子どもがスマホ依存症になった
恥ずかしい話だが、次男(8才)がおそらくスマホ(並びにゲームなどいわゆるデジタル端末)依存症になった。
これにはかなり頭を悩ませている。
電子機器の使用について理性的なコントロールができていない
ホームスクールの経験を経て、だいぶ自分で(理性的かつ論理的に)考えられるようになったと思っているからこそショックも大きい。今回は自分自身の考えの整理もかねて思ったことを第一人称でまとめていきたいと思う。
簡単に言って、とにかく「注意」「叱責」が効かないのだ。
我が家は自発的な学習の促進はもちろん、身辺管理に至ってもかなり親の管理は『ゆるい』ほうだ。
衣食住に至っては親はサポート、声掛けはすれど物理的な手助けはしない。勉強については環境整備はすれどマンツーマンで教えることは稀だ。(聞いてきたら丁寧に教える)。
とにかく自分で判断して行動することを大切にしてきた
ゆるいとは言えど、人並みにやってはいけないことは注意をする。そしてその注意が事実上の意味をなしていない事が悩ましい。
どうしても自制心が働かない
依存症では?と思うポイントについて言及する。
はじめに断っておくが僕が求めている自制心とは、大人に求められる完璧なそれではなく、注意をされて気をつけないといけない、もうやらないようにしよう、という年齢相応レベルのそれだ。
さて、管理が『ゆるい』という表現についても明確にしておきたい。『ゆるい』というのは、親として最低限やらなきゃいけないことをしているだけ、という意味だ。
「ゆるいからなんでもオッケー!親は何もしないよ!」ではなく目は光らせつつも、ルール下においては子どもが高い自由度を持って行動することを許している。
ゲームをすること、アプリで遊ぶことに対しても偏見はないし、勉強の一環として考えるときもある(ものによる)。
一方で優先順位はメリハリ(もしくは家庭内の治安維持)のため、きちんと設定されており、明文化もされている。
具体的には、ゲームマンガなどの娯楽は学校の宿題などアカデミックな「所属している以上やる責任が生じるもの」のあとでなければいけない、など。まぁごく一般的なガイドラインだ。
子ども達とも何度も話し合ってみんなで決めた。
当然ゲームやスマホなど、娯楽になりうるものに関するルールもある。
ルールの内容について今は詳しくは書かないが、例えばそう言ったものをベッドに持ち込まないとか、9時以降はやらない、など自由に使用できる時間の取り決めなどがある。
子どもたち(小学生男子4人)はちゃんとこのルールに従っている・・・、はずが次男だけがどうやら違うのだ。
我慢ができない
今回いよいよ依存症の疑いをもち、僕の脳内アラートがなりまくっている最大の要因は彼が我慢ができなくなっているということだ。そこにどんなリスクがあろうとも、ルールがどうしても守れないようだ。
具体的には以下のような事象が挙げられる。
- 宿題などやることの前に遊んでしまう。(ルールの無視)
- 夜中にふとんの中で夜通し(ほぼ徹夜で)YouTubeなどを見ている。
- 徹夜に関して厳重注意され涙して謝ったが翌日同様の事をする。
- 日中もずっと見ている。
- ベッドに持ち込まないことを約束し、再度厳重注意をしたが、親が寝たあとなど深夜帯にスマホを取り出してきてアプリなどをダウンロードしてゲームをしている。
気になる問題行動
一つ一つ気にしているところをあげるとキリがないのだが主に以下の2点が気になっている。
繰り返すが僕はゲームはどんどんやればいいと思うが、ルールは守ってほしいという基準で話している。
- 彼が特に特定のチャンネル、ゲームにハマっているわけではなく「なんでもいい」状態になっていること。
何か強い興味の表れであればうまく肯定的に成長につなげることはできるかもしれない。しかし、この場合、動画であれば何でもよく、こだわりがないものを延々と見続けている。
- 自分でだめだ(ルール違反だ)と理解していることでも、どうしてもやってしまう。
(例えば徹夜が見つかって、さらにやっていないと嘘をついたとき)健康や正直さの視点で叱り本人も確実に理解しているはずなのに、その直後、または数時間後に手が伸びて同様の事象を再現する。(何週間も連続で土日に行っている)。
