Wantedly Spring Internship 2016に参加してきた
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3月2日から4日までWantedly Spring Internship 2016に参加してきたので報告します。
選考
インターンの選考は、Project Euler .netの問題を最低3問解き、そのうちの1問のコードを提出するという内容でした。僕は競技プログラミング自体初めてでしたが、全部で10問解きました。後で参加者に聞くと、みんな平均で20問くらいは解いているようでした。中には60問以上解いてる人もいました。
初日
CEOの仲さんから講義形式でWantedly流のプロダクトの作り方について教えてもらいました。Wantedlyでは以下の3つの考え方をプロダクトづくりの柱にしているようです。
1, User First
プロダクトは継続的利用者がいるから存在できる、というすごくあたり前なんだけど、理解できている人は少ないよ、という内容でした。ユーザー側の相当なニーズや切迫感を汲み取れていないと、お金を払ってまで使ってもらえるプロダクトを生み出すことは難しいとのことでした。
2, Simple is Not Easy
Simple is best はnot easyという内容でした。これを説明した書籍としてクレイトン・クリステンセンの「イノベーションのジレンマ(1997)」が紹介されていました。大企業は組織構造的にたくさん機能を付けた足したプロダクトを作ってしまいがちですが、いつの時代も破壊的イノベーションはシンプルなプロダクトから生まれているとのことでした。例えば、初期のFacebook(ちなみにCEOの仲さんはFacebook Japan出身)はプロフィールと友だち申請しかできないシンプルな作りだったからこそ、ユーザーに親しまれ、他のハーバードのSNSに勝つことができたという例が挙げられていました。削る勇気を持とう。
3, Code Wins Arguments
よくプロダクトのUXを考える際に、ホワイトボードに向かい何時間も議論してしまいがちだが、それは時間の無駄だからまずモックを作って使ってみようという内容でした。(これはこの後の課題で身をもって体験します)
次に、ZOOS(Wantedly Zero to One Objective Setting)というプロダクト開発フレームワークを使って、チームでサービスを考えるということやりました。ここではアイディアを考えるだけでなく、プロダクトのモックをmoqups等を使って作るとこまでやりました。その後、仲さんにプレゼンしてフィードバックをもらい、改良に励みました。
2日目
この日は、朝から昨日考えたアイディアの最終発表を行い、最後に仲さん優勝チームを決めて頂きました。優勝賞品は最終日にWantedlyの社員さんの前でアイディアをプレゼンできるというものでした。
その後はリードエンジニアの相川さんから、Wantedlyの開発スタイルの紹介がありました。Wantedlyは社員全員がGitHubを使えて、GitHub上で進捗管理やコミュニケーションを共有しているそうです。コミット数等で生産性を定量化するなど、何かと目標を数値化して追う文化を感じました。
続いて新卒エンジニアの方々からWebの歴史、CSS、React.jsの講義、演習を受けました。普段フロントはBootstrap等に頼っているため、演習は苦戦しましが、CSS3のFlexboxなど比較的新しい技術についての説明もあり参考になりました。一方、Reactに関しては全く初めてでついていくのがやっとでした。周りのインターン生はそつなくこなしていましたが、、
合間にエンジニアの方々に自由に質問できる時間を設けてもったので、僕は開発や自分が今研究でやっているレコメンド機能、今後のキャリアについて聴いてまわりました。
夕方からは新チームでWantedlyのTopページをよりよいものに実装し直すという課題にとりかかりました。
3日目
この日はひたすら実装してました。
16時にチームごとの最終成果発表がありました。僕のチームは情報の厳選をコンセプトに、ページにモーダルビューを取り入れようと試みました。
その後はDemo Dayとよばれる会社全体の成果報告会があり、そこで前日の優勝チームの発表もありました。
ここでは社員さんからプロジェクトの目標達成報告や、社内コーヒーサービスの提案などがありました。どのプロジェクトもKPIが明確に定義されていて、数値をどのように引き上げたかなどのノウハウが社内全体で共有されていました。
その後は懇親会。食事は僕が参加したインターンのなかで過去最高レベルに豪華でした。Wantedlyにピザハットは似合わないですよねみたいなことを社員さんと話しながら食べていました。笑
まとめ
たった3日間ではありましたが「Code Wins Arguments」という会社の開発文化が、すごく伝わってきたインターンでした。議論よりもまずモックをつくり、それを動かすプロセスで進むべき方向が顕在化してくるという体験を、僕自身インターン中に何度もできました。
Wantedlyではディレクターが存在しないこともあり、エンジニア自身が仮説検証を繰り返しながらプロダクトをつくっているようです。そういった環境では、エンジニア自身に幅広い知識や主体性、そして結果を出すことが求められると思いますが、自律・成長するには最高の環境だと思いました。僕が接したエンジニアの方々は皆そういった気概やスキルを持った人ばかりでした。
今回のインターン中にお世話になった方々、ありがとうございました。