University of Warwick

saki
JISS blog
Published in
5 min readJan 22, 2016
とにかくキャンパスが広い!

はじめまして。イギリスのUniversity of Warwickで国際政治経済を勉強しています、Sakiです。

留学は昨年10月から始まっていたのですが、他のJISSメンバーと留学開始時期がズレていたので、タイミングを掴めず逡巡するうちに記事を書かずじまいになってしまいました。

2学期目に入り留学生活も落ち着いてきたので、今年から少しずつ記事を書こうと思います。しばしお付き合いください。

さて、University of WarwickはイギリスのCoventryという街にある総合大学です。Coventryは一言で言えばイギリスの田舎街ですね。バスで30分行くと羊の群れが見え、キャンパスにはリス、ウサギ、キツネとガチョウもいます笑。ロンドンの大学と比べると、かなりまったりとした空気が流れているように感じます。

Warwickは日本ではあまり聞かない名前かもしれませんが、イギリス国内では経済・数学・コンピューターサイエンスで有名な大学です。私のフラットメイトも、3/12が経済専攻、3/12が数学専攻です。学部のビジネススクールでも有名だそうで、イギリスで働くためにこの大学に留学をしに来ている東南アジア出身の学生にも頻繁に会いますね。

さて、簡単に自己紹介を。私は日本では国際関係論を専攻しています。特に中東地域が好きで、留学前はサウジアラビアやスーダンなどマイナーな中東諸国に行っていました。今勉強しているのは、ひとことで言えば国際政治経済です。中東と経済は一見遠いところにありそうですが、石油価格の上下が世界経済に与える影響はもちろん、「アラブの春」の背後には若者の失業問題があったり、最近はイランの経済制裁が解除されて投資家が一斉にイランに集まったりと、何かと話題は尽きません。

もうすこし詳しくいま履修している授業を紹介しますね。私は国際関係論から2つ、”Politics of International Development”と”International Political Economy”、そして経済から2つ”Econometrics”と”Game Theory”を勉強しています。経済は日本の大学とおそらく内容が変わらないので、今回は開発の授業について書きますね。

“Politics of International Development”の授業は、Development(開発/経済発展)の理論をもとに現在のDevelopmentを批判的に考えようという授業です。先学期の授業は理論重視で、アダムスミスやマルクスから話が始まったときは何事かと思いました笑。ですが、視点を変えれてみればはるか昔は今の「先進国」も経済発展が国家の第一目標だったわけで、Developmentは何もアフリカやアジアだけの問題ではないんですね。

(とはいえ「イギリスは最初に産業革命をした国で、ドイツとフランスとアメリカは後からイギリスに追いつけるように頑張ったんだ」というイギリス人はちょっとだけ上から目線ですよね笑。)

また「批判的に」という点がイギリスらしさを醸し出しています。

これは完全に主観なのですが、大学で学ぶDevelopmentは2種類あって、ひとつは問題を所与として「どう解決するの?」を考えるもの、もうひとつは「それが本当に解決すべき問題なのか?他に問題はあるんじゃないか?」を考えるものがあると思っています。例えば「貧困」をとっても「豊かになる(する)にはどういう政策がよいか」を考えるのが前者「貧困とは何か」を考え出すのが後者です。Policy-maker vs academiaや、Problem-solver vs Criticsと表現をしている人もいました。

そして私の履修している授業は、というか先生の立場は後者に寄っています。もちろん「貧しい人を放っておけ」と言っているわけではなくて、「どういうメガネでものを見ていて、そのメガネは実はこんな風にバイアスがかかっているよ、そのメガネの死角はここだよ」というイメージですね。私としてはこのような議論に慣れていなかったので、初めはかなり苦労しました。もうひとつのPolitical Economyの授業はさらにこの傾向が強いので、未だに苦労しています。

ところで私は日本にいる時から教授フェチ(?)なのですが、この授業の先生も大好きです。すごくいいなと思った先生の発言が「僕、昔はNGOで働こうと思ってたんだけど、大学夏休みにボランティアに行ったら何か違うと思っちゃってさ。だから大学院にいって研究していたら、いつのまにかここで教えてた!」ですね。お子さんもいらっしゃるようで、まさにライフワークバランスの理想を体現していらっしゃる…と感動しておりました。セミナー担当の先生も2男の母だそうで、開発の研究をすれば幸せな家庭が築けるのかも…とサンプル数2で勝手な想像をしていました。笑。

今回は開発の授業のことばかり書いてしまったので、次回は別の授業か留学生活について書きますね。イギリスの料理が美味しくない話はいくらでも書けそうです。笑。

では!

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