“The New New Product Development Game”とAgile with ScrumとLean
ScrumあるいはAgileを語るときには、“ The New New Product Development Game”は外せません。よくScrumを組織に導入する際、形式(SprintReviewやRetrospective,etc..)が先行してしまい、その原典となる部分の「なぜ必要なのか」が漏れがちになります。そのため「Scrumをチームに導入してみたがうまくいかないから自分のチームにはあわなかった」といった事例は多く存在します。
その多くは形式を無理やり現チームのやり方に当てはめることでピタゴラスイッチ的な要素がうまれ、その差分やギャップを吸収するのにチームが労力を使うため結果として「導入するコストに対してメリットが少ない」といったことになります。もちろん、すべてのプロセスにおいてScrumは万能ではありませんが少なくとも、その源流を理解した上で導入してみるのが大事になってくるのでしょう。
本記事では、そのおさらいと改めてScrumやAgilesの歴史を理解していきます。
“Agile Software Development with Scrum”
この書籍は、”Scurm”という開発手法についてはじめて書かれた書籍です。
この書籍の冒頭には以下のように開かれています。
つまり、バトンパスのようにリレー形式で新製品を開発するのではなくラグビーのようにチーム内でパスを回しながら開発していくといったことが書かれています。これは、1986年に竹内弘高さん、野中郁次郎さんが書かれた論文 “The New New Product Development Game”を引用しています。この論文はこの引用を見てもわかるとおり、昨今のScurm開発に大きな影響を与えています。