北京大学でのお勉強

Takuma Yamagishi
JISS blog
Published in
4 min readJan 23, 2016

どうもみなさん初めまして、山岸と申します。東京大学教養学部地域文化研究分科アジア・日本研究コースの3年生で(長い……笑)、現在北京大学で交換留学しています。僕の怠慢でこれまで全く投稿できていませんでしたが、JISSの応募締め切りが明日(1月24日!)ということで、僕の留学生活について少し書いてみようと思います!中国に関する鋭い分析など僕には書けないので、中国での留学を考えていない人にはつまらないかもしれません 笑。それと写真をあまり撮らない質なので活字が嫌いな人はすいません 笑。

去年の9月から今年の6月まで2学期間の留学で、1月上旬に期末試験を終えて現在は日本に一時帰国しています。先学期は対外漢語学院で留学生向けの中国語の授業を受けていました。元々中国の大学で日中関係について勉強したいと思っており、来学期は国際関係学院でその勉強をする予定なのですが、大学に入ってからぼちぼち勉強していた自分の中国語レベルでは到底敵わないだろうということで、まず中国語をしっかりやらねばと考えたわけです。

9月に北京に渡って最初にあったのがクラス分けテスト。苦手なリスニングがやはり微妙だったなぁと若干落ち込んでいたのですが、蓋を開けてみるとなんと23クラスある中で一番上のクラスに入ることができました。よくよく考えてみると、テスト内容はほとんど筆記で、リスニングもありましたが問題文や選択肢が全部漢字なので、日本人である自分にとってはかなり有利な形式でした。

実際に周りの様子を見ても、日本人が読み書きが得意なのに対して、他の国の留学生は圧倒的に会話が上手いです。思うに日本人は既に漢字を習得しているので、言葉を覚える時にどうしても漢字のイメージが先行してしまい、例えば英語のように音として覚えるというのが後回しになってしまうがために、発言する際に途切れ途切れになってしまったり、リスニングの際に苦しんだりするのではないでしょうか(少なくとも自分はそうです 笑)。何もこの差は漢字の習熟度だけから来るものではなく、よく言われるように日本人が他の国の人に比べて会話に関して消極的であるというのも一般論として正しいと思います。クラスメイトのイギリス人とドイツ人は日常会話を中国語で話すだけでなく、韓国語や日本語すら交えて会話していました(何もそこまでする必要はないと思いますが 笑)。

さて、授業は週20時間で、書面語という正式な言葉遣いを学ぶ漢語、日常会話における表現を学ぶ口語、新聞読解を目標とする報刊、現代の短編小説を読み進める当代中国小説の4種類の授業を僕はとっていました(後者2つは選択科目で、他にも作文やビジネス中国語、古語の授業もありました)。個人的に面白かったのが漢語の授業。先生が熱心な共産党員の方で、「中国は悠久の歴史を擁している」「両岸関係は中国の核心利益である」みたいな文が小テストに出たり、西洋的民主主義・人権の概念についての批判があったりと、実際にこう考えている人がいるんだなあと。とても良い先生でしたけどね 笑。

僕のクラス23組は総計13人、その内5人は華人でやはり無双していました 笑。彼らに負けないためにも、授業が終わる前と後は図書館に籠もり、ひたすら中国語を勉強して……いた時期もあったのですがまあいわゆる「9月病」というやつでしたね 笑。余暇はジムに行ったりランゲージパートナー(日本語を話したい中国人)とお酒を飲みに行ったりして気楽に過ごしていました(体重5キロ増えた 笑)。

1学期間の留学をひとまず終えた正直な感想としては、物足りなさがあります。もちろん北京大学はしっかり中国語教育に力を入れていて、僕自身読み書きについてはかなりの上達があったんじゃないかと思っています。ただ、会話能力については相変わらずぎこちなさが残り、ペラペラになるのは残念ながら程遠いです。まあこれについては僕の努力不足に尽きますね 苦笑。外国に飛び込んで自然と言語が上手くなるのは中学生くらいまでだと思います。

また、語学ばかりやっているのは頭に良くないなと思いました。語学は筋トレと似たようなもので、自分に合ったやり方を見つけたらあとはひたすら同じことをこなし続けるだけで、何も考えることがありません。日本に一時帰国して卒論の準備のために専門書を読んでいると、特に読解力・思考力の低下を感じます(まあ元から大したことないんですが 笑)。来学期は中国語を使いながらしっかり「考える」訓練をしようと思います。そういう意味でも、よく言う「語学はツールである」というのは正しいですね。

留学を満ち足りたものにするか物足りないものにするかは結局自分次第なので、来学期は気持ちを切り替えて勉強に励むつもりです。ここまで散漫と書いてきましたが、お読みいただきありがとうございました!それでは〜。

--

--