高速道路公開データの紹介

この記事は,インフラデータチャレンジ(IDC2018)における作品応募に向けた 提供データの特徴や活用方法のヒントについて,実行委員等がリレー形式で紹介 するものです.募集要項等は,Webサイトをご覧ください
http://jsce-idc.jp/

今回、インフラデータチャレンジで提供されている高速道路データとしては、NEXCO系3社(東日本・中日本・西日本)のデータと首都高のデータが提供されています。基本的には同じ目的のデータですが、会社によって多少フォーマットが異なりますので注意してください。今回はNEXCO系3社のデータについて解説します。

〇道路諸元系データ
①道路名称・・・道路名称
②IC・JCT名称・・・施設名称とKP[キロポスト]
③ 連絡等施設間距離・・・延長
④ 橋梁上部工データ・・・名称、位置、形式、延長、径間数等
⑤ 橋梁下部工データ・・・下部工形式、基礎形式等
⑥ トンネルデータ・・・名称、位置等
※KPマスター(キロポスト・緯度経度変換表)

〇交通量系データ
⑦-1渋滞データ H27.8月と10月のデータ
⑦-2トラフィックカウンター(トラカン)データ H27.8月と10月のデータ
⑧工事規制情報

〇休憩施設データ
⑨休憩施設データ

まず、高速道路データで最も重要なのが、道路名称です。どの高速道路なのかが判らないと、データの定義ができません。すべての道路にはコードが降られていて、そのコードで区分することが可能です。


① 道路名称

道路名称

また、道路諸元系のデータの位置の設定は、道路名称とKP「キロポスト」で表現されています。このキロポストは高速道路でよく使われる用語で、起点からどれだけ離れているかを表しています。

②IC・JCT情報

IC・JCT情報

③休憩施設間距離

休憩施設間距離

例えば、これらのデータはNEXCO東日本のHP「どらトラ」の路線検索でこのように表されています。

例:NEXCP東日本の「ドラどら」での検索画面(一部加工しています)

④橋梁上部工データ

こちらは、橋梁の上部工データです。上部工は桁などの形式、下部工は橋台や橋脚、基礎などの形式を表しています。例えば、関越道にある片品川橋は、このようにデータで表記されています。

◆片品川橋 橋長:1,033.9m
形式:鋼3径間連続上路トラス橋3連,鉄筋コンクリート床板
:箱式橋台,鉄筋コンクリート壁式橋脚,深礎基礎(A1,P1), ケーソン基礎(P2,P3 ,P4,P5 ,P6,P7),直接基礎(P8,A2)

橋梁上部工データ

⑤橋梁下部工データ

橋梁下部工データ

そして、この橋の位置を地図上で表すには、資産データと一緒に公開されている緯度経度換算表を用いて、座標値に変換します。

ICや橋梁、トンネルなどはすべてこのKPで表されており、高速道路を線として管理する際に重宝しています。しかし、GIS上で表すには不便であり、今回はKPマスター(キロポストの緯度経度変換表)がついていますので、これを用いて、主な施設を地図上に載せることが可能となります。

今回は、諸元データ以外にも渋滞や交通規制のデータ、そしてトラフィックカウンターのデータなども公開しています。通常、非公開データですので、大変珍しいものなのです。

⑦-1 渋滞データ

渋滞データ

渋滞量を算定するために、いつ、どこで、どれくらいの渋滞が発生しているかを表したもので、上記表はNEXCO東日本が公開しているデータの渋滞上位5件を抽出したものです。そして今回は同じ時期のトラフィックカウンターのデータもセットで公開しています。

⑦-2 トラカンデータ(一部省略表示)

トラカンデータ

これは、トラフィックカウンターが設置している箇所の5分毎の通過車両の台数と、その平均走行速度が示されております。全区間のトラカンデータが公表されるのは、初めてのことです。これらのデータは、過去データとして提供されますが、実際にデータ活用を考える際には、これらのデータがリアルタイムに入手できたら何ができるか、なんていうことを考えてデータセットやアプリを作ってみるのも面白いかもしれません。

そして、最後に、高速道路の利用者にとって重要な休憩施設の情報なども公開していますので、どこの休憩施設にどのような機能があるのか、トイレや駐車マスの数などのデータも公開しています。高速道路を利用している方が、交通量の状況を確認しながら、この先の休憩施設での休憩を提案するアプリなどあったら便利ですね。


最後に、IDC2018では、プラチナスポンサーから課題設定が設けられプラチナスポンサー賞が設定されています。

NEXCO3社からも、NEXCO賞が設定されており、その課題は「高速道路が、より賢く、安全にスムーズに利用して頂けるようなアイデア、アプリ、データセットの作成または検討」となっております。

今回公開しているデータや社会に公表されているデータなどと連携して、高速道路を賢く使うデータセットやアプリなどを検討してみてはいかがでしょうか。また、他にも3Dの活用や自治体の課題など様々な課題設定がありますので、是非興味のある方は、土木学会インフラデータチャレンジ2018に取り組んでみてはいかがでしょうか。



( 土木学会土木情報学委員会・インフラオープンデータ・ビックデータ研究小委員会:板倉 義尚)

infradatachallenge

土木学会インフラデータチャレンジ

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