『CCPM』の方法論導入による計画見積もり
CCPMとは
CCPM(Critical Chain Project Management:クリティカル・チェーン・プロジェクト・マネジメント)とは、1つ1つのタスクにバッファの見積もりをつけるのではなく、Project全体(もしくはフェーズ毎)にバッファーをもたせていく見積もり方法です。
そのかわり、ひとつのタスクに関してはバッファをもってはいけないのでよりギリギリな見積もりをつけていく必要があります。
従来やりがちな見積もり
のようにそれぞれのStoryまたはScrumで行っているならスプリントバックログアイテム(SBI)毎にバッファ見積もりまたはバッファも見積もっていないケースが多いと思います。
CCPMを導入すると下記のようなイメージです。
1つ1つのStoryに対してはバッファーを満たせずに見積もりをします。そのかわり、Project全体(Storyの集合体)に対してバッファを見積もります。なので結果として同じ70daysという見積もりになります。
何が効果的なのか
心理的安全性が担保されることです。もちろん他にも色々な効用、逆にデメリットがあるかもしれませんが、開発者の『プロジェクトの遅れ』に関する心理的な負担が減ると感じています。
イメージとしては、CCPMによってできたバッファによるプロジェクトの遅れの許容に関して、開発者は常にライフポイントを使っていく。という感覚でいられます。
『今回のスプリントの作業は、ちょっと見積もりオーバーしたけど、残りあるバッファー(ライフポイント)で取り返そう』といったモチベーションにもつかがっていきます。
よくあるパターンとしてどんどんタスクの見積もりをオーバーしている = プロジェクトがどんどん遅れていく。といった感覚に陥りやすいです。本来であればスプリント毎に1つ1つのタスクにバッファをもたせているため次のスプリントでどこかのSBI(スプリントバックログアイテム)で短縮する!といったモチベーションがあっても良いのですが、次のスプリントのSBIでもオーバーしたらどうしようといったことがかなり負担になります。