スティーヴン・キング / 呪われた町
いや〜どんだけぶりだろこのブログ。
久しぶりすぎてアカウントが分かんなくなってた。
さて、スティーヴン・キングは1974年に「キャリー」を刊行。
そして、その翌年出したのがこの「呪われた町」だ。
キングが、教職を辞して専業作家として初めて書き上げた本書。
不朽の名作と呼ばれる本書、古本屋でそこそこの値がつく存在だった。
そのうち手に入れよっと忘れてる間に、なんと再版になってるではないか、うれしい。
じつは、スティーヴン・キングの小説は、はるか昔に「スタンド・バイ・ミー」を読んだだけだ。
こんなしつこかったっけキングの文体!
しつこいというか、ネチこいというか、長いというか。
そこ必要か!と思えるほど設定描写を重ねてゆく。
しかし、そうやって町の事情、人々の営みがすこしずつ描かれ、やがて映画のように町の情景が目の前に積み上がってゆく様は素晴らしい。
近年のアメリカ映画やドラマの語り口には、明らかにキングの影響があると言っても過言ではないだろう。
町の日常に、わずかな違和感、ズレ、兆候が不吉な影をさしてゆく。
そして、せき止められた流れが一気に崩壊するようにストーリーは怒濤の展開を見せる。
そこからラストまでは一気呵成。息をのむとは、まさにこのこと。
帯に偽りなし、これホント。