アメリカで感じるアフリカートランプ大統領誕生編
こんにちは!アメリカ留学中の山下です!
日本でもニュースになっていることかと思いますが、
先週の金曜日、トランプ氏が大統領に就任しました。
米国内各地でデモが起こり、混乱した状況であると感じています。
私が住むネブラスカ州は白人主義、保守派の州なのでトランプ氏が勝利しましたがそれでも、やはり反対派はおり、激しいものでは無いものの
ダウンタウンでのデモがあり2人の逮捕者が出ました。
日本への影響が取りざたされていることかと思いますが、
トランプ氏就任によるアフリカへの影響について触れたいと思います。
トランプ氏は当選以前より、アフリカに対し好意的な姿勢ではありませんでした。
1 — (ネルソン・マンデラ氏が亡くなった時)
ネルソンマンデラのことは好きだが、南アフリカは犯罪だらけの国であり、国民にとって良い状況ではない、破滅を待っているだけの国だ!
2 — アフリカへの投資の70億の全ては一銭残らず盗まれるー汚職だらけだからな!
というように批判しています。
ここでは南アだけを批判していますが、他の国に対する批判もあったようです。
これらの発言は最近のものではないものの、批判的な発言が多いように思いました。
さて、アフリカとアメリカの関係でいうと貿易と援助がテーマになってくると思います。
アフリカーアメリカ間の貿易に関し有名な法案がAGOA(African Growth Opportunity Act)というものがあります。
この法案はサハラ以南アフリカとの経済交流の発展を目的としたものです。
この法案により、アフリカの国々はアメリカ市場での貿易が楽になりました。
様々な産品が非課税でアフリカに輸出できるようになったのです。
2001年から2014年の間でアゴア対象商品の対米輸出は39億ドルから166億ドルにまで増えました。
特にアフリカにとってアメリカは資源の輸出先であるのと、さらに重要な製造業である縫製産業はAGOAによって無関税でアメリカに輸出することができています。
Levi’sやLeeなどのジーンズはアフリカ産のものが多いのです。
AGOAの失効は2025年なので、トランプ氏が2期つとめてもギリギリセーフです。ですが、国別・製品別にAGOAの運用停止を決めたりすることは可能だそうです。
とはいっても、南アに対しアメリカも年間130億ドルの貿易投資があるので、トランプ氏のアメリカ第一主義、アメリカ経済優先政策であれば、AGOA廃止は利益に反するところだとは思います。
実現可能性に関しては、不透明な所が多いのでなんとも言えませんが
もし運用停止になったりすればアフリカの国々の経済打撃は莫大なものになるかと思われます。
移民政策についても、
トランプ氏の移民政策はポピュリズムといわれ批判されていますが、その影響はアフリカからの移民にも及ぶと考えられ、労働ビザの取得や移住が難しくなると考えられます。
現に、友達に、ケニアからの留学生の男の子がいますが、その子も、もしビザが停止されたらアメリカにいられなくなってしまうこと恐れていましたが、
選挙権はないので実質的な(デモとかではない)反対ができないことを悔しそうに話していました。
今回の大統領選挙に関しては、影響がない国はないのではないのだろうか、と思ってしまうほど、
様々な国に影響が出てきそうです。
これからの動向も、日本への影響だけでなくアフリカ諸国にどんな影響が出てきそうか注視していきたいと思います。