エンジニアがコーディングに集中できる環境を作りたくて、”Dialpad”を導入をしました。

と、言っても導入したのは2017年11月の話です。

はじめに

eureka,Inc. は、インターネット・サービス企業ですが、日本の商習慣に基づいて、多少なりとも「電話」でのコミュニケーションが取引先(主にバックオフィス関係で)と発生しています。

昨年までのエウレカは、NECのビジネスホンを利用し、電話サービスはNTTの「ひかり電話」を利用していました。
また、オフィスのレイアウトも、バックオフィスもプロダクトチームもワンフロアに収容されていたため、電話の着信音がオフィス内でそこそこ響いていました。

また、バックオフィスがミーティングなどで離席する際は、エンジニアが電話応対が必要なときもあり、度々電話による中断が問題になっていました。

解決したい課題(ユーザ・ストーリー)とは、

エンジニアとして、電話入電対応に伴う中断を無くしたい。何故ならプログラミングしている時に中断されると再度集中できるまでに、その数倍の時間が必要だからだ

エンジニアが集中して、コーディングに没頭できる環境を作りたくて、以下の「受け入れ条件」を定めました。

次期、電話システムの受け入れ条件とは

  • 電話を受けるメンバー宛にダイレクトに入電する仕組みを作りたい。電話取次の様な、非生産的な業務を無くしたい
  • 代表電話に電話がかかった場合は、自動的にルーティングされて関係部署に割り振りされている(IVRのような機能の実装)
  • オフィスの何処でも電話を取れるようにワイヤレス化できている。

これらの受け入れ条件に合致したのは、「Dialpad」というサービスでした。
注:個人電話番号を割り振りし、PBXとスマフォをインテグレーションして、子機として使用するレガシーなソリューションもありましたが、Dialpadは、圧倒的に安価で実装することができました。

「Dialpad」とは?

Dialpadとは、さまざまなコミュニケーション手段を統合する“モダンビジネスコミュニケーションツール”です。 Google™ アカウントでログインするだけで、音声通話やビデオ通話、メッセージなどの多様なコミュニケーションを、シンプルな共通のインターフェースを通じて各種端末から利用することが可能です。 by Softbank

Dialpadがもっている機能

  • PBXを持つ必要がなく、クラウドでメンテナンスフリー。IVR機能はもとより、コールセンター機能も持っている
  • ロケーションに依存しない、どこにいても単一の電話番号を個人ごとに割当できる。
  • 050も0ABJ(03-などの電話番号)もサポートしている。
  • マルチデバイスなので、iPhoneなどのスマフォで会社の電話を受け取ることができる。

エウレカでの使い方について

電話番号は「050」を採用しました。

理由としては以下のとおりです。

  • 0ABJにすると、ランニングコストが高い
  • 電話線の敷設及びVoIPゲートウェイ設置が必要になり、法定停電時などに電話が利用できない。
  • 移転する時に電話番号が変わることがある。

過去、03などから始まる電話番号に信頼が寄せられていた時代がありましたが、相対的にそういった価値も減少していると判断し、本質的な価値を重視して、「050」 にすることにしました。

デメリットとしては、NTTが提供しているフリーダイヤルなどで電話できない時がありますが、たいした問題では無いでしょう。

個人に電話番号を割り当てします。

電話取次の様な、生産性に何も貢献しない業務を無くしたかったので、個人毎に、個人に電話番号を割り当てしました。電話番号割当しているのは、バックオフィスなど20人程です。エンジニアには割当していない。

また、電話応対した社員も応対に伴う割込によって、業務を中断されています。一度途切れた集中を取り戻すには、多くのスイッチング・コストを費やす必要があります。

そのため、弊社では個人毎に電話番号を割り当て行って、直接通話をすることを推奨しています。

代表番号にかかってきたら、自動応答音声によって関連部署への振り分けを行います。

これも「電話取次ぎ」業務を減少させるための施策ですが、着信したらガイダンスを流して、以下の様に、自動的に担当者へ振り分けするようにしています。

IVRの設定

ユーザからの問い合わせを、カスタマケアチームにルーティングする事ができる様になり、取次業務が格段に減ることができました。(総務チームが、ユーザ問い合わせの電話を受けるのは、心理的にも大変だったようです。)

デバイスは基本的に各自の携帯電話で通話を。

スマートフォンにDialpadをセットアップすることで、オフィスのどこでも電話取れるようになります。 社用携帯として、デバイスを購入する必要もなくなり、初期コストを大幅に削減できました。 私用携帯を利用することで合意できた社員には通信手当を付与することで、Win-Winな関係性になりました。

デバイス支給を希望する社員は、今まで通り社用携帯を付与しています。その場合は、キャリア契約を必要としないので、法人格安SIMにリプレースすることで、月14万ほどのコスト削減を実現できました。

導入した結果、どう変わったのか

電話が鳴ることが無くなった。妨害がなくなった

オフィスに電話の着信音が流れることがなくなって、ホントに静かになりました。
電話の取次もほぼ無くなり、本来業務に集中できるようになりました。

電話がかかってくるときも、用事のあるメンバーにダイレクトにかかることで、本来その電話に関係の無い周囲の人への業務妨害がなくなりました。(本質的に、電話以外でコミュニケーションしろよ。って話もありますが。)

社員に個別の電話番号を与えることができない時代であれば、部署番号にかかってきたものを誰かが取次する、伝言メモを残す、という(昭和な)業務は、本質的に何も生産的な時間では無いということに気づいて欲しいです。

リモートワークでも、環境が変わらない。

筆者は情報システム担当でもあるので、取引先からの電話が少なからずあります。(世の中にはすぐ電話してくる人もいて、少し困ります。)
050であれば、どこに居ても同じ電話番号で受付できますし、リモート環境でも同じ環境です。
台風などで、出社せずにリモートワークしているときも、運用は変わらないので、考慮することが減って良いです。

コスト削減できるようになりました。

少し前述しましたが、以下のコストが不要になります。

  • PBXメンテナンスコスト
  • 電話機を購入するコスト
  • 通話ランニングコスト
  • 社用携帯を購入するコスト
  • 社用携帯用のキャリア・ランニングコスト

弊社の場合では、年間200万弱のコスト削減効果がありました、レガシーな電話線に比べると、Dialpadのライセンス・コストが高いように思えるかも知れませんが、通信トータルで検討すること、リモートワーク環境を整える文脈で導入すると、ROIが高いといえるSaaSだと思いました。

Dialpadの導入を検討している人は、声かけてもらえたら、弊社の導入時の困り事などを共有させていただきます〜。

誰かの参考になれば幸いです。