■ Overview

Agile開発において、よく見るケースとして目的が手段化しているケースです。

本来、Agile開発は手段であるため真の目的は、ビジネス価値を出すことです。つまり売上や効果を出すことです。ただし、しばしばAgile開発をキチンと行っていれば自然とビジネス価値が上がると思っている傾向があります。

例えば、ベロシティーが上がっていることやきちんとバーンダウンが下がっていることに満足してしまうチームが多い。

しかし、それはチームが提供している価値やそれを引き出す能力を向上させるものではありません。

常にチーム/組織は、ビジネス価値が生み出せているかにフォーカスするべきである。

チームのベロシティを追跡しても、ユーザーにとってエンゲージメントをもたせるプロダクトを提供できているかどうかはわからない。

では、どうすれば良いかについてEBM(Evidence-Based Management)が良いプラクティスを用意しています。

EBMは、組織が提供した『価値』にフォーカスにそれを計測することでAgilityのエビデンスとします。そうすることで組織は合理的かつ事実による意思決定を行えるようになります。


■ What is EBM(Evidence-Based Management)

EBMは4つの重要価値領域(KVA: Key Value Areas)から構成されます。

CV: Current Value(現在の価値)

現時点でプロダクトが提供している価値を見ていきます。ある意味、ここが大きければ現プロダクトは成功しているといえる。

ここの数値を向上させるには例えば以下の指標がある。顧客満足度やプロダクトのコスト比率(ランニングコスト, etc…)

https://scrumorg-website-prod.s3.amazonaws.com/drupal/2018-09/EBM_Guide%20September%202018.pdf

T2M: Time-to-Market(市場投入までの時間)

T2Mはいわゆるプロダクトを市場へリリースするまでのリードタイムやリリース回数です。これを最小化すれば、より高速にリリースサイクルを回して学習サイクルができます。

指標は以下です。例えば、リリースの頻度やリードタイムなど組織としてプロダクトを市場に出す上で必要になる指標を計測していきます。

https://scrumorg-website-prod.s3.amazonaws.com/drupal/2018-09/EBM_Guide%20September%202018.pdf

A2I: Ability to Innovate(イノベーション能力)

A2Iは、以下にユーザーにエンゲージメントも持ってもらえるプロダクトを市場にだせているかです。ここで見る数値は具体的な『イノベーションを起こせるか?』ではなく、いかにイノベーションを起こせる環境であるか?を見ていきます。

例えば、技術負債があるかやコンテキストスイッチにかかる時間 、使用指標などです。

https://scrumorg-website-prod.s3.amazonaws.com/drupal/2018-09/EBM_Guide%20September%202018.pdf

UV: Unrealized Value(未実現の価値)

組織が、どのくらい未提供のものに価値を見出して投資できるかの指標です。あるプロダクトに投資するということは、既存のものに投資しないということです。つまり現在の価値(CV)とUVの両方のバランスをとって現在と未来の価値を見据えていかなければいけません。

見る指標としては、市場独占率におけるTAM,SAM,SOMなどを計算していきます。

https://scrumorg-website-prod.s3.amazonaws.com/drupal/2018-09/EBM_Guide%20September%202018.pdf

■ How to Improve Empirically using EBM

上で述べた、EBMのKVAsの4つがあったときにどのようなサイクルで改善していくかについて記載していきます。

※KVM(Key Value Measures

Quantify Value

まず、はじめに価値をKVMs(Key Value Measures)として定義していきます。

Measure KVMs

次に定義したKVMSを定量化していきます。組織がプロダクトを提供する能力について、初期の視点を提供する。

Select KVAs to improve

次に、関心があるKVAsを選択します。現在の組織の価値とそれを明らかにする指標を明確に理解します。また、注意点としてはひとつの学習ループで多くのKVAに影響を与えないようにします。1つのループで複数に影響を与えると測定に時間がかかったりします。

Conduct practice experiments to improve targeted KVAs

改善するKVAを選択したら、そこに対してプラクティスを試していきます。

Measure KVMs

実験をしたら、結果を測定していきます。そして、前回のKVMと今回のKVMを比較していきます。結果として改善がなかったら別のプラクティスを適応していきます。

以上が、EBMのライフサイクルです。


EBMのKVAsのうち、どこからアプローチしていくか。Time toMarket(T2M)の重要性

ここでは、以下の図の中でどこからやることでより改善できるかを考えていきます。

Time toMarket(T2M)がはじめの一歩となる。

まず、4つのKVAsを定量的に出した際におそらく一番早く成果が出ることはTime toMarket(T2M)と考えています。

UVやCVのバランスを見てどこに投資するかはとてもむずかしいです。また、A2Iに関しても例えば指標となる技術負債などは改善するのに時間がかかります。

一方、Time toMarket(T2M)はどうでしょうか?

おさらいになりますが、Time toMarket(T2M)としての指標は以下になります。

https://scrumorg-website-prod.s3.amazonaws.com/drupal/2018-09/EBM_Guide%20September%202018.pdf

例えば、リードタイムやリリースの安定期間、リリース頻度などは、組織およびミクロでいえばチームの開発プロセスの問題です。

ここに対するベストプラクティスは、VSM(Value Stream Mapping)を書き可視化したり、そこでCIが整備されておらずリリースまで時間がかかっているのであれば、テストを自動化したり、etc…テクノロジー技術で解決できる部分が大きいです。

また、T2Mを改善する先に見える世界は、最速でリリースサイクルが回せて仮説検証が高速で回せることで、いろいろな機能が市場へ投入できます。

よって、T2Mを改善することで、他の3つの数値も上がる可能性が見込ませると感じています。


■ まとめ

  • Agileは目的ではなく手段のため、ビジネス価値は上がらない。
  • ビジネス価値をあがっていることがわかるには、EBMのほうな価値にフォーカスして定量化する必要がある。
  • EBMの中で一番重要なのは、T2Mと考えている。

以上です。

i35-267

Product Owner / Software Engineer at DMM.com /Agile/Lean/Scrum(CSPO)/DevOps/Go/AWS

Masato Ishigaki

Written by

[Masato Ishigaki] Product Owner at DMM.com / Software Engineer / Agile / Lean / Scrum(CSPO) / DevOps / Python / Go / AWS

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Product Owner / Software Engineer at DMM.com /Agile/Lean/Scrum(CSPO)/DevOps/Go/AWS

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