de:code 2019 参加レポート #decode19
とにかく熱狂がすごかった!憧れのあの方にも遭遇!
いつもお世話になっております。LayerXのたかぎわ (@shun_tak) です。今回私はMicrosoftが開催するテックカンファレンスde:code 2019に参加してきました!
会場は東京タワーのすぐ近く、東京・芝公園に位置するザ・プリンス パークタワー東京で、5/29, 30の2日間に渡って開催されました。都合により初日は参加できなかったのですがDay2の方には参加できたため、現地で感じたde:codeの様子をお伝えしたいと思います!
私はMicrosoft製品の中でもAzure, 特にBlockchain領域に注目して参加しました。また、私はLayerXで新規事業のプロダクト開発を担当していることもあり、開発事例も見ておこうと思いました。
まずこちらの写真から紹介したいのですが、本当にたくさんの方々が参加されていました。セッションの合間には大移動が起こり、この写真のように廊下には次のセッションの入場行列や移動する人で大変混雑していました。
混雑がすごいとはいえ、セッション間の移動時間は20~40分と余裕を持ったタイムスケジュールとなっており、見たいセッションに間に合わないということは全くありませんでした。
このタイムテーブルをご覧いただくと分かると思うのですが、セッションの開始/終了時間を10分ずらすことにより大移動の負荷分散がなされています。よくあるオペレーションらしいですが、とても良かったです!
こちらの写真はEXPO(スポンサー展示)の一画の様子なのですが、芸能人の結婚式で使うような巨大な宴会場に所狭しとブースが並び、来場者もたくさんいて、とても楽しいEXPOでした。
HoloLensのおかげかxR系のブースが多く、他にもIoTの展示や、MicrosoftらしくB2B向けの製品も多く見られました。残念ながら体験できませんでしたが、HoloLens 2のブースはすごい行列ができていました。
さらにEXPOではなんと!あの寺田佳央さんにお会いすることができました(Java界で知らない人はいないんじゃないかというくらいの有名人で、Microsoftに入社された時は話題になりました)。EXPOのQ&Aコーナーに普通に座ってて、お話しできて良かったです。
さて、聴講したセッションの方も紹介したいと思います。今回、私は以下の5つのセッションを聴講しました。
- サービス開発事例に学ぶリーンスタートアップ — 会議トータル ソリューション metis より -
- 進化するAzureインフラサービス2019年最新情報を50分で一気にチェック
- これからのKYCとIdentity on Blockchainの動向
- Internet ExplorerとMicrosoft Edgeのこれから
- Blockchain as a Service 最新情報と新サービスにおけるブロックチェーンアプリ開発手法
それぞれ3~4段落くらいで紹介していけたらと思います。
#PR41 サービス開発事例に学ぶリーンスタートアップ — 会議トータル ソリューション metis より -
Day2は午後から参加し、最初は白須 礎成氏 (日本ビジネスシステムズ株式会社) によるリーン開発事例を聴講しました。
事例系のセッションは結構好きで、カンファレンスに参加したらいくつかは聴講するようにしています。実体験を伴う具体的な知見は深い理解を促してくれて良いですよね。当然、これは私自身の経験ではありませんから理解はしても実際にできるかどうかは別の話です。
講演の中でも白須さんは「本当にリーンスタートアップに基づけていただろうか?もっと早期に(解決すべき本当の)課題を見つけられてたかもしれない。もっと早くPivotできたかもしれない。」とおっしゃられていました。私もしっかりと方法論を理解し、仮説検証を繰り返し、素早く学びを得て事業の成功に貢献していきたいと感じました。
#CD14 進化する Azure インフラサービス — 2019 年最新情報を 50 分で一気にチェック!
