Sony ELF-SR1の環境構築と実機でサンプルを動かすまで
この記事では Unity でELF-SR1の開発を行う際の 環境構築とサンプルシーンのビルドまでを行います。
目次
- 初めに
- 動作環境の紹介
- PC上のセットアップ
- unity上の操作(ビルドまで)
- 自作プロジェクトの紹介
- 終わりに
1. 初めに
筆者は人生で一度も記事を書いたことがないど素人なので拙い部分が存在するかと思いますが暖かい目で見守って頂けると幸いです。
2. 動作環境の紹介
推奨PCスペック
・OS:Windows 10 (64-bit)
・CPU:AMD Ryzen 5 3600X以上 (6 Core以上)
・GPU:GeForce RTX2060以上
・Memory:8GB以上
・Storage:SSDを推奨
対応環境
・Unity 2018.4, 2019.4, 2020.1
・Unreal Engine 4.24, 4.25
今回は以下のPCスペックと環境でビルドを行いました。
PCスペック
・OS:Windows 10 (64-bit)
・CPU:Intel Core-i7 10750H
・GPU:GeForce RTX 2070 super
・Memory:16GB
・Storage:SSD
動作環境
・Unity2019.4.15f1
・Visual Studio 2019
ちなみにWindows上でしか動かないです(泣)Bootcampを使用したMacで動くかどうかはまだ不明です。そのうちやります。スペック次第ですが望み薄です。
3. PC上のセットアップ
やることをすごくざっくり説明すると
- 画面の設定
- 必要な物をダウンロード&インストール
- ちゃんとELF-SR1が機能しているかの確認
です。
以下詳しい説明と画像です。
①ELF-SR1をWindows PCと接続した状態でディスプレイの設定を行います。画像2のようにELF-SR1の画面サイズを100%、解像度を3840x2160、画面の向きを横に変更します。その後マルチディスプレイの設定を「表示画面を拡張する」に変更します。
※ 今回はELF-SR1を横にして使用しますが縦でコンテンツを制作することも可能です。縦て展示などする場合は画面の向きを縦に変更してください。
② https://www.sony.net/Products/Developer-Spatial-Reality-display/jp/develop/Setup/DownloadInfo.html から開発に必要なプラグインとドライバーをダウンロードします。
以下内容物の説明です。読まなくても大丈夫です。
SR Display Runtime Installer には以下の2つのソフトウェアが含まれています。
・SR Display Runtime libraries & device drivers
・SR Display Settings application
SR Display Runtime libraries & device driversはunity上でビルドする際に必要なライブラリとELF-SR1用のドライバーです。インストールすることでELF-SR1で開発を行うことができるようになります。
SR Display Settings applicationはSR Displayの設定値の調整や高速ビジョンセンサーがユーザの顔を認識できているか確認することができるアプリです。
SR Display Plugin for Unity は Unityで開発を行う際に必要なものを詰め込んだzipファイルのようなものです。4. Unity上の操作で使用します
③ WindowsボタンからSR Display Settingsを起動し、動作確認を行います。自分の顔に赤枠が表示されて入れば確認完了です。
以下各ボタンなどの説明です。
ステータスバーのCamera Gain settingではカメラ光量を調整することが可能です。 自分の顔がきちんと見える光量に調整してみましょう。Auto Exposureにチェックをいれると自動で調節してくれます。
Crosstalk Correctionはノイズなどを修正してくれるシステムです。Application Cotrolledを選択するとunity側の設定がCrosstalk Correctionに反映されます。 offはCrosstalk Correctionがない状態になります。
4. Unity上の操作
新規プロジェクトを作る→プロジェクトの設定をする→サンプルシーンをビルド の3ステップでやっていきます。
ステップ1 新規プロジェクトの作成
プロジェクト名は何でも大丈夫です。全角文字やスペースはよく悪さをするのでできるだけ半角文字を使用しましょう。保存先も自由に決めて大丈夫です。決めたら作成ボタンをクリックします。
プロジェクトの作成に成功し、シーンが展開されたらとりあえずツールバーのFile→Saveで保存しましょう。
ステップ2 プロジェクトの設定をする
Saveができたら3.PC上のセットアップの際にダウンロードしたSR Display Plugin for Unity を作成したシーンにインポートします。
SR Display UnityPluginはWindows x86_64アーキテクチャのみ対応しているので設定が違うとインポートの際に画像9のように警告がでます。okを押すと自動で設定を変更してくれます。
ELF-SR1用にプロジェクトの設定を変える必要があるのでツールバーのEdit→Project Settingを開きましょう。
Qualityを選び、その後画面下部のVSync CountがEvery V Blankになっていると思うので赤枠のようにDon’t Syncに変更しましょう。
これでunityプロジェクトの設定は完了です。 次は実際にシーンをビルドしてディスプレイ上で動いているところを見てみましょう。
ステップ3 サンプルシーンをビルド
画像11のようにProjectウィンドウからAsset欄を開きSRDisplayUnityPlugin →Samplesy→0_SRDSampleHome→Scenes→SRDisplaySampleHomeを開きましょう。
ツールバーのFile→Build settingを開きましょう。Scenes In Buildに6種類のシーンが追加されていること、PlatformがPC Mac & Linux Standaloneになっていることを確認してたらBuild and Go をクリックしましょう。
Buildすると画像14のような画面が出てきます。数字の1〜5を押すことで色々なサンプルが体験できます。
5. 自作プロジェクトの紹介
SRDisplayBoxの壁に合わせて内側にquadを配置し、quadのテクスチャーを変更することことで画像16のように背景を作ることができます。またleap motion などのガジェットと合わせることで活用の幅が広がるのでぜひ色々試してみてください。
6.終わりに
お疲れさまでした!
最後まで読んでいただきありがとうございます。 今回は公式が出しているドキュメントを見ながら制作しました。 少しでも参考なれば嬉しいです。