どうしてチェックリストは広まらないのか?

同僚にこう尋ねてみたとしよう。
「チェックリストって便利だと思わない?」
戻ってくる答えはこうだ。
「便利だと思うよ」

嘘だ。

貴方が働く部署で一体何人の人間がチェックリストを常時使っているだろう。
本当に便利だと思っているのなら、人は多少のお金がかかったとしても、ちゃんと自分で身銭を切って使い込むはずだ。
テレビがそうだ。
パソコンがそうだ。
携帯電話に至っては2年に一回の頻度で買い換えている者だっている。

チェックリストを作るにはお金はかからない。
ペンと紙さえあれば、誰でも、どこでも作れる。
にもかかわらず、実際に使っている人はとても少ない。
これにはきっと理由がある。
そうでなければ、辻褄が合わないのだ。

理由1

まず第一の理由としては、そもそもチェックリストを使ったことがない、というのはどうだろうか。
経験がなければ効果を実感しようがない。
知らない物はどうしようもない。

理由2

リストを作るのが億劫だから。
これもきっとあるだろう。
チェックリストを作るのにお金はかからないが、時間は取られる。
良質なチェックリストをならなおさらだ。

理由3

効果が実感できなかった。
チェックリストには作り方がある。
基本があって応用もある。
作成に当たってはルールがあり、方法論もきっと必要だ。

そうした制作のイロハを知らずして、勢いだけで作った物は使い物にならない。
ツールが悪ければ結果も伴わないだろう。
結果が伴わなければ、次第に使わなくなる。
あってもなくても同じだでは、それを使う意味はない。

使うのがめんどくさい。

理由4

自然と使わなくなった。
そうそう沢山のチェックリストを誰しも作っているわけではない。
また仕事に慣れてくれば、チェックリストも自然と使わなくなる可能性がある。

このようにチェックリストを使わなくなる理由は山ほどあるわけだ。
しかし多くの場合チェックリストが悪いわけではない。
使い方やリストの作り方など我々はあまりにも多くの失敗を犯しているのだ。

経済学者の上念司先生は国会でこう主張した。
「まちがった情報に基づき、まちがった判断を下した結果、国が一度滅んでしまいました」

チェックリストにも同じことが言える。
「まちがったやり方に基づき、まちがったチェックリストを使った結果、仕事で失敗してしまった」

これではチェックリストはなかなか広まらないのも当然の話である。