顧客価値の番人 ~ ビジネス最前線で戦うエンジニアの生き様 ~
こんにちは! Kaizen Platform で Customer Success Engineer をやっています、共同創業者&エンジニアの石橋です。
3人チームとして活動を初めて3ヶ月、弊社の Customer Success Engineer って何やってるの?てなお話をします。
まず Customer Success って?
弊社のカスタマーサクセス (CS) 解説記事から引用:
「カスタマーサクセス」とは読んで字のごとく、顧客を成功に導くことが大きな目的です。サポートするだけでは意味がありません。
(顧客が)利益を生み出すためには悩みを解決するサポートだけでなく、顧客自身がわかっていない悩みも聞き出し、解決までの道筋をデザインしてあげることが重要になります。
(略 ) 一歩踏み込んだ支援で顧客の利益拡大に貢献し、自社の売上アップにも寄与する「カスタマーサクセス」が誕生しました。
あとこの記事も、とても丁寧にカスタマーサクセスについて書かれていてスキです。
Customer Success Engineer って?
そのカスタマーサクセス領域の中で、テクノロジー層の守り人!が僕ら Customer Success Engineer です。活動目的は2つあります:
1. いち顧客あたりへの提供価値を増やす事
2. 顧客の解約を減らす事
お客さんとの仕事例
とある人材派遣サービスなお客さんとの話、提供価値を増やす事を試みた例です。
1.チャンスを拾う
- Kaizen CS Engineer (以下 K): 来月の改善計画どうしましょうか。
- 顧客 Web 運営担当 (以下 顧): んーうち登録ユーザー用の会員サイトと、一般向け表サイトの2つがあるじゃないですか。
- 顧: 登録ユーザーの皆さん、表サイトの方にまずアクセスして、会員サイトへのリンクを探すみたいなんですよねー。
- 顧: だったらその表サイトで、速攻でこの人達に「あなたにおすすめのお仕事」コンテンツを出して訴求したいんです。そういうの出来ますかね?
- K: なるほど「ドメインの異なる2つのサイトにて、片方のサイトで登録済みユーザーかどうかの情報を、もう片方のサイトで知る」仕組みが必要ですね。
- 顧: うちのシステム開発部には「いまサイトのリニューアル開発やっているので手伝えない」って言われちゃいました。
- K:うほー、なるほど。両サイトに Kaizen の JS タグは入っているので、JavaScript のみで実現ができれば、うちのツールだけでイケますね。ちょっと調べてみます。
お客さんによってサイトの構成も状況も様々。毎回+αな制限がある。
なんか燃えるんです、こういうの。
2.技術的な解を探す
- クロスドメインでユーザーを一意特定する、ブラウザ上の仕組みってなんじゃろ?
- 誰か:「ETag で一意特定できるらしいよ」
→ ああ、それ聞いた事あるわー調べてみるか。 - 仕様の把握、プロトタイプ作って試す、お chrome で動いた、win IE もいけるいいぞ。気分↑
- うぉ iPhone Safari だとダメだ。独自の ETag セキュリティ策が乗ってる、さすがアポー帝国。気分↓
- いかん、作戦変えに行かないとダメじゃ
3. 現状に適した解を提案する
- 先方サーバシステムの最低限の改修で実現できる方式を考えて、資料に落として、提案しにいく。
- K: という訳で JS だけだと無理っす。変わりにこの方式だとイケるんですけど、サーバ開発エンジニアな人と話していいですか?
- 顧: おお、ぜひ。
- K: こんな成果狙いで、こうやって実現したくて、これくらいのちょびっとサーバ改修ができると嬉しいんですけど、どうすか?
- 顧 エンジニア: おーなるほど、これならすぐ対応できそうですね。やってみましょう。
- K & 顧 web 担当:
よっしゃキター☆
しばらくしてサーバ改修リリース、想定していた改善 A/B テストが実施できて、そこそこの数値成果も出た。
- 顧: やーエンジニア同士だと話通じるのが良いですねー助かりました!
何を、どうやるか?
- 攻: Kaizen が提供しているサービス領域の一歩外側にあるニーズや困り事を拾って、カスタマイズ提案としてそれを実現させる。何度か試す中で、イケる!気配を充分感じたら、プロダクト開発・商品化の流れを起こして、価値提供の型化に繋げる。
- 守: Kaizen サービス領域範疇で、顧客のサイト改善を進める為に必要な技術的サポート (アドバイス、調査)、および不具合の対応 (原因調査、解決策提示) を行う。またその体験の中で、新たな提供価値に繋がるヒントを見つける。
自分がエンジニアとしてやりがいを感じるのは「現場で困っている事を、テクノロジーで解決、大きく効率化する」事です。主観にて肌で感じ続ける事で、次第に全体最適をどうやるか?が見えてくる感覚を頼りにしています。
曇り無き眼で見定め、決める
もののけ姫のアシタカの言葉。グッとくるんです。
ではまた〜。いしばし