LayerX Newsletter (2019/04/08–04/14)

Takahiro Hatajima
Apr 16 · 42 min read

はじめに: 今週の注目トピック

0–1 @th_sat より

今回の注目トピックは、FATFが草稿として発表した要望事項に対するChainalysis(ブロックチェーンの取引履歴解析専門企業)のパプリックコメントレターです(下記1-1参照)。
暗号通貨交換業者が全トランザクションについてKYC情報送付しモニタリングするとされていることなどについて、「匿名性を求める取引が地下に潜ってしまい、取引の追跡においても逆効果である」と指摘しています。インターネットに対するダークネットのように、地下活動が横行するような可能性があるという訳です。(なお、よく知られているように、暗号通貨の多くは、現金や電子マネー以上に、トランザクションの宛先や送信元および金額がネット上で確認可能であり、透明性が高いと言えます)
一方、「今後キャッシュレス化が進む中で、我々が日常的に使っている通貨のプライバシーも影響を受ける可能性がある」という論考も示されています(下記3-1参照)。どこで誰が何を買ったかという「お金の流れ」について、今後プライバシーが小さくなっていくシナリオがあるという訳です。現金の持つ匿名性を、デジタル通貨の世界においてもいかに担保できるかが今後重要になるのではないでしょうか。
今年6月8日には、G20の財務大臣・中央銀行総裁会議が、日本を議長国として福岡市で開催されます。今年秋にはFATF審査も控えている中、KYCやプライバシーの動向について、引き続き注目していきたいと思います。

0–2 Eisuke Tamotoより

証券トークン分野における今週の注目ニュースは「BlockstackがRegA+発行の申請を完了」です(詳細は下記2–4)。
コストが低く迅速な証券発行を実現するために、今までアメリカ国内で行われたSTOのほとんどは、適格投資家のみを対象としたReg Dという例外規定を利用していました。米国証券取引委員会(SEC)による申請書類の審査等がほぼ無く簡単に実行可能だったからです。
今回ニュースになったReg A+の利用は「一般投資家」も投資家対象として広がるというメリットを持つ一方、発行にはForm1-Aと呼ばれる書類と簡易目論見書をSECに提出してレビューを受ける必要がありRegDに比べて金銭的、時間的にもコストがかかるため、今までSTOで利用されてきたことがほとんどありませんでした。ニュース記事の中にはこれが初のRegA+を利用したSTOになるかもしれないという記述もあります。ただ、このレビューには1年を超える期間を要するとも言われており、今回のプロジェクトがすぐに認可されるかは不透明です。
また、先月にはクラウドファンディングプラットフォームのStartEngineがトークン発行に向けたReg A+の実行の認可を受けたというニュース( https://dilendorf.com/resources/another-year-in-review-current-state-of-reg-a-tokenized-offerings.