若く見られることについて

あと数年で五十歳になるから立派な中年おじさんなわけだけれども、幸いというかなんというか実年齢よりも若く見られることが多い。白髪は増えてきたけれど、まあ、髪の毛はそこそこあるし、体型も二十歳の頃とほとんど変わっていない。見た目は(ついでに頭の中身も)ほぼ変わっていない。とくに運動に励んでいるわけでもないので、これはまあ体質である。親に感謝である。

とまあ、こう書くと何だか自慢話のように聞こえるかもしれない(多少は自慢したい気持ちはある)。でも若く見られることで困ることもある。例えば取材などで、ワタシと同年代ぐらいの方のインタビューするときなど、気まずい思いをすることがときどきある。「キミは知らないだろうけれどバブルの頃はね……」みたいな方向へ話が進むと、やばい。そういうときはたいてい「へー、そうなんですかあ(知りませんでした―)」という感じで、適当にスルーする。

それで終わればいいんだけれど、そこから滔々とバブルの頃の話へ突入してしまう場合が多々ある。バブルへGO!とばかりに、昔話に花が咲く。仕方ないので、しばらくこちらも話を合わせていく。すると向こうが「あれ?」という顔をし始める。「なんか妙に話が合うね」「そうですね」「キミ、何年生まれ?」という会話になる。そこでワタシが年齢を告げると、「え??」という感じになる。けっこう気まずい。「……」という奇妙な空気が流れる。「お前それ、最初から言えよ!」みたいな。

先日も最寄駅の駐輪場に自転車を停めたら、自転車整理のおじさんに「学生さん? これから学校?」と声をかけられた。いくらなんでも、五十前のおっさんをつかまえて学生はないと思う。下手したらそのおじさんとはひと回りぐらいしか違わないのではないか。だけれど、お役所の窓口などではいまだに「学生さんですか?」とよく聞かれる。スーツを着ていても言われる。さすがに「学生」とまで言われてしまうと、自分がとても未熟な人間に思えてしまう。社会経験を積んでいるように見えないというのは、人間的に何か問題があるんじゃないかしらん。そういえば昔、家で留守番をしていたら、訪問販売のおじさんに「奥様ですか?」と言われたこともある。やはり何かいろいろ問題があるらしい。

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