次に聴講したのは大井 喜智氏 (日本マイクロソフト株式会社) によるAzureの最新情報まとめのセッションです。
本当にたくさんの最新情報を共有いただけたのですが、個人的に気に入った新機能・アップデートは以下です。
動画も公開されるそうですので、スライドと合わせてチェックするといいでしょう。
普段から最新情報をフォローし続けるのは結構大変ですが、こうしたカンファレンスで一気にキャッチアップできるのはありがたいと感じました。もちろん、深く理解して自分の血肉とするには自分で手を動かして泥臭く経験を積むしかないですが、動向やトレンドを追うだけならカンファレンスはすごく良い機会だと感じました。
#SE02 これからの KYC と Identity on Blockchain の動向
次に聴講したのは富士榮 尚寛氏 (伊藤忠テクノソリューションズ株式会社) によるKYCとブロックチェーンを活用したデジタルIDに関する講演です。
KYCとは何か、なぜやるのか、何が大変なのかというお話から始まり、後半はデジタルアイデンティティについてで、フェデレーション、自己主権型アイデンティティとその事例、将来の展望として情報銀行/IDカストディアンのお話をされました。
所感としては、講演のスコープから外れてしまうかもしれませんが、分散型デジタルIDはもはや単なるID(身分証明)ではないと感じました。
当然、当初はIDの機能として本人確認やユーザ認証の基盤にはなるでしょう。しかし、ほぼ同時に分散IDはすぐに分散台帳上の通貨やその他のデジタルマネーと連携するようになるでしょう。また、信用スコアとも連携するでしょう。これはもはや単なる身分証明ではなく、今まで実現しなかったような全く新しいサービスが産まれる予感がありました。
#CM82 Internet Explorer と Microsoft Edge のこれから
富士榮さんのセッションのあとはEXPOに行きました。いくつかのブースを回ったあと春日井 良隆氏 (日本マイクロソフト株式会社) による新しいブラウザMicrosoft Edgeに関する講演を聴講しました。
講演冒頭ではMicrosoftはブラウザにも注力していくという話と、新たなコンセプトの紹介がありました。それは、Windows10にとってベストなブラウザからあらゆるマイクロソフトユーザーにとってベストなブラウザへ変わるというものでした。
Microsoft EdgeはChromiumベースで動作し、レガシーWebを閲覧するときはIE 11がSilverlightやJava等と完璧な互換性を保って動くとのことでした。このIE 11が動くという機能にはIT管理者や開発者からも賛否両論あったそうです。
Google ChromeのExtensionとも互換性を保つそうですが、Chromeと何が違うのかというと、Office 365との連携や、エンタープライズで必要とされるセキュリティ機能、プライバシー保護のモードを選べるなどの違いが強調されていました。
#CD09 【Build 2019 発表】Blockchain as a Service 最新情報と新サービスにおけるブロックチェーン アプリ開発手法
Day2最後はデプロイ王子こと廣瀬 一海氏 (日本マイクロソフト株式会社) のセッションを聴講しました。この講演は2019年6月のblockchain.tokyoでも再演予定なので、興味がある方はぜひ参加申し込みしてみてください。なお、連名のデイビッド・ブレラ氏も一緒に登壇予定だったのですが、来れなくなってしまったようです。残念。
講演の冒頭ではブロックチェーンの基礎から始まり、スターバックスのコーヒー豆トレーサビリティ事例を紹介してくれました。その後、ゼロからのBlockchainアプリの構築はとても大変で、Azure BlockchainによりBlockchain開発の過程におけるニーズの支援をするというお話に移りました。
- Azure Blockchain Workbench
- VS Code
- Azure Blockchain Service (プレビュー)
これらのサービスやツールにより、堅牢なネットワーク基盤の構築や状態の管理、拡張性の高い設計が可能になるとのことでした。
最後に、プレビューが出たばかりのAzure Blockchain Serviceのデモがありました。異なる企業間 (異なるAzure subscription) でコンソーシアムを組み、
- ネットワークの構築/招待/参加/同期
- VS Codeによる開発、コントラクトのデプロイ
- DBとブロックチェーン連携
を行う様子を見せてくれました。これだけのことを講演中にデモできるというのはすごいことだと思います。LayerXでもAzure Blockchain Serviceを使ってみましたが、ポータルからポチポチっとノードを追加したり参加者に招待を送ったり、立ち上げてすぐMetamaskで接続できるのも感動でした。
今回の王子の講演は今月のblockchain.tokyoにて再演される予定ですので、気になる方はぜひ参加してみてください!
参加者も多く、とても熱のこもった素晴らしいカンファレンスでした。来年開催する頃にはLayerXからも事例や知見を共有できるように頑張ろうと感じました。
以上で参加したde:codeのイベントレポートとさせていただきます。最後までお読みくださりありがとうございました!
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