「思いやり」についてふと考えてみた

Aya Satoh Hoshina (ほしなあや)
いろどり
Published in
3 min readOct 21, 2018

「思いやり」の定義って人それぞれで、また、自分のなかでもシチュエーションやその時の気分によって変わってくると思うんだけど。

最近は、「ああしたいこうしたいと思っていたこと、あるいはやらなきゃと考えていたこと、でもいずれも口には出していなかったことを、察知して率先してやってくれていた」、こういうことができる人って、思いやりがあるなあと感じる。

たとえば、昨夜。

残ったご飯を冷蔵保存しようと考えて、お釜からお茶碗へと移して、ラップをかけたんだけど。

まだお釜がだいぶ熱かったので、冷めてから洗おうと考えていたら、すっかり忘れてしまいまして。

今朝思い出して、慌てて洗おうとしたら、昨夜のうちに夫氏が洗っておいてくれた模様。

すごくありがたかったと同時に、「ああ、思いやりのある人って、こういうことを自然とできる人なんだ」と改めて感じた。

前から思っていたんだけど、夫氏にはこういうところが多々あって。

特に私に何を言ったり確認したりするわけでもなく、やるべきこと、やっておいたほうがいいことを、さらっと片付けておいてくれる。

買わなきゃいけないものも、私は「もう少し考えようかな」「まだ必要ないしな」なんて考えて、結果売り切れになってショックを受けたりするんだけど、そういうところを、一緒に暮らし始めてまだ一年も経っていないのに確実に見抜いていて、先回りして購入してくれたりする。

本人に感謝の気持ちを伝えると、「気づいたからやっただけ。別にお礼を言われることじゃないよ」って返ってくる。

そう言われる度に、どれだけ気持ちが楽に、そしてほっこりすることか。

私はプライベートでは結構忘れっぽくて(特に妊娠してからは)、やらなきゃいけないことをつい失念してしまったり、人にお願いするのが苦手で、つい自分で全部やってしまおうとするクセがあるから、なおさら夫氏のこういう側面に救われているのかもしれないけれど。

でも、口に出さなくても気持ちや考えを解ってくれる、そして何も口に出さずに行動に移してくれる、それはやはり思いやりの気持ちが為せる技なのだと再認識した。

「自分の気持ちや考えは口に出さないと伝わらない」、アメリカ暮らしが長い私は常日頃からそう考えているんだけど、そう考えているからこそ、伝える前に気持ちや考えを汲んでくれる、そしてそれができる人を心から尊敬している。

自分もそういうふうになりたい、そう思った日曜日でした。

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Aya Satoh Hoshina (ほしなあや)
いろどり

Japanese-English food/travel/lifestyle writer & translator. Lived 11 years in U.S., 5 years in Thailand. 海外居住歴16年の日英バイリンガル翻訳者/ライター。元記者/編集者。Loves 食/住/旅/写真/宝塚歌劇/猫