自分探しは内面に向かう行為ではなく、必死で発信し続けた先にあるもの
自分探しって、のんびりじっくりやるものだったり、どこかから自然と降りてくるなんて思っている人いませんか? そんなキレイなものじゃないですよ。汗かいて、頭を掻きむしりながらやるもんなんです。
「自分探しの途中です!」なんて楽しそうに言っている人を見ると、靴屋で歯ブラシ探している人ぐらい、滑稽だな、って思います。
自分探しって?!
「自分探し」って言葉を聞いてどう感じますか?
どういう行為を指すように思いますか?
旅に出る? 本を読む?
なんにせよ、「内面を掘り下げる」とか「自分の本当にやりたいことを発見する」みたいないことを「自分探し」と呼んでいると思います。
自分探しという言葉こそ使いませんが、わたしだって「自分が本当にやりたいことってなんだろう?」とか「自分にできることってなんだろう?」みたいないことを考えます。
そういうときになにをするか?
それがこの記事の主題です。
掘り下げることは発信すること
自分の内面を掘り下げるとか、やりたいことを自分で発見することっていう、自分の内面に向かう行為から「自分の発見」って多分無理だと思う。誤解を恐れずに言うなら、不可能、なんじゃないかな。
そこに自分なんてないから。
ウソだと思うなら、試しに自分を掘り下げてみてください。黙って、ジーッと、自分に問い続けてください。
「お前は何がしたい」「なにが使命なんだ?」
……って。たぶん、そう簡単に答えは出ない。
唯一、答えが出るかもしれない人は、本当に “自分” という人に、第三者的に問うことができた人だけ。
「お前はなにがしたいんだ?」
「う〜んと、例えば……」
とまるで他人と喋っているように自問できる人は、もしかしたらできるかもしれない。それはひとつの才能で、その才能ひとつで花開くことができるくらい、力ある才能だと思う。
発信することがキー
ではどうするか?
とにかくがむしゃらにアウトプットすることだと思う。どういう形のアウトプットでもいい。なにも「ブログを書こう」と言っているわけでもないのです。
徹底的に誰かと話し込むのでもいいし、いまやっている仕事に打ち込むんでもいい。アウトプットと言っても芸術家になれと言っているわけじゃない。
なにかをやりこめばいいんです。
時間に追われるくらい、ストレスに感じるくらい、徹底的にやりこむこと。
グラスに水を注ぐように、ジャンジャンと自分に詰め込んでいく。そのうち溢れる。大事な物が溢れないように、いらないものを捨てて、大事な物を残そうとするはず。
自然とグラスの中は『自分』を象徴する何かで満たされる。
それが自分なんです。
たとえばブログ
たとえば、ここがブログだから、ブログで発信するという行為から具体的にイメージしてみます。
ブログの記事を大量に書く。最初の頃は書きたいネタもたくさんあって、気持ちよく発信できるはずです。
とにかくたくさん書く。もっと書く……。そのうちネタが尽きて、苦しくなる。それでも書く。
苦しいながらも発信し続ける。苦し紛れに自分の中からネタを探してみたり、街を歩いてネタを求めるようになる。本を読むかもしれないし、TVを見るかもしれない。
その苦しい中で見つけていく「ネタ」ってのが、たぶん「自分」に繋がっていく。
たとえばわたしであれば、「ネタがないな」と思ったとき、「メディア」とか「創作」系のキーワードにアンテナが向きます。芸能ニュースでもなければ、経済ニュースでもない。
芸能や経済よりもメディアや創作がすきなのが、ひとつの自分です。
たとえば旅
「自分探しの旅」という言葉がありますね。どうして旅をすることが自分探しになるのでしょうか?
先ほどの話では「なにかをやり込め」と言っていましたが、旅は仕事じゃないし……。
短い旅では、たぶんダメです(本当は期間で区切りたいわけではないのですが、あくまで基本的には……)。長い旅をしてみると、疲れてくるし、嫌になることもたくさん出てくる。
見知らぬ宿を泊まり歩くことに疲れるかもしれない。慣れない食べ物に嫌気がさすかもしれない。他人との出会いに消耗するかもしれない。
それでも続く興味が何かあるものです。
「人に会うのはもう嫌だ! でもおもしろいものを食べたい」
とか
「もう観光地は嫌だけど、人には会いたいゾ」
ってな具合に。
自分に旅をさせ続けると、そのうち旅の中から「なにか」を選び取るようになります。その選び取ったなにかが「自分」なんでしょう。
自分探しって超能動的
だから、自分探しって言う行為はすごくすごく能動的な行為なんです。
ギラギラと「やりたいこと」を求め続ける。
のんびりしたモノでもないし、ダラダラしたモノでもない。受け身なんて絶対ダメ。
楽なものでもない。
だって自分を溢れさせて、消耗しきった先に見つかるものだから。
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