机にあるもの特集:鉛筆があれば憂いなし。懐古的主義じゃない鉛筆ユーザの叫び
たかが鉛筆されど鉛筆。小学生以来使ってないという人も多いのではないでしょうか? いい加減にボールペンを使うよりもずーっと使い勝手がいいんです。まだボールペン使ってるの? って感じ。鉛筆の魅力を再発見しちゃいましょう。
筆記具で使うものと使わないもの
私、文房具が大好きです。山のように持っているとか、驚くほど詳しいということではなくて、「道具としての文房具」が好きで、気に入ったものに出会ったら、ずーっとそれを使い続けます。
だから置いてある文具にはみんなこだわりがあって「それじゃなきゃいけない」という思いが強いんです。
日常で使う筆記具は5本。万年筆が2本、黒鉛筆、赤鉛筆、シャーペン。それっきり。
ボールペンは使いません。唯一使うのは、どうしてもそれじゃなきゃいけないとき。ほら、カーボン紙挟んである複写式の書類とか……。あと万年筆じゃ欠けないタイプの書類。
シャーペンは外出時だけ。机では使いません。逆に外出時はシャーペンのみ。
ボールペンのこれが嫌い!
わたしが文具に求めるものは安心感です。山ほど安ボールペンを持っている人に限って、いざその1本で書こうとすると掠れていたり、書けなかったりする。そういうのがすごく嫌。
日本のボールペンってすっごい性能いいのは分かりますが、それでもなぜか起こるのが「インクがあるのに書けない」現象。これが大嫌いです。
見た目と結果が違うからイライラする。
ボールペンを使うなら、気に入った1本を長く使いたいですね。
鉛筆はいいぞ!
鉛筆は明快です。
長ければしばらく使えるし、短ければ近々使えなくなる。研げていればすぐに使えるし、研いでなければ研げば使える。ひと目で鉛筆の状況がわかる。
研ぐのが手間? 一瞬です。机に鉛筆研ぎを1つ置いておけば、3秒と掛からない(丸くなった先を尖らせる程度なら)。
鉛筆が便利だと言いたいのではなく、見た目と挙動がピタッと合うのが心地いいんです。
しかも薄くも濃くも書ける。角度を変えて細くも太くも書ける。これがすっごい快感。読書中、本に書き込むにも最高にいい。太く線を引いた直後に、薄く文字を書き込んだりできる。
特にBとか2Bくらいの鉛筆がいい。力を抜いても書ける。早く書くときに便利。
鉛筆を使うときはシャーペンみたいに尖らせた先で書く感覚を忘れて、少し寝かせて、角度をつけて書くといいと思う。で、太くなってきたら、鉛筆を回転させ、角度を変えてやる。
やってみると分かるけど、これでしばらく快適な書き心地を保てる。
ひたすら長い長文を書くんだったら万年筆の方が向いているけど、サーッとノートを取るときとか、ちょっと本を読みながらノートに書き込むときなんかは鉛筆の方がいい。万年筆はキャップをとらないといけないですから。
風呂にも持ち込める。
風呂で読書するときは耳に鉛筆を乗せて入る。で、必要なことは本に書き込む。落としても問題なし。ただの木だから。乾けば書ける。
赤鉛筆もかなりいい。
書いた原稿の手直しにも便利だし、過去のノートを見返しているときに追記したくなったときにも便利。
黒鉛筆と同じように読書中の書き込みにも最適。
わたしがもっぱら使うのは新聞への書き込み。と言っても、記事を囲んだりする程度だけど……。
シャーペン・ボールペンの類いは細すぎてダメ。新聞に穴が空く。それに比べて赤鉛筆はいい。スーッと書ける。
トンボ鉛筆 ippo! 丸つけ用赤えんぴつ BCA-260 2本入
シャープナーはこれがお気に入り
ちょうどわたしの親指の大きさ。筆箱にも入るし、机でも場所をとらない。
机の隅に置いておいて、鉛筆が丸くなってきたな、と思ったらサッと手にとって、一周か二周だけ回してやる。ガリガリ削る必要はない。
ほんとに「削る手間」はゼロだと思ってる。むきになっているわけでもなく「好きだからやれる」でもなく、手間がない。
たとえばノートにアレコレ書いているとき、手が止まる場面ってありますよね? 物語を書いていて、「う〜ん、次どうしよう」みたいなとき。
そうやって手が止まったときに手が自動的にシャープナーに伸びるようになる。クックッとひと削り。で、書きたくなったらまた書けばいい。
長文を鉛筆で書く人は大量に鉛筆を置いておいて、丸くなったら次を使うらしいです。で、一日の終わりに全部削り直す。そういうのもいいと思います。
※私が持っているのはこれとそっくりの無印のシャープナーだと思います。でもこれでいいと思う。
懐古主義とかではない
『昔のものは良いよなぁ』という懐古主義的な話ではないんです。
本当に机にいつも座って仕事をするひとにはオススメしたい。便利な道具なんです。
ボールペンでなければならない仕事が増えたら、もちろんボールペンもアリだと思います。だけど、圧倒的に力がいらないから鉛筆・万年筆はいい。
そう思います。