顧客価値の番人 ~ ビジネス最前線で戦うエンジニアの生き様 ~

Toshimasa Ishibashi
Kaizen Platform のモノ作り
5 min readFeb 9, 2017

こんにちは! Kaizen Platform で Customer Success Engineer をやっています、共同創業者&エンジニアの石橋です。

3人チームとして活動を初めて3ヶ月、弊社の Customer Success Engineer って何やってるの?てなお話をします。

まず Customer Success って?

弊社のカスタマーサクセス (CS) 解説記事から引用:

「カスタマーサクセス」とは読んで字のごとく、顧客を成功に導くことが大きな目的です。サポートするだけでは意味がありません。

(顧客が)利益を生み出すためには悩みを解決するサポートだけでなく、顧客自身がわかっていない悩みも聞き出し、解決までの道筋をデザインしてあげることが重要になります。

(略 ) 一歩踏み込んだ支援で顧客の利益拡大に貢献し、自社の売上アップにも寄与する「カスタマーサクセス」が誕生しました。

あとこの記事も、とても丁寧にカスタマーサクセスについて書かれていてスキです。

Customer Success Engineer って?

そのカスタマーサクセス領域の中で、テクノロジー層の守り人!が僕ら Customer Success Engineer です。活動目的は2つあります:

1. いち顧客あたりへの提供価値を増やす事

2. 顧客の解約を減らす事

(スーツ着て)お客さんと接するし、コードも書くよ

お客さんとの仕事例

とある人材派遣サービスなお客さんとの話、提供価値を増やす事を試みた例です。

1.チャンスを拾う

  • Kaizen CS Engineer (以下 K): 来月の改善計画どうしましょうか。
  • 顧客 Web 運営担当 (以下 ): んーうち登録ユーザー用の会員サイトと、一般向け表サイトの2つがあるじゃないですか。
  • : 登録ユーザーの皆さん、表サイトの方にまずアクセスして、会員サイトへのリンクを探すみたいなんですよねー。
  • : だったらその表サイトで、速攻でこの人達に「あなたにおすすめのお仕事」コンテンツを出して訴求したいんです。そういうの出来ますかね?
  • K: なるほど「ドメインの異なる2つのサイトにて、片方のサイトで登録済みユーザーかどうかの情報を、もう片方のサイトで知る」仕組みが必要ですね。
  • : うちのシステム開発部には「いまサイトのリニューアル開発やっているので手伝えない」って言われちゃいました。
  • K:うほー、なるほど。両サイトに Kaizen の JS タグは入っているので、JavaScript のみで実現ができれば、うちのツールだけでイケますね。ちょっと調べてみます。

お客さんによってサイトの構成も状況も様々。毎回+αな制限がある。

なんか燃えるんです、こういうの。

2.技術的な解を探す

  • クロスドメインでユーザーを一意特定する、ブラウザ上の仕組みってなんじゃろ?
  • 誰か:「ETag で一意特定できるらしいよ」
    → ああ、それ聞いた事あるわー調べてみるか。
  • 仕様の把握、プロトタイプ作って試す、お chrome で動いた、win IE もいけるいいぞ。気分↑
  • うぉ iPhone Safari だとダメだ。独自の ETag セキュリティ策が乗ってる、さすがアポー帝国。気分↓
  • いかん、作戦変えに行かないとダメじゃ

3. 現状に適した解を提案する

  • 先方サーバシステムの最低限の改修で実現できる方式を考えて、資料に落として、提案しにいく。
  • K: という訳で JS だけだと無理っす。変わりにこの方式だとイケるんですけど、サーバ開発エンジニアな人と話していいですか?
  • : おお、ぜひ。
  • K: こんな成果狙いで、こうやって実現したくて、これくらいのちょびっとサーバ改修ができると嬉しいんですけど、どうすか?
  • 顧 エンジニア: おーなるほど、これならすぐ対応できそうですね。やってみましょう。
  • K & 顧 web 担当:

よっしゃキター☆

しばらくしてサーバ改修リリース、想定していた改善 A/B テストが実施できて、そこそこの数値成果も出た。

  • : やーエンジニア同士だと話通じるのが良いですねー助かりました!

何を、どうやるか?

  • 攻: Kaizen が提供しているサービス領域の一歩外側にあるニーズや困り事を拾って、カスタマイズ提案としてそれを実現させる。何度か試す中で、イケる!気配を充分感じたら、プロダクト開発・商品化の流れを起こして、価値提供の型化に繋げる。
  • 守: Kaizen サービス領域範疇で、顧客のサイト改善を進める為に必要な技術的サポート (アドバイス、調査)、および不具合の対応 (原因調査、解決策提示) を行う。またその体験の中で、新たな提供価値に繋がるヒントを見つける

自分がエンジニアとしてやりがいを感じるのは「現場で困っている事を、テクノロジーで解決、大きく効率化する」事です。主観にて肌で感じ続ける事で、次第に全体最適をどうやるか?が見えてくる感覚を頼りにしています。

曇り無き眼で見定め、決める

もののけ姫のアシタカの言葉。グッとくるんです。

ではまた〜。いしばし

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