クリエイターがITを活用してやるべき3つのアプローチ

Ken Takeshige
Creativity Magazine
5 min readApr 17, 2016

音楽/映像/小説でもクリエイターと呼ばれる人はネット上で3つのアプローチを意識しなくちゃいけません。1つ2つしか意識できてない人が多いので、再確認を!

昨日のブログを書きながら思った

昨日、この記事をこんな記事を書きました。

今のアマチュアバンドはネットやスマホを活用していろいろできそうだぞ、という記事です。

これを書きながら気付きました。アマチュアバンドに限らず、すべてのクリエイターに同じことが言えるぞ、と。

本題に入る前に、マーケティングの基礎知識

お客さんは大きく3つに分けることができます。

  1. 顧客
  2. 見込み顧客
  3. 潜在顧客

※これに “準見込み顧客” を加えて4つに分けることもあります。

それぞれの意味は……

顧客 = すでにあなたの商品のファンである人

見込み顧客 = あなたの商品を知っているけど、ファンには満たない人

潜在顧客 = あなたの商品分野に興味はあるけど、あなたのことを知らない人

バンドで言うなら……

「ライブがあれば行きたい!」「新曲が出れば買いたい!」 = 顧客

「ああ、ちらっと聞いたことあって気になってんだ」= 見込み客

「音楽は好きだけど、あなたのことは知らない」 = 潜在顧客

というわけ。この概念だけ理解しておいてください。

クリエイターがネットでやるべき3つのアプローチ

さて、ここまで書いて勘の鋭い人はもう分かると思います。ネットでクリエイターは次の3つのアプローチをしなければなりません。

  1. 顧客(=ファン)に商品を購入してもらう
  2. 見込み客に顧客になってもらう
  3. 潜在顧客に知ってもらう

つまりこういうことです。

それぞれ見ていきましょう。

顧客に商品を購入してもらう

相手はすでにあなたのファンです。適正価格で、使いやすい画面で、販売すればいいんです。

ちゃんと相手が欲しい形で売りましょう。例えば電子書籍だったら、KindleだけでなくiBookstoreとか、その他の電子書籍アプリなど、顧客が欲しい形態で売ることが大切です。

また顧客を逃さないためには、ネット上の小手先の工夫よりも、商品の品質が大切でしょう。

顧客になってもらう

すでに自分を知ってもらっている人に、好きになってもらう必要があります。

バンドで言えば、試聴やプロモーションビデオあたりがいいかもしれませんね。

好きになってもらう理由を提供しなければいけません。ジャンルによってやり方も違うでしょうから、具体的な手段は置いておきますが、ひとつ言えることは「商品を販売する」という行為はダメだということです。

好きでもないバンドの曲を買いますか?

好きでもない作家の小説を買いますか?

「好きになってもらう」というのは、特別なアプローチが必要です。無料で作品を提供したり、顧客からもらったレビューなんかを表示するのも良い一手かもしれません。

知ってもらう

3つ目のアプローチは「知ってもらう」こと。

実はこれをできてない人が多い。

要はSNSや諸々のメディアで、情報を発信し、「気になるなぁ」と言わせればいいわけです。しかし、実際のところ宣伝しかしてない人が多い。

例えばアマチュアバンドが「新曲です→<愛の歌> http://xxxxxxxxxx.com 」なんてTwitterで呟いても、まったくあなたのことを知らない人が聞いてくれますか? — — ということです。

「今だけセール」みたいな告知も無意味。あなたのことを知らないんだから。見込み顧客に対してはいいかもしれませんが、潜在顧客には伝わりません。

サイトに視聴ボタンをつけても、そもそもあなたのことを知らないので、潜在顧客にリーチできません。

というわけで、「知ってもらう上でやるべきこと」は大きく次の2点かな、と思ってます。

  1. シェアしてもらいやすい情報の配信
  2. 他のクリエイターとコラボする

じつはこの2点目の「コラボする」が、超重要キーワードだと思っています。

ネット時代の強さはコラボにあるんです。テキスト/音楽/映像がデジタル化され、1度も会ったことがない人とでもコラボできる時代です。

たとえばバンドだったら、他のバンドとコラボしてもいいでしょう。で、特設ページを作って、お互いのバンドがそこに顧客を誘導する。で、相手のバンドの顧客(=自分のバンドの潜在顧客)にリーチする。

他の人の顧客が、そのまま自分の潜在顧客であるということがよくあります。

そこにアプローチすることが大切ですね。

具体的アプローチが書いてない?

さて、こんな感じで3つのアプローチが必要なんですね。みんなすぐに「購入ボタン」をつけたがりますが、それはあくまでアプローチの1個。むしろ潜在顧客に知ってもらい、見込み顧客に顧客になってもらう、というアプローチの方が重要です。

で、ここまで書いて「もっと具体的にやれることを書けよ」という意見もあろうかと思いますが、それは個性の出しどころ。自分で考えましょう。

自分のウェブ上での活動が、上記3つのアプローチを含んでいるか、ぜひ再度確認してみてくださいね。

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Ken Takeshige
Creativity Magazine

小説書いてます。『池内祥三文学奨励賞』受賞。世界旅を終え、作家活動中。 noteやMediumで小説を連載。ブログ『日刊ケネミック』→ http://kenemic.com | Amazon著者ページ→ http://amzn.to/1sh7d1f