社名について

社名の由来は何ですか?とよく聞かれます…という書き出しでいつかブログを書こうと思っていました。ところが予想に反して全然聞かれません。創業して14年、hooopと名付けてから10年ほど、法人化して3年も経つのに! クライアントや知人友人はまだしも、よく思い返したらうちのスタッフも誰ひとり社名の由来については尋ねてこないのでした(泣)

思えば僕もわざわざよその会社の社名の由来を尋ねたりしません。そんなものはたいてい経営者の長いスピーチか会社案内でしか見かけないのです。創業の想いよりも日々の積み重ねのほうが会社のアイデンティティを体現し得る。そんなものなのかもしれません。

「創業の想い」などと言っておきながらですが、実はhooopという語にはそれほど決まった意味を持たせていないのです。デザイン事務所の名前を付けるにあたって、子どもやペットの名付けとは違う方法論、直接何かを意味しない名付け方があっても良いのではないかと思いました。

音や文字の並び、文字の形で多層的に遊べる名前が良いと思い、色々なアルファベットの並びを試しているうちに一番気に入ったのが母音「o」を重ねることでした。丸が3つ並ぶと穴埋め問題のようにも見えます。同じ母音を3つ続けるだけで、世の中には存在しない言葉になるのも気に入りました。3つのoを挟むhとpはオマケみたいなものですが、「フープ」というなんとも力の入らなそうな響きも心地よく、逆さまにするとpooohというさらにマヌケな響きの擬音語っぽくなったり、oops!(おっと!)という英語の驚きの表現に似ていたり、hoopoeというスペルのよく似た鳥がいたり、oが2つのhoopという語の「輪」という意味も「o」の形そのものだったり、様々なビジュアル、様々な言葉遊びとして運用できることを念頭に置いてこの社名が生まれました。

普段わたしたちが過ごしている世界では意味と言葉が直接結びついていますが、そこではすくいきれないもの、こぼれ落ちているものが沢山あります。デザインとは、まさしくそのこぼれ落ちた何かを見つけたり別の視覚的表現に変化させたりする作業ではないでしょうか。考え方や方法論をちょっとずらすことで見えてくるものや遊びを大切にデザインをしていけたら良いなと考えています。