秋の夕日に照る山紅葉

Koshi
JISS blog
Published in
8 min readNov 4, 2015

この間ふと中学1年生の時の合唱コンクールの課題曲だった「もみじ」の歌詞が頭のなかに浮かんでしばらく離れませんでした。タイトルに深い意味は無いです。ちなみにこちらには山も海もありません。この近辺で育った「山を見たことがない」友達に出会うほどです。

あっという間に10月が過ぎ去り、木々が紅葉した今では、キャンパスは2ヶ月半前にChampaignに到着した時とはまた違った赴きを醸し出しています。日本の四季の中で秋が最も好きな自分にとって今年は本郷の銀杏並木を見ることができないのを密かに残念に思っていましたが、Champaignの秋は想像以上に美しく、心に安らぎを与えてくれています。あと1ヶ月もすれば極寒の地に変わり果ててしまうのでしょうか…朝起きたら辺り一面真っ白という日も近いのかもしれません。

渡米して2ヶ月半と書きましたが10月中にMidterm Examが行われたことはFall Semesterの授業も折り返したことを意味し、ひいては10ヶ月間の留学生活も既に4分の1が過ぎてしまったのだと焦りに似たようなものも感じます。9月末から10月あたまにかけて、2016年度の交換留学を希望する人たちのプログラムや奨学金の申請期間にあたっていたこともあり、大学の友人や後輩たちの相談を受ける機会が多々ありました。彼らの悩む姿は1年前に自分も同じように模索しながら申請書類を書いていたことを鮮明に思い出させてくれ、また初心に返って留学生活を送ろうという気持ちを奮い立たせてくれました。

Home coming dayのFootball Game。恐ろしいほどにホーム。負けちゃったけど。

さて今回は普段の生活について書いていきたいと思います!
JISSのメンバーと話していると大学によって授業の形態がかなり異なることが分かってきたので、少し具体的にUIUCの授業システムについて紹介したいと思います。

授業時間は1コマ50分もしくは80分のものが殆どで、極稀に110分の授業が開講されています。50分の授業が月水金、80分の授業が火木といったように同じ題目の授業が週に複数回開講されることが普通です。つまりその日に出された課題は2日後に提出もしくは読み終えておくというケースが多く、平日夜遅くまで図書館にこもっている学生が多いのは課題の出される頻度の多さに依るものだと思われます。単位数としては大体50分×週3の授業が3単位、80分×週2の授業が4単位として扱われ、学部生は1セメスターで最小12単位最大18単位履修することが求められます。
授業のレベルは数字で表されており、PS101は「Political Scienceの導入の授業」を意味します。100番台、200番台、300番台、400番台と順にレベルが上がり、それぞれFreshman, Sophomore, Junior, Senior向けの授業と何となく分類されています。500番台以上は大学院生向けですね。

日本の大学と大きく異なると感じるのは評価基準の明確さとOffice Hourの制度です。学期の初週に各授業でSyllabusが配布され、そこには授業内容やテスト日程、各課題や出席点が全体の成績に占める割合、最終的なA+, A, A-,…といった評価の基準に至るまで細かく示されています。各課題の評価は明確に点数付けされて返却されFeedbackも丁寧です。東大法学部のように成績評価は試験一発、成績開示日にPCの画面を見て「あ〜これは良か…お、こっちは優!え、嘘やん不可った!!」といったようなことは起こりえません(笑)
Office Hourとは各教授・Teaching Assistantがそれぞれのオフィスにて学生の質問や相談に応えるために設けられている、いわば「教授を一時的に自分の家庭教師にできる時間」のことです。もちろん曜日・時間帯はSyllabusに記載されており、学生は教授/TAに直接メールしてOffice Hourの予約を取って質問や課題の添削などを依頼します。今学期比較的少人数の授業ばかり履修し、さらにOffice Hourにしょっちゅう顔を出していたため、すべての授業で教授やTAと良い関係を築けていると感じます。

ようやく話を制度の方から移して、今学期履修している授業の内容を少し紹介します!
今学期は「Intro to Political Research」「Geography of International Conflicts」「Intermediate Chinese」「Public Speaking」「Jazz Ensemble」の5つの授業で計16コマ17単位を履修しています。はじめ2つが社会科学系、それに加えて語学・音楽といった感じです。
東大で政治学と言っても政治哲学しかほぼ触れてこなかったので、データを定量分析することを重視するアメリカの政治学に興味を持ち履修したPolitical Researchですが、やっていることは9割9分統計学です。Rというソフトを使いながらデータをいじくって何が読み取れるかの練習をひたすら続けています。論文執筆のために履修しているSeniorが多い印象です。Final Paperに向けての準備をはじめ、日本の政治トピックで面白そうな分析はできないかなぁと考えているところです。
Chineseは大学1–2年生時に第二外国語として勉強していたのですが、海外での外国語教育方法に関心があったので再開することにしました(大きな口をきくとAoに怒られそう)!言語の授業は週5日つまり月曜日から金曜まで毎日あるのですが、ListeningとSpeakingに力点を置く授業のため毎日続けた結果2ヶ月半で想像以上にChineseが伸びている実感があります。漢字に慣れている身としてWriting, Readingでは英語しか分からないABC(American Born Chineseの略らしいです)よりもクラス内で優位に立てており楽しく受講しています。キャンパス内の留学生の割合としては中国人が抜群に大きな割合を占めているので授業外でも中国語を耳にしない日はないといっておかしくない環境で、彼らの日常会話が聞き取れることも増えてきました。

普段の勉強がどれくらいしんどいかといえば週によりけりです。正直Midterm Examの週よりもプレゼン・エッセイ・レポートのアウトライン提出が全て同じ週にあった先週のほうが遥かに辛かったです。今学期中盤の山は超えたかなという印象なので12月のFinalまでは少し余裕が持てると思ってます。
11月中旬にSpring Semesterの履修登録が始まることもあり、最近はCourse Catalogとにらめっこする日々です。今学期よりもレベルを上げつつ社会科学系の授業をより多く取ろうかと考えています。

単位をもらっているので授業のところで触れましたがUIUCでは音楽もやっています!東大に入学した時に始めたJazz BigbandでのTrumpetをUIUCでも続けています。今学期中に3回ステージがあり、それらに向けて合奏練習をするといった感じです。TrumpetパートはメンバーがFreshmanからGrad studentまで全員学年が異なり、VerbalでもNon-Nerbalでも楽しくコミュニケーションしています。週1回個人指導もしてもらえる環境にありJazz本場アメリカの環境を享受しています!

Chicago Symphony Orchestraの公演をなんと前から3列目で!しかも学生料金$10!ありがとうUIUC…

空き時間はジムに通って汗を流したり図書館で過ごしたりしています。そういえばこの間翌朝までの課題が終わらず図書館で徹夜した時に日本のマンガが大量に並んでいるブースを見つけ、朝の授業まで寝てしまわないようにそれを読んで過ごしたことも…。
休日は友達と遊んだり一緒に料理を作ったり、時々Chicagoに遊びに行ったりしています。Champaignから一番近い都市とはいえ遠いのでめったに行きませんが…。

楽しかったHalloweenも終わり、サマータイムも終わり、日が暮れるのも心なしか早くなってきました(1時間巻き戻ってるはずなんですけど)。11月はあと2週間頑張ればThanksgiving Break!友だちと会ったり旅行したりする予定があるので今から楽しみです!

それではまた!次はどこの国からかな?

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