量子コンピューターでも破られない格子暗号とは

Daisuke Ishii
Kiara Inc. Blog
Published in
3 min readJan 25, 2018

最短ベクトル問題の仕組みを調査しました

基盤が変わる

量子コンピュータが実用化されれば、

その並列計算能力から暗号技術およびサイバーセキュリティの基盤が変化する可能性があります。

NICTをはじめとした素晴らしい資料が多いので、

Team AIでまとめさせて頂きました。

*量子計算でも破られない格子暗号について

情報通信研究機構(NICT)

(引用) 現代社会を支える公開鍵暗号技術として、主にRSA暗号と楕円曲線暗号が使われています。しかし、これら2種類の暗号は量子コンピュータを使うと簡単に解読されてしまうことが20年程前に数学的に証明されています。そのため、量子コンピュータを用いても(そしてもちろん普通のコンピュータでも)簡単に解読することのできない暗号方式を開発し、社会で運用していくための研究が進められています。このような、量子コンピュータでも通常のコンピュータでも解くことが難しい暗号は耐量子計算機暗号と呼ばれ、その候補としてさまざまなものが提案されています。

耐量子計算機暗号として新たに提案された暗号方式には、解読が難しいだけではなく、RSA暗号や楕円曲線暗号にはない様々な特徴、例えばクラウド・コンピューティングにおいて計算内容の機密保持に使える、大きな組織内での情報管理に向いている等の特徴を持っています。これらの暗号は、それぞれの特徴を活かして耐量子計算機暗号のデファクトスタンダードを狙っているため、さながら戦国時代のようになっています。

九州大学

(引用) 格子暗号は次世代国際標準暗号の有力候補です。その安全性評価のため2016年6月にスタートした暗号解読コンテストで、九州大学マス・フォア・インダストリ研究所先進暗号数理デザイン室(高木剛教授)とKDDI研究所の研究チームが世界で初めて60次元の格子暗号問題を解読しました。総当たり方式ならば解読までに一万年以上かかる問題を、効率的な手法により約16日で解くことに成功しました。本成果はコンピュータセキュリティシンポジウム2016(2016年10月、秋田)などで発表されました。

東京大学

日本銀行

*格子暗号の基盤となる最短ベクトル問題について

広島市立大学

東邦大学

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