この2点については非常に不思議で親としてぜひ解明していきたい。
『なんでもいい』のに『我慢ができない』
これは非常に不思議だ。
子どもは本来興味の塊であるから「おもしろそう!」と思うものに反応する。
これ自体は理解できるし、成人でもついついYouTubeのオススメをクリックしてしまい、夜ふかしなんてこともある。
だが夜通しこれをやりたい、しかも何度も注意をされているのに、というのが不思議だ。なんでもいいのに、そんなに見たいものなのか。
我が家は自由時間に何を見ようが勝手だ。本人の意思に任せている。
つまりルールさえ守っていればフェアに見ることができる。禁止されない。
しかし、彼はわざわざルールを破る危険な橋を渡り、注意をされる。そしてその注意を振り切りまた同じことをやる。結果的にルールが守れないので禁止、という悪循環だ。
ルールを破れば当然叱られる。
それは絶対に嫌なはずなのに、ルールを破ってしまう。
しかも(ここがポイントだが)、「叱られたその直後に」、だ。
これには参ってしまう。
なぜか。
なぜ、やってしまうのか?ここでは最大の案件である「夜中に徹夜で」というところにフォーカスしたい。
やってしまう可能性としては以下のようなことが挙げられる。
- スリルを楽しんでいる。(隠れてやるから楽しい)
- どうしても見たい/やりたい何かがある。
- ルールが厳しすぎて破らざるをえない。
- 依存症である。
スリル?
スリルを楽しんでいるのではないか?と考えてみる。
コソコソやるのは楽しい。それはわかる。
でも見つかると(しかもなんども)とてつもない親の怒りを買うことは分かっているはずなので、合理的判断ができればそこまでしてやるリスクを通常はとりたくないと思うだろう。
個人的な見解では、スリルを楽しむという部分的な要素こそあれ、どちらかというと後先を考えていないようにしか見えない。
注意を引きたい、(逆に叱られたい)といった様子も見られず、単純に目先の娯楽に手が伸びているようだ。
どうしても見たい何かがある?
これも違うと思う。夜通し見ていたYouTubeなどに関連性はないし、プレイしていたゲームなども瞬間的な興味だ。(統一されてない)
前述の通り、何か特定の強い興味があるわけではなくただダラダラと時が過ぎている。
ルールが厳し過ぎて破らざるを得ない?
ルール自体はなんども校閲しているうえに、他の3人は全く問題なく守れていることから可能性は薄そうだ。
ただし、彼の場合は度重なるルール違反のお陰で、しばらくゲームができない状態にある。そのため、禁止されているからこそやりたい、というのはあるかもしれない。
自業自得で、しかもルール違反を見逃してしまえば他の子どもたち(ちゃんとやっている)に示しがつかず、ルール自体の意味をなさない。
また、スマホ謹慎期間中にしばらく大人しくしていたので、「習い事などの連絡用に使っても良いよ」と制限付きで解放したら、その夜にまた徹夜をした。よって、制限をしないと悪化するとも考えられる。
ルールである以上、そしてみんな守れている以上は、「ならぬものはならぬ」の精神を貫く他ない。
依存症である。
つまり、ここにたどり着くのだ。
注意をされても我慢ができず、「なんでもいい」ものに手が伸びてしまう。
アルコール依存症の患者が料理酒でもいいから飲みたい、というような症状と似ているのだ。
スマホなど電子端末は今後避けては通れない道であり、ぜひコントロールできるようになってほしい。今はその練習期間として身の回りにおきたい。
しかし、一方でその練習期間は子どもの体や脳の発達も著しい期間であることから、ここでいう徹夜などの健康被害が出ることはよろしくない。
解決歩法は見えないが、とりあえず、端末に触らせないこと、病院に行き本人が依存症である(またはその予備軍であること)を認識させリスクを理解させないといけないと考えている。
他のご家庭ではどうなのだろう?
万人に効くうまい付き合い方はないと思うが、「これはうまく言っている」という方法、環境づくり、こどもとのコミュニケーション方法などがあればぜひ知りたい。