するように」と強制的に出社させることは現実的ではありませんでした。
そこで「オンサイトのメリットを認識してもらう」「横の繋がりやコミュニケーションを増やす機会を提供する」ことを目的として合宿を企画しました。2022年の4月に初期案を練り、5月の連休明けに緊急事態宣言が発令されなかったことから、2022年の6月末に合宿を開催しました。プロダクト開発に携わる他部門にも声をかけ、結果参加者は30名を超えました。
合宿の概要:なぜ一週間だったのか
開発合宿は、通常業務を阻害しないよう、極力普段と同じ業務をしてもらうことを事前に伝えた上で、五営業日参加することを参加条件としました。
一週間は長いと思われる方もいると思いますが、長めの期間を設定したのには理由があります。まず一つに、短い合宿は移動がメインになってしまうので合宿の目的が達成できなくなってしまうので、期間は意図的に長めに設定しました。そして二つ目は、前後の週末に往復できる選択肢を設けることで、「仕事で来たけれど合宿前後に少し観光もできる」というニンジンを使って参加率をあげたいという企画側の思惑がありました。実際、到着当日の日曜日の午後にはSlack上で楽しげな写真が共有されていましたので、掴みとしての役割を果たしてくれたと思います。(参加の最低日数は、2022年に得た意見を踏まえ、2023年は若干緩和しました。)
準備について
以下は準備面で気をつけた点です。
部屋の確保
合宿の期間が比較的長いためパーソナルスペースを提供したかったという理由で参加者には全員個室を提供しました。夏休み前の時期とはいえ、一つのホテルに全員を宿泊させることは難しかったため、ホテルは二つに分散させました。
食事
宗教上の理由で食事制限があるメンバーがいることから、全体の食事は食べられるものがあることを条件に探す必要がありました。幸い別府市はハラル対応が進んでいたため、食事場所は比較的簡単にに見つけることができました。(別府市のワーケーションご担当の方にもご協力いただきました)
交通面
合宿先を選ぶ基準の一つに、合宿先までの移動が分かりやすいこと(新幹線一本、飛行機+バス一本、など)と、合宿先への移動が難しくないことがありました。2022年の別府市も、2023年の青森市も合宿先への移動が比較的容易で、東京から現地に移動する便数も十分にあったことから移動時間の選択肢をいくつか提供することができました。(こちらの意図とは裏腹に、何人かの「鉄」があえて電車を選択していましたが…)
苦労したこと
特定の大きな困難があったわけではありませんが、そもそも合宿のノウハウが社内に一切なかったため、手探りで企画から実行までしなければならなかったのが一番の苦労でした。大人数の合宿を自分が担うという不安面を忙しさでカバーしていたためか、合宿の日程を終えるまで全くお酒に酔えなかったことを今でも覚えています。
合宿の成果
2022年の合宿の大きな成果は、多くの社員が今まで直接会ったことのなかった他のメンバーと会話する機会がたくさん得られたこと、入社して日が浅いメンバーのオンボーディングが対面でできたことが挙げられます。年齢やチームを超えたコミュニケーションが発生した場面も多く見ましたが、これは会うのがオフィスではなく合宿先だったからだと思います。実際、新卒エンジニアから、話したことのない他チームのシニアエンジニアと会話ができてよかったという感想をもらいました。通常業務は行うがいつもと少し違う、という環境がほどよいスパイスになったのだと思っています。
2022年の合宿のアンケート結果がとても良かったことと、開催を希望する声が多かったこともあり、2023年も合宿を開催することができました。
課題
参加者に好評だった合宿ですが、施設や設備面での課題が残りました。東京とのリモートミーティングが常時複数発生していたため、会議に参加する場所の確保が足りなかったという課題もありました。また、ネットワーク速度や回線の安定性など、旅先ならではの困難もあり、2023年に改善すべきポイントとして記録しました。
2023年は会議室の部屋数を増やしたり、容量制限を緩和したりと改善を図りましたが、参加者が大幅に増えたこともあり、満点回答とはならなかったのは悔しい限りです。特に2023年はインバウンド需要の復活で宿泊施設の手配が2022年に比べて難しくなったこともあり、大幅な参加人数増も相まって企画側としてはかなり苦戦した合宿運営となりました。
今後と終わりに
二年間合宿を企画運営し、ある程度の形にはなりましたが、この形が正解なのか、と悩むばかりです。ただ、これまでとまったく同じ枠組みを使うかは別として、合宿のような、対面でのコミュニケーションを促進するイベントは今後も継続してきたいと思っています。2024年は合宿を行うのか、行うならどこにいくのか、などの話はエンジニアたちへのサプライズとしてとっておきたいと思います。
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