サービスをデザインするときにありがちな5つの失敗


失敗しなければ学ぶことはありません。私自身もこれから紹介する失敗を数えられないほどおかしてきました。最近は都合のいいことに、「インターネット」と呼ばれるものとMediumのように「記事」と呼ばれるものがあり、そこでは人の失敗をこっそり指摘することができます。人の失敗から自分も学ぶことで、時間を浪費にしないように工夫しましょう。

失敗1. デザインの検討時間を過剰に制限する

「丸で囲まれた所だけを探検することに決めているんだ!」

デザインの検討時間が過剰に制限されるのは2つの大きな理由があります:

時間:短期間でサービスを改善していくことは、他のタスクよりも重要度が高く設定されがちです。そのため私が見てきたチームの大半は大規模な改修に6ヶ月をかけて成果をだすよりも、3ヶ月でできる改修で小さな成果を出すことを選びました。でもそれはデザイナーが検証できる範囲を制限することになります。前者を選択するには、ヨーダ並の鍛錬が必要でしょう。3ヶ月の間になにをデザインして、なにを作り出せますか?誤解を恐れずに言うと、小さな小さな改善を繰り返すことくらいしかできないのではないでしょうか?その方法もある程度は効果的です(サービスと機能に自信があり、グロースすることだけが目的のフェーズであればほぼ間違いなく正しい選択です)。でも、もしサービスの狙いがユーザーの行動や考え方を根本から変えることであるならば、仕組みやモデルを一から考え直す必要があるのではないでしょうか。その場合、短期の成果を追い求めてしまうと、時間を十分にかけて広い範囲で検証できず、狙った成果を出すことは難しいのではないでしょうか。

リスク:小さな改修でもそこそこの成果が期待できるとき、それを先延ばしにするのは馬鹿馬鹿しいことのように思えるでしょう。それに時間をかけて改修に取り組んだときでも、現状より悪化する可能性はあります。最悪の場合いいものが出来てもユーザーに好まれないかもしれません。これらは改修や新しいなにかを公開するときのリスクです。多くの場合、大規模なデザイン改修が議題にも上がらない理由はこのリスクにあります。普通の感覚を持った人であれば、そんなリスクを取ってデザインを検証するという提案は却下されることを分かっています。しかし、分かっていても避けるだけではなにも変わりません。しっかりとサービスの仕組みやモデルを考え直すことのリスクと効果について話し合う場を設けましょう。多くの場合その提案は却下されるかもしれませんが、話をしなければ「GO」が出ることもないのですから。

失敗2 早すぎる段階で仕上げに入る

「そのお宝を見つけるのに必要なシャベル・テント・水筒の数まで正確に計算したよ」

これはデザイナーがよく犯す失敗です:野心を持って大きな問題にとりかかります。すごくいいコンセプトが頭に浮かびます。スケッチをします。「なんかいいんじゃない?」「わくわくする!」それから、実物に近いクオリティのモックアップかプロトタイプを作ります。「これはやばい!」次に、デザインの問題点が見えてきます。「ボタンは丸いほうがいいかな?」「これは、あのナビゲーションデザインを試すいい機会かもしれない!」…こんな風に、気づいた頃には作業時間の80%は1つのアイディアの見栄えをデザインすることだけに使われ、代わりに複数のアイディアを比較・検討する時間が浪費されてしまいました。

あなたが最初に思いつくアイディアは、常にベストなアイディアなのかもしれません。もしかするとあなたは、触ったものを全て金の延棒に変えてしまう才能を持ったデザイナーなのかもしれません。でも私は、あなたが本当にそんな才能を持っているとは思えません。どんな人でも、最初のアイディアはそんなに大事にしないほうが懸命でしょう。検討段階にいるあいだは、1つのアイディアの精度を上げる代わりに、数えきれないほど多くのシステム案、モデル案、アプローチ方法などを検討するべきです。この段階は、インタラクションや細部については周囲の人が想像して適切に評価・判断できる程度に伝われば十分です。コンセプトに時間をかけてデザインをよくする作業は、タイタニック号のデッキチェアの配置を変更するようなものです。デザイナーが1つのアイディアに惚れ込んで時間をかけたために、他のもっと可能性があるかもしれないアイディアを検討する時間を浪費している場面は本当によく目にします。

失敗3 デザインのクオリティをサービスのクオリティと混同する

「あのお宝にたどり着くための順路は完璧に計画してあるよ」

よくあるシナリオ:センスのいいデザイナーが、プロの写真家に撮影させたコンテンツ写真と面白いコンテンツを使ったクオリティの高いプロトタイプをプレゼンしたとします。細部までよく計算されたユーザーストーリーも一緒に。会議の参加者は関心してプレゼンのクオリティに満足し、あまり多くの質問は出ません。見栄えがよいモノはそれ自体もいいモノという錯覚に陥りがちです。

