Fun/Done/Learnで振り返りをやってみる

Masato Ishigaki
Masato Ishigaki
Published in
5 min readJan 24, 2019

Fun/Done/Learnとは?

Fun/Done/Learnとは、KPTやYWTと同じScrumにおけるスプリントレトロスペクティブの振り返り方法の1つです。

これは、Scrum Coaches Retreat in Okinawaの方たちが作成した手法です。

How to

1. Fun/Done/Learnの円を書く

Fun/Done/Learnは、まず下図のような『Fun』『Done』『Learn』の円をそれぞれ重なるように書いていきます。

  • Fun・・・楽しかったこと
  • Done・・・完了したこと
  • Learn・・・学んだこと

これが第一工程目です。

2. そのスプリントであった出来事・イベント・思ったこと(感情)を付箋に書く

次にメンバーが普段KPTをやるような形で付箋に

  • そのスプリントであった『出来事・イベント・思ったこと(感情)』など、KPTのようにK/P/Tなど区別なく思ったことを書いていきます。

ここがポイントだと思っていて、普段、例えばYWTを行っているときに『Y』や『T』が思い浮かばないけど『W(わかったこと)』を書きたいがために無理やり『Y』や『T』を書いているときがありますが、それを気にせずに時間が思うこと・あったことを書けることが良いと思っています。

3. 付箋を皆で、Fun/Done/Learnの円の中で、どこに所属するべきかを決めて貼る

ここについては、それぞれやり方は自由なのかなと思いますが2の工程でだした付箋に対して、チームの皆でその付箋がどこに属するかを決めます。

まずは、ファシリテーションの人が中心に皆の意見を求めながら決めていきましょう。

4. チームとして分析する。

最後にチームで分析しています。ここでは、例を出しながら述べていきます。

例1 ) 最高のパターン

私が思う最高のパターンは以下だと思います。今スプリントは、楽しかった(Fun) + 完了もした(Done) + 学ぶことも沢山あった(Learn)という状態です。

例2) バーンダウンは完璧で、楽しく学びもそこそこあった

これも、結構良いと思います。Scrumとしては安定したベロシティも出せてバーンダウンもしている。その中でも新しい発見があり楽しく学ぶべき点があった。

例3) 楽しくてしょうがないが、結果何も終わっていないパターン

これは、新しい技術を導入した際などありがちで、はじめは学びもあり刺激的なのですが、プロジェクト全体からみるとDoneしていないのでこの状態がずっと続くとチームとしては厳しい状態になるでしょう。

チームとして、何を重要視するか

結局は、これにつきると思います。上でだした例のなかでもチームによっては良し悪しは変わってきます。

いくら、DoneしてLearnの部分が大きくても楽しく(Fun)なければチームの心理的安全性は担保できていないとも言えます。

プロジェクトのフェーズでも変わってくると思います。今は、集中してBacklogをこなす大事な時期なので『Fun』や『Learn』の優先度を下げてとにかく『Done』を多めにすることがチームの共通認識としてもっていれば良いでしょう。逆に運用フェーズに入ってきて、ずっと同じ定常業務でLearnもFunもない状態であれば問題だとも言えます。

手順まとめ
1. Fun/Done/Learnの円を書く
2. そのスプリントであった出来事・イベント・思ったこと(感情)を付箋に書く
3. 付箋を皆で、Fun/Done/Learnの円の中で、どこに属するかを決めて貼る
4. チームとして分析する

以上です。

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Masato Ishigaki
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Masato Ishigak / DMM.com LLC / Division Maneger / Engineering Maneger