僕が the Babels inc. を立ち上げた理由

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the Babels inc.

もしジョンレノンが生きていたら作るようなプロダクトを

「もしジョンレノンが生きてたら何をしているか?」と聞かれたとき、あなたなら何と答えますか?もちろん当然Singerではあるとは思うものの。

私は、きっと彼は今頃インターネットとスタートアップに夢中なんだろうなと思っています。なぜならピースとインターネットはとても相性がよく、世界を変える熱量を持った人がスタートアップに集まっているからです。

「もしジョンレノンが生きていたら作りそうな会社です」

私は会社のことを人にわかりやすく伝える時、そんな風にthe Babelsを言い表すことがあります。

Product for Peace. そのプロダクトはPeaceに繋がるのか? the Babelsがいつも自分たちに問い直す設計思想です。

この世界に欠けているのは、境界線の向こう側への想像力だ

the Babelsの創業日である2017.4.27現在、この世の中には、国境や人種や宗教や性的指向など本当に多くの、目には見えない境界線が確かに存在しています。そしてその多くは、気づけばいつのまにかトップダウンで(親や教師、政府や社会といった)誰かに与えられていたもので、自分が望んで得たものでなかったりもします。

人間は自分が所属するコミュニティや趣味指向や信仰や人種や国境などといった、複数の境界線の交差する内側に陣取ります。そして、無意識のうちに境界線の外に居る誰かのことを境界線フィルターのかかった色眼鏡で見つめていて、彼らに対してどこか批判的です。境界線の内側の人に見せる優しさとは裏腹に、境界線の外側の人にはどんなひどいことでも平気で言えてしまう、そんな生き物です。

そんな色眼鏡の結果、本質的ではない表面的なイメージに引っ張られた指摘や判断をして、そのひとつひとつの蓄積が争いに発展してしまう。これが、20世紀までの人類でした。

そんなことを言っている私もきっと、この文章を書きながらその言葉1つ1つのどこかで、また居酒屋でお酒を飲みながらも無意識の色眼鏡と心ない話題と発言によって、隣のテーブルの名前も知らないどこかの誰かを傷つけていることでしょう。

あるべき世界の姿から逆算したとき、いまこの世の中に圧倒的に欠けているのは、境界線の向こう側に居る誰かのことを想像する力です。この世界にぽっかり欠けた「境界線の向こう側への想像力」を育てる必要があるとおもっています。

世の中は常にワンサイドストーリーで語られすぎる

境界線の内側では、片面からのストーリーであふれています。

あなたの国で教えられている歴史の教科書の内容が、隣の国とどれだけ食い違っているかを知っていますか?

あなたの正義や常識は、地球の裏側では悪で非常識なのかもしれません。

私は世の中のあらゆる情報が、常にワンサイドストーリーで人々に届けられてしまうこと、 片側の観点のみが正解だと人々が信じ思い込んでしまう、そんな社会構造に問題意識を持っています。

歴史の教科書、Googleの検索エンジン、SNSのソーシャルタイムライン、 多面的な情報が人々に届きにくい状況は世界中の「他者への想像力」を奪い続けています。 このクレイジーな機会損失をこの先何十年もこのまま続けていくんでしょうか? 私にはこの世の中で最も解決すべき大きな問題に見えています。

インターネットとボトムアップのチカラ

このようなトップダウンでガチガチのこの世界を打ち破る突破口は、ボトムアップから積み上げる事が得意なインターネットにあるとおもっています。国籍、人種、宗教、性的趣向といった境界線を超えて、世界にプロセスを共有させる事が出来るパワーは、インターネットの可能性そのものなんじゃないかと。

例えばAIやBlockchainやCollective intelligence(集合知)といったテクノロジーには、トップダウンで与えられた境界線を「越えさせる」「融かす」「更に上描く」といったパワーが秘められていると思っています。

境界線を越えてみたり、融かしてみたり、上書きしてみたり。 決して価値観の画一化を目指すわけではなく、インターナショナル化でもグローバル化でもなく、そのもう1つ先にある何かを作っていくのだと思います。

Product for Peace.

改めて、私たちthe BabelsのVisionは ”Product for Peace.” です。

私たちはあらゆるものに多面的な解釈を与え全ての人に届けることで、人類の想像力を進化させていく。20世紀までの国際的な負の関係性を22世紀に持ち込ませないことにプロダクトやテクノロジーで貢献していきたい。そんな大きな野望に共に挑戦し実現していける最高のチームを作りたい。その最初のアプローチがHistorieです。

例えば民族の話を切り取って言えば「あなたは中国人だから」「韓国人だから」「日本人だから」「アメリカ人だから」と決めつけずに、その色眼鏡を外し、目の前に居る1人の人間のことを同じ1人の人間として見ることが出来る世界。そんな未来を実現していきたいと思っています。

それが私たちの考える最小単位のsekaiheiwaであり、私がthe Babelsを立ち上げた理由です。

インターネット上にバベルの塔を建てる

最後に。バベルという名前を会社名に選んだのは、トップダウンで作られた状況を、ボトムアップで人間たちが手を合わせて乗り越えようとした「バベルの塔」というストーリーが、私たちのチャレンジや思想に近いと思ったからです。

「空想的で実現不可能な計画」を比喩的にバベルの塔と呼ぶことがあるそうです。でもどうせスタートアップするなら、そのぐらいがちょうど良い。難易度が高くても人類にとって本当に意味のある問題解決に時間を使いたい。そう思って、ぼくたちは自分たちを the Babelsと呼ぶことにしました。バンドみたいでカッコイイじゃないですか。

少しでもチャレンジに共感して頂けたらいつでもご連絡頂ければ嬉しいです。インターネット上にBabelの塔を建てることを目指して。

2017.4.27

the Babels inc. Founder CEO / Radcliffe Takashi Onishi

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Radcliffe Takashi Onishi / 大西ラドクリフ貴士
Historie

"Product for Peace" theBabels inc. CEO. Product : historie / Understood / Love is the only way to create new world. @takac_radcliffe