№1 クライエント中心理論
もしありのままを受け入れ、無条件で、しかも肯定的な関心を与え続けるなら、人は本来の可能性を実現していきます。
人類は、人間同士が理解しあえるわけがわからなかった。
哲学者が頭をかきむしっていた。
大昔からから哲学者は、なぜ人間同士が理解しあえるのかがわからなかった。150年前から心理学者や認知科学者、神経科学者がこぞって研究したが、それでもその仕組みはわからなかった。ところが、ミラーニューロンの発見によって説明できるようになったのです。
私たちは、無意識に他人のこころを読んでいる?
泣いている人を見ると、悲しくなるのはなぜ?
私たちの脳にあるミラーニューロンは、泣いている人を見ると、その苦悩を自分のものとして再現しています。鏡のように反応するので、ミラーニューロンと名づけられました。
嫌なやつには、嫌われている。
嫌な相手の気持ちを自分の脳は反映している?
嫌っていると相手にも嫌われています。ミラーニューロンが働いているので、自然なことです。
共感とは?
『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、「他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。例えば友人がつらい表情をしている時、相手が「つらい思いをしているのだ」ということが分かるだけでなく、自分もつらい感情を持つのがこれである。」と書かれています。まさにミラーニューロンの活動のことですね。
人は何に悩むのか?
大学教授が100人の生徒の前で講義をしたときのことです。
生徒から質問され、まともに答えれない自分に気付きました。その場はなんとか取り繕ぎましたが、「おれは何で答えられなかったのだろう、今もって答えが見つけられない、これでも俺は教授なのか」と現実体験を受け入れることができません。その日から、講義が怖くなります。
人間は、能力、性格などを評価した自己概念をもっています。この自己概念と現実体験にギャップが生じた時に、不安になり、悩みとなり不適応を起こします。
生徒の質問に答えられない現実の自分は、自己概念に一致しません。よって自分を責めることになります。現実を受け入れることができなくなり、不適応を起こします。
人は、自己概念と現実体験のギャップに悩むのです。
「こうであるべき自分」は今すぐ捨てなさい
べき思考にとらわれている自分が、どんなに無理をしようとしているのかを考えなさい。あなたは、何をするつもりですか。「こうであるべき自分」なんて人生に必要ありません。
「自分を出したら嫌われる、自分を出したら馬鹿にされる」という思い込みは、あなたしか気にしていません。
人前で「わかりません」ということができないのは、カッコつけたいからですか?知っているべきことを知らなかったから、自分が恥ずかしいのですか?そんな知識なんてGoogleに任せましょう。
「変化し続ける自分」を手に入れなさい。
わからないことはわからないでいい。それ以上に伝えたいことを伝えればいいです。しまいには、思いもよらない方向に自分が向かっているのに気づきます。変化し続ける自分に気づきます。
自己概念と現実体験にギャップがあるのです。
自己概念と現実体験にギャップがあることに気づいたら、何をすべきか考えましょう。何をすべきかわかっているとき、私は気楽に生きていけます。
悩んでいる人の自己概念と現実体験のギャップを埋めるには?
悩んでいる人のありのままを受け入れ、無条件で、しかも肯定的な関心を与え続けましょう。ミラーニューロンが働き、共感が生まれます。すると相手は、自然と本来の可能性を見出していきます。