工事実績データの活用:Leafletを使って地図上に可視化する

t-fukuda
infradatachallenge
Published in
5 min readOct 16, 2018

この記事は,インフラデータチャレンジ(IDC2018)における作品応募に向けた 提供データの特徴や活用方法のヒントについて,実行委員等がリレー形式で紹介 するものです.募集要項等は,Webサイトをご覧ください
http://jsce-idc.jp/

インフラデータチャレンジで提供されているデータには地理空間情報が含まれているものもあります。地理空間情報は緯度・経度等のデータで表されますが、そのままではデータがどのような特徴を持っているのかを理解するのは困難です。データの特徴を理解するための方法の1つとして、地理空間情報を地図にプロットし、可視化するという方法が考えられます。

本記事は、Web地図ライブラリであるLeaflet を利用して地図上に地理空間情報をプロットし、データを可視化してみることにします。

今回は島根県の工事実績(限定公開)のデータを利用します。限定公開データへのアクセスはインフラデータチャレンジWebページに置いて利用規約の同意が必要になります。

まずは、Leafletを使って地図を表示してみます。島根県周辺の地図を表示しています(図1)。ここに島根県の工事実績の地理空間情報をプロットしていきましょう。

図1 Leafletを使った地図表示

地図に工事実績データをプロットしました(図2)。おっと、データが多すぎて何が何だかわかりません!これでは可視化の意味があまり無いので、もっと見やすいように手を加えるようにします。

図2 多すぎる工事実績データのプロット

データ数が多いので工事実績データをクラスタリングします。クラスタリングすることによってデータが一定範囲でまとまり、データを読み取りやすくなります。詳細を知りたければ、ズームすることでクラスターが小さく分解されます。(図3)。Leafletではプラグインを用いることで、クラスタリング機能を比較的簡単に利用することができます。

図3 工事実績データのクラスタリング表示

他にも地理空間情報を地図上に可視化するための方法があると思います。例えば、ヒートマップで地理空間情報を可視化することで大まかに工事の地域的な傾向を表示することが可能ですし、地理空間情報に時間の情報があれば、時系列に表示することも可能です(図4)

こちらはヒートマップのプラグイン機能です。

そしてこちらは時系列表示のプラグイン機能です。

図4 地理空間情報の様々な表現方法

本記事では、地理空間情報の地図上での可視化について紹介しました。
地図上での可視化はデータ活用の一端ですが、様々なデータ・サービスと組み合わせるとその有用性は何倍にも跳ね上がるでしょう。

使用データ
【提供:島根県】工事実績:
https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/shimane-kouji

使用したライブラリ
Leaflet
https://leafletjs.com/

( 土木学会土木情報学委員会・インフラオープンデータ・ビックデータ研究小委員会:川田テクノシステム株式会社 福田達也)

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