香港からこんにちは

Lee Haruki
JISS blog
Published in
4 min readSep 22, 2015

はじめまして!香港大学に交換留学中のHarukiです。8月末に香港に来てから、早くも一ヶ月が経とうとしています。香港大学では、Faculty of Business & Economicsに所属し、主に中国経済そして政治に主眼を置いて学んでいます。

今回は、なぜ留学先として香港を選んだのか、そして香港という土地の面白さについて書こうと思います。

「香港」を選んだ理由

日本の政治経済、文化や歴史を考えるとき、切っても切り離すことができないのが中国。その中国に強烈な興味を抱いたのは、2014年の春、台湾でおきた「ひまわり学生運動」を直に目の当たりにしたことがきっかけでした。学生の熱気に圧倒されながらも、中国が抱える対台湾との微妙で複雑な関係を目の当たりにし、中台関係の今後に純粋な興味を抱くと同時に、「新状態」に入った中国経済についても興味を持つようになりました。

留学先を香港に定めた理由は3つあります。一つ目は中国の経済政治を深く知りたかったから。二つ目は中国語を学んでいたから。そして3つ目は、中国の中でも「香港」が面白いと思ったから。昨年の9月に発生した雨傘革命はまだ記憶に新しいと思いますが、雨傘革命をテレビ越しで見たとき私の頭に浮かんだのは、台湾での「ひまわり学生運動」でした。「真の普通選挙」を求めて学生を中心に行われた運動は、香港-中国間の差異を浮き彫りにするとともに、私の中国に対する興味を政治的な面でも刺激し、香港留学決意に至りました。

「香港」は面白い

中国の一部でありながら、中国と同一視することは絶対にできない香港。およそ150年間のイギリス植民地時代を経て、1997年に中国に返還されましたが、以降、特別行政区(一国二制度)という形で今も中国本土とは一線を画しています。町中の全ての標識には英語が記されており、私が住んでいる香港島には英国式のトラムも走っています。英語話者も多く、香港大学の授業は全て英語で行われています。広東語・英語はもちろん中国語(普通話)を話せる人も非常に多いので、多言語地域の面白さを日々感じています。※広東語と中国語(普通話)は文法等は似ているものの、発音は日本語と韓国語くらいの差異があります。

香港島を走るトラム

香港と中国の間には様々な相違点がありますが、顕著に違うのは「言論の自由」でしょうか。中国とは違い、香港では言論の自由が保障されており、だからこそ昨年度のような雨傘革命をすることも可能でした。また、香港大学の構内には「Pillar Of Shame」という天安門事件のモニュメントが置かれており、このモニュメントに彫られている人々の苦痛に満ちた表情は、中国共産党政府によって虐殺された人々の無念を象徴しています。

Pillar Of Shame

中国本土では天安門事件はタブー視され、ネットで検索することもできないワードであることを踏まえれば、香港の言論の自由がいかに保障されているかが分かります。私が受講している現代中国政治の先生も、中国本土からの留学生に対して、授業内容をWeiboに載せないようにと注意を促していました(笑)

このような自由都市香港ですが、土地が狭いためにすべてが縦長であることも大きな特徴です。町中、大学構内至る所に階段やエレベーターがあります。ちなみに私は10階建てのフラットの7階に住んでいますが、なんとエレベーターがありません。毎日フラットに戻るたびに、強制的なエクササイズを余儀なくされています(笑)

授業やこちらでの生活の様子と共に、香港の面白さも伝えていきたいと思います!

それではまた~

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