新しくなったJira Cloudを触ってみた。

Narichika Kajihara
@kajinari
Published in
7 min readDec 1, 2018

このエントリーは、Atlassianユーザグループ主催のAdeventカレンダーの1日目の投稿になっています。
初日は、Atlassianユーザグループの代表をさせていただいている梶原から投稿をさせていただきます。

Jira Cloud とは

クラウド版のチケット管理システムのことです。Cloud版の他にはサーバ版と、データセンター版があります。
Jira Cloudの特徴は、手軽に始められ、当然ながらJiraのソフトウェアバージョンのメンテナンスをする必要がありません。

Jiraは、機能の豊富である一方、設定が難しく、習得が難しいという側面がありました。この記事で紹介するJira Cloudの次世代プロジェクトは、Jira Cloudでの提供となっており、従来のJiraの管理方法が刷新されており、数ステップでJiraプロジェクトの設定ができるようになっています。

大きく変わった点として、以下の3点が挙げられます。

  • ロードマップ機能によって状況の見える化ができる
  • カンバンがTrelloの様ななUXに変わった。
  • Jira設定をプロジェクトリーダー自身で変更できるようになった。
    (ややこしい設定がなくなった)

ロードマップが見える化されるようになった。

まずはじめにロードマップ機能について紹介します。

Epicロードマップ

従来のエピックの機能がロードマップ化されており、現在取り組んでいるプロジェクトと、その状況。また次に取り掛かるEpicが見える化されるようになりました。

優先順位の変更などが容易になった。

D&Dで優先順位を変更できる。

次に取り掛かるべきプロジェクトについても、ドラック&ドロップで順番の入れ替えもできますし、新しい課題を追加することも簡単にできるようになっています。

エピックの詳細画面も変わった

Epicの詳細画面

以前は、Epicはラベルのような役割だったのですが、親タスクと子タスクという関係性に変わっています。Epicを構成するためのユーザストーリーを統合させることができるようになりました。

ステークホルダーへの報告時には、リリース済みのユーザストーリーと、これからリリース予定のユーザストーリーが表示されており、すべてのユーザストーリーがローンチされれば、そのエピックが完了している。ということをひと目で確認することができるようになりました。

カンバンがTrelloの様なUXに変わっている。

次世代プロジェクトのカンバン

スクリーンショットを添付すると、カンバン上で確認できるようになりました。また、どのステータスでもカードを追加できるようになっています。従来のように、Jira課題を作成した後に、正しいステータスに変更する手間がなくなりました。

チーム自身でカンバンのステータスを定義できるようになった

開発チームのプロセスは、チームの状況に応じて、チーム自身でワークフローを定義するものです。ですが、従来のJiraではJira管理者に作業を依頼しないと、チームのカンバンを設定変更できませんでした。これでは、チームのプロセス変更に時間がかかり過ぎていました。

次世代プロジェクトでは、チーム自身でレーン追加できるようになりました。これによって必要に応じてレーン追加や、チームの熟練度に応じてステータスを減らすことできるようになります。
この改善は大きな改善だと思います。

アサインフィルターも自動で作成できる

細かい改善ですが、アサインされた人が自動で追加されていき、そのアヴァターをクリックすると、フィルターされるようになっています。

Jiraの設定はプロジェクト側で管理できるようになりました。

カンバンでも軽くふれましたが、Jiraのプロジェクト設定が、Jira管理者に依頼せずとも最低限度のことはできるようになっています。

課題タイプとカスタムフィールドの設定ができるようになりました。

以前のJiraでは、フィールドを追加するにも、多くの手順が必要になっておりました。(設定箇所の名前が似ていて、はじめての人は確実に混乱するものでした。) また、自分のプロジェクトを変更した認識で、インスタンス全体に変更が影響を及ぼしていたなどがあります。

次世代プロジェクトでは、そのJiraプロジェクトに閉じられた設定になっており、かなりシンプルになっています。

サイドバーにプロジェクトに必要な情報をリンクすることができる

とりあえず、サイドバーにGitHubやConfluenceへのショートカットをリンクさせることができて、チームに必要な情報を集めることができるようになりました。
「完了の条件」や「ワーキングアグリーメント」などチームとしてよく閲覧する必要があるドキュメントを配置しておくと良いですね。

まとめ。

  • Jira設定が、かなりシンプルになり習得する時間が減った。
  • チームのプロセスはチームで定義できるようになり、Jira管理者に依頼する負担がなくなった。

今回、久々にJira Cloudを利用したのですが、最も変わったと感じたのがレスポンスタイムが大幅に改善されていることを感じました。
スクラムやディリーミーティングなど、チームが集まって、会話しながらJiraを更新してた時にこのレスポンスタイム待ちが苦痛だったのですが、待ち時間が大幅に改善されていました。
以前までは、サーバ版をオススメしてましたが、Jira Cloudでも良いという印象に変わりました。

Atlassianユーザグループでも同じお話をさせていただきましたので、そのスライドのリンクを貼ります。

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Narichika Kajihara
@kajinari

Agileコーチとして、開発チームのチーム・ビルディングを担当し、チーム支援を行っている。 その他には、モダンな情報システム担当、エンジニア採用、技術広報など