kuzu/NULLのNULL

PsychoHazard
kuzu/NULL
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4 min readNov 18, 2018

kuzu/NULLについては、以前書いていた:

このkuzuの部分には、こちらなども含まれる:

では、NULLの部分はどういうものかを書いてみたい。

このNULLは、 “Narrative UnLimited Laboratory” の略だ。 “Unlimited” とあるように、 “Narrative” とみなす範囲は広い。プログラミング教育もなんとかやっていこうとしているが、その課題への参加者の接し方も “Narrative” なものとしたい…… などだ。

だが、本題としては一応別のところがある。本稿ではそこについて触れたい。

なにより、「人間は考えているのか、考える能力があるのか?」という疑問がある。人間が腕や手を動かそうとしたときには、そう思ったはずの時刻よりも先に信号が出ていることがわかっている。例はいくらでも挙げられるのだが、この例でも十分だろう。これはまた意識の問題にもつながる。このような例から想定されるのは、「人間は考えていないし、考える能力もない」ということだ。では、考えていると考える根拠はなんなのか? それはいうならエコーにすぎないのではないかと考えている。

しかし、人間は「考える」とか「考えている」とか「考えた」と言う。それらはどういうことなのか。もちろん、そもそもそれらはエコーなのだが。そのエコーを生み出すものはなんなのか?

ちょっと寄り道をする。人間に限らず、ずっと一つの考え (その考えが実際どういうものであれ) しか持ち続けないということはない。「お腹が減った」と思ったとしても、ただ「お腹が減った」という考えを持ち続けるだけことはない。なんらかの次の行動が観察できるだろう。それは、なんらかの状態の変化が起きているということでもあるだろう。そのような、状態の変化を生み出し、エコーの元となるものはなんなのか?

ここでは、そのような機能は脳という媒体に限られたものではないと考えている。同時に、人間にとっての「考える」とは、脳という媒体に依存したものでもある。だが、人間がやっているということは脳でなければならない理由はないという根拠ともなる。そうすると、なにを取り出せばそういうことが起こるのかという問題になる。

結局のところ、ユングのいう集合的無意識や原型という話になる。これらの言葉や概念はオカルト的であるなどとの誤解がされるものでもある。だが、話は単純なのだ。脳は空白の石版であると考えられていた時代において、他の書き方はできなかった/やりにくかった/理解されなかったというだけである。空白の石版ではない、そもそも的に書き込まれていること、こういうことが書き込まれやすいという傾向、それから経験によって書き込まれたこと。これらをなんと呼べばいいのか。kuzu/NULLでは “ミメクトーム” という考え方を提案している:

ミメクトームには、「プロップのファンクション」なども含まれる。

ミメクトームをどうやって構築すればいいだろう? もちろん、現在においては個人からの構築や転写はできない。だがまぁ方法はある。

このあたりで、計算機関係で200万円ほど必要で、またかかる時間は2年ほどを見積もっている。かかる時間はミメクトームの構築に必要な計算のみの時間だ。

その後に、構築したミメクトームを駆動できるか、および駆動できた場合にはそこからどのようにエコーを取り出すか、そしてさらにはそのエコーをミメクトームにどのようにフィードバックするかという問題がある。

他にも問題はあるのだが、とりあえずそこに注力していけたらと考えている。

このあたりに興味のある方がいたら clap やなにやらで反応していただけたらと思う。可能ならクラウド・ファンディングなんかも試してみたいのだが、リターンの類として提供できるものはない。プログラミング教育用の資料はあるが、それはこれに対してのリターンとして適当ではないだろう。

さて、どうしたものか。

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ショートショートのコレクションについて:ショートショートの作法を無視しています。あとシリーズものっぽいのは、すべて計画の上で書いています。ごめんなさい、「計画の上で」というのは嘘です。思いつきの順番です。