私がカメラを使う理由
Fujifilm X70を使い始めてから、街や風景の写真を撮ることが増えました。それまでは、iPhoneで食べ物中心に写真を撮り “miil” や “facebook” に公開することが多かったのですが、X70ではそういった写真を撮ることがほとんどありません。
X70は35mm換算で広角28mmの単焦点レンズです。iPhoneの29mmと画角が近いのに、なぜ無意識に被写体に違いが出るのかを考えてみました。
iPhoneでもきれいな写真は撮れますが、個体の形状がカメラではないためか、iPhoneで写真を撮るのはメモや記録という意味合いが強い気がします。
しかし、X70はそのデザインから写真を撮るという行為に対し、無意識に “目の前のものを切り取る” という意味合いを持たせていることに気づきました。
それは写真という意味では記録かもしれませんが、例えばディスク容量がいっぱいになっても削除せずにとっておく写真であることが多いです。カメラを操作する楽しさが相乗効果となり、その写真に想い入れが強くなるためだと思います。
カメラで撮ることは、写真を記録から体験に変えます。これが私がカメラを使う理由です。
その中でも、富士フィルムのカメラは色が好みです。一般的にはフィルター機能と呼ばれるものですが、富士フィルムのデジタルカメラはフィルム写真の色を再現したフィルムシミュレーション機能があります。
細かな色の違いは写真の雰囲気を大きく変えます。これが実におもしろいのです。例えば、モノクロ写真でも一種類ではなく、数種類あります。RAW現像もカメラ内で可能なので、RAWとJPGで撮り現像も楽しめます。
APS-Cセンサーと開放F値2.8で、ボケ感も綺麗にでます。
スプリングコートのポケットに入れて普段から持ち歩くと、ふとした瞬間にやってくる場面でもカメラを取り出しすぐにシャッターが切れます。コンデジの真骨頂ですね。
どんなに良いカメラを所持していても、そういった瞬間にカメラを持っていなかったら意味がありませんから、軽量コンパクトというのは重要です。
X70に大きな不満はありませんが、NDフィルターが内蔵されていない点が少し残念です。後継機の噂もありますので期待したいところです。