月並みな幸せに満足できること

Shinichi Sasaki
Just A brick in the Wall
2 min readMar 8, 2017

この記事を読むと、たしかに僕もスタープログラマという人たちに追いつき、その仲間入りをしたいと熱を上げていた時期がある。過去形にしたが今だってくすぶっている。

参照先のブログ主は、彼らへの嫉妬が今の自分の血肉となっていることを綴っている。僕もたしかに彼らへの羨望や追いつきたい欲求が、技術的なトピックへの関心を続けさせている。

しかし誰だってスターになれるわけではない。皆がスターになれたらそれはスターではない。そしてスターになるためには実力もさることながら、様々な運などが必要という事も知り、次第に自分がそれになることを諦めた。くすぶってはいるが、そろそろきっぱりと切り捨てるときなのだ。

なぜスターになりたかったのか。一言で言うと自己承認欲求を満たすためであり、あまり親から愛されなかった子供時代に空いた心の穴を満たすためだろう。

だがその穴は、家族や子どもたちという大きなとても大きな存在により塞がりつつある。

家族を大事にする、ということは非常に大事なんだけれども、今の時代は割と忘れ去られているように思う。あって当たり前だからだろうか?楽しい家庭という当たり前が無かった時代を過ごしているからこそ、家族を大事にするということは、僕にとって幸せになるための最低条件だ。

僕が働き始めようとした頃は、自分の夢をかなえるとか、なりたい自分とか、そういうコトバに惑わされていたのだ。なぜ夢や幸せは労働の延長線にあるのか?労働は身銭を稼ぐためのものと割り切れず、なにか夢をかなえるための行為であると、ずっと僕は勘違いをしていた。

大きな夢を叶えることが幸せに通じると思い込んでいると、それを叶えるまで長い間続く時間の中にあるちょっとした幸せを見過ごしてしまう。夢に向かうことは構わない。だが幸せはその後ろ側にある。

家族を大事にすることで幸福を得るなんて本当に月並みだ。だがその月並みな幸せを感じられる心を持っていることが本当の幸せなのだなと、今は思う。

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