建築展評│04│建築模型展

Interview│近藤以久恵│WHAT MUSEUM

建築展評
建築討論
Aug 17, 2022

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建築展評│04│建築模型展 WHAT MUSEUM

日本建築学会が運営するウェブメディア「建築討論」では、月に1つ建築展を取り上げ、建築家による展覧会レビューと、また展覧会担当者へのインタビューの2つの記事で展覧会を紹介していきます。

話し手
近藤以久恵│Ikue Kondo
2018年より建築倉庫ミュージアム副館長、2020年WHAT MUSEUM 建築倉庫ディレクターとして、「ガウディをはかる-GAUDI QUEST-」(2019年)、「構造展-構造家のデザインと思考-」(2019年)「謳う建築」(2020年)、「建築模型展」(2022年)等、展覧会の企画キュレーションを行う。
建築学修了後、設計事務所勤務を経て2015年近藤以久恵建築事務所設立。建築設計と並行して、創造系不動産スクールの運営や、建築領域の可能性を拓く学びの場に携わる。

聞き手
田村かのこ│Kanoko Tamura
アートトランスレーター。アート専門の翻訳・通訳者の活動団体「Art Translators Collective」代表。現代アートや舞台芸術のプログラムを中心に、人と文化と言葉の間に立つ媒介者として翻訳の可能性を探りながら、それぞれの場と内容に応じたクリエイティブな対話のあり方を提案している。札幌国際芸術祭 2020 コミュニケーションデザインディレクター。
http://art-translators.com/

本橋仁│Jin Motohashi
建築史研究者、博士(工学)。メグロ建築研究所取締役、早稲田大学建築学科助手、京都国立近代美術館特定研究員を経て、現在文化庁派遣芸術家として、Canadian Centre for Architectureに所属。大正時代の芸術運動と建築との関係を研究している。おもな活動に家を渉る劇、図面表現懇親会など。 https://archive-tektur.net/

取材日│2022年5月24日

編 集│本橋仁

0:00 ダイジェスト
4:39 建築模型展について
24:00 専門に閉じず、建築の領域の可能性を拡げる
30:00 展示を作るまでの調査
34:40 模型と人、模型と建物 そのあり方
45:20 建築模型は「作品」かマケットか
51:50 模型倉庫としての「模型」の位置付け
55:00 変換するというキーワード
1:00:00 建築展における映像の役割
1:06:20 設計における模型を介したコミュニケーション
1:10:15 寺田倉庫の取り組み

展覧会概要

建築模型展ー文化と思考の変遷ー

2022/4/28–2022/10/16

主催・企画│WHAT MUSEUM
企画協力 │若林拓哉、瀬尾憲司
会場・什器デザイン│萬代基介建築設計事務所
撮影│瀬尾憲司
グラフィックデザイン│SKG
イラスト│Miltata

会場│WHAT MUSEUM 1階
住所│東京都品川区東品川2–6–10

概要│

日本の歴史をさかのぼると、模型は古くから建築を制作するための手本として、またその時代の建築文化を伝達する媒体としての役割を果たしてきました。現代においては、建築物が完成に至るまでの試行や検討のツールとしてはもちろん、 材料や技術の発展に伴って、建築家自身の思考や表現にも影響を与えてきており、その役割は現在も進化を続けています。
本展では時代や作り手の思考と共にあり方を変えてきた建築模型に着目し、古代から現代における歴史的な文脈の中で、建築模型がどのような役割を果たしてきたのかを考察し、その意義に迫ります。会場には、古墳時代の家形埴輪や江戸時代に制作された延岡城木図といった歴史ある模型をはじめ、現代建築家・磯崎新による「東京都新都庁舎計画」のアンビルト*模型や三分一博志による「直島ホール」の風洞実験模型など20点以上を展示します。また会期中には、出展建築家や当施設スタッフが展覧会を案内する「ギャラリーツアー」や、模型制作を体験できるワークショップも予定しています。詳細は、WHAT MUSEUM公式サイトにて随時発表いたします。
*アンビルト:建てられていない建築。Unbuilt

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