悲しいことに、デザインのクオリティはサービス全体のクオリティにはなりません。実際にうまくいくサービスには、デザイン以外にもたくさんの構成要素があります。具体的に言うと、ハイレゾで完璧な構図の写真とリッチな投稿を並べることでよく見えていたデザインでも、実際にユーザーが投稿するのはクオリティの低いコラ画像だったらどう見えるでしょうか?データがあることを前提にオススメ機能を作っても、実際には十分な情報が集まらなかったらどうしますか?最先端のデバイスでしか動かないアニメーションを作っても、ユーザーのほとんどが2010年代のGingerbread端末を使っていたら?デザインのためのデザインになることは避けるべきです。デザインを考える際には、技術、コンテンツなどサービスを俯瞰的に捉えてディスカッションをしながら全体をブラッシュアップしていくことが大切です。

失敗4 分かりやすさよりもシンプルであることを過大評価する

「この地図すごく綺麗でしょ!特別に三角だけを使ってデザインしたんだ。」

デザイナーは美的感覚が鋭く、仕事以外のこと(例えばインテリア、ファッション、購入する小物など)にまでこだわるのはよく知られていることです。だから、デザイナー自身が作り出すものも機能的なだけでは不十分で、見た目にも感覚的にも気持ちのいいものを作りたがるのは理解できます。(それでもまだ十分ではなく、人が驚き喜ぶような、センセーショナルで変わっているものを作りたいと思っているデザイナーもたくさんいます。)残念なことに、その美的感覚が度を超して強いために、アプリのユーザビリティとターゲットユーザーのことを度外視したようなデザインが多々あります。

「ターゲット顧客」はコンテクストをどうやって伝えるかの指標となるので、最適なデザインを考える際にとても重要です。もしデザイナーのためだけにアプリを作っているのであれば、これは完全に無視しても大丈夫です。ジェスチャーだけで操作するようなデザインで、お母さんが全く使いこなせないアプリだとしても、他のデザイナーが使えるのであればなんの問題もありません。でもそのアプリを世界の大勢の人に使ってほしいのならば、前衛的で革新的なデザインに見せることはせずに多少ダサくなったとしても、ラベルとテキストを使ってやりすぎなくらい明示的にし、よく使われていて分かりやすいインタラクションやアイコンを採用するべきでしょう。世間の大多数の人は、文字詰めが甘いことよりも欲しい機能がすぐに見つからないことの方がストレスになることを覚えておきましょう。本当に大切なことは、どれだけ自分の好きなデザインを作ることよりも、ターゲット顧客が好きになってくれるものを作ることなのですから。(そうでなければ、あなたのデザインは困ったデザインリストに追加されるでしょう。 ※未翻訳)

失敗5 「箱」の外での体験を過小評価する

「島についてからの計画は完璧に立ててあったんだけど…」

私の知っているデザイナーはみんな、関わっているアプリ、プロダクト、またはウェブサイト内での体験には本当に真剣に取り組んでいます。細部へのこだわりは、設定画面やエラーページなど、あまり目にされない画面にまで反映されていることは少なくありません。そんなデザイナーでも、ユーザーを取り込む入口のデザインは見落としがちです。例えば、モバイルアプリを使う利点をユーザーに理解してもらう「入口」の一つには通知がありますが、サービス全体のトンマナをデザインするのと同じくらい真剣に、使いやすくウザくない適度な通知の時間やルールについて考えられるデザイナーはとても少ないです。他の例では、サービスの成長に不可欠な新しい機能を追加したときにユーザーをその機能へどう誘導するかというところも重要です。新しい機能は得てして論争の的になる為、努力と挑戦が必要になります。その機能自体をどうデザインするかよりもその入口をしっかりと計画してデザインすることのほうが、サービスの成功にはよっぽど重要になります。PCとスマホのバリアを取り払い、データを簡単に移行できるような機能を追加するのはどうでしょうか?マーケティングのことも忘れてはいけません。ユーザーはどうやって新機能のことを知るのでしょうか?その機能についてどんな話をするのでしょうか?いいものを作ればユーザーがついてくる、なんていうのは今の時代全く通用しません。箱の中での体験だけでなく、どうやってそこに引き込むのかというところまで考えることが必要です。(そしてもちろん、そもそもその箱が必要なのか考えることも大切です。いいデザインは目に見えないものなのです。)

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