キャリアコンサルティング事例(1)
クライエントの態度がなげやりで消極的な場合どうする?
プロフィールサポーターのキャッシーこと内藤圭子です。
予期せぬ出来事に目を向けると、何かの機会がそこに潜んでいることがあります。最近の私のキャリアコンサルティングでの予期せぬ出来事は、
なげやりな態度で本音をなかなか話さないクライエントでした。
ジョブカードをわざと全く書いていない
面談の最初に名刺を渡し挨拶した時から何かに怒っているかのようななげやりでめんどくさそうな空気が感じられました。
私は原則、来られた方にこの時間の意味を理解しているかや、クライエントが一番相談したいことを確認することにしています。というのは、自分が関心がないことは真剣に考えないでしょうし、誰のための時間なのかといいうことを考えると必然です。
でも、なんだか様子が変でした。
何を聞いてもなげやりで、ジョブカードの確認をすると、全くの白紙状態です。書いていない理由をたずねても、なんだか要領を得ません。
そこで、これまでの経歴や現在の仕事を具体的に聞きながら、どんなことを大事にしている方なのか?それとなくたずねました。
・何に時間を使っているのか?
・仕事をしている時に考えていること
・これまでで一番印象に残っている出来事
・人からよく言われること etc..
相手に対する純粋な興味・関心で熱心に聴く
最初はずっと目線を合わさず、とりあえず聞かれたことには答えるという姿勢で面談は進んでいきました。
面談に臨む姿勢がなげやりor反抗的な方、たまにいます。
実は、そんな方は何か会社に不満があることが多いです。この場合、普段の面談での手順は無視して、できる限りその方の強みをさがすようにしています。
なぜなら、強みを知るプロセスで、どんな価値観を持っている人なのかや、過去のドラマを垣間見ることができるからです。何を大事に考えているのかという価値観は、その人を深く理解することにつながると考えています。
30分くらい経った頃、以前の仕事でお客様からよく言われたセリフを聞き、そう言われていた理由をたずねていたあたりから少しずつ態度が変わり始めたのです。
会社のひどい対応への憤りを告白
今日は本当は自分は別の予定があって休みの申請をしていたのに、急に他のメンバーとシフトが変更になって出勤することになったことや、その他にも、今の会社に対するひどい対応への憤りを少しだけ会話の中で話し始めました。
そして、
「今まで意識していなかった自分の強み」について考え始めたのです。
私のやったことは、1つです。
何をやってきたか、クライエントが見えていない事実を伝えた
私が強みをさがす時に大事にしているのは、
・その強みがどんな時に役立つのか?
・どんな価値あるのか?
・その人がそれをできている理由や根拠
をみるようにしています。
クライエントの消極的な態度は、必ず理由があるはずです。でも、それを本人が言わないのであれば、原因をさがすことに時間をさくよりも、私はその人の強みをさがすようにしています。
自分の強みを生かせなければ成長はない
もしも、近い将来会社を辞めて転職を考えていたとしても、現状を変えて今の会社で頑張ることを選んだとしても、自分の強みを生かすことがポイントになるはずです。
そんな時、自分の強みを生かす機会をねらうことが大事でしょう。
帰り際、「これが私の強みなんだ。本当に大事にします。」
そうつぶやきながら、
ジョブカードと面談用シートを胸に抱きながら帰って行かれたのが印象的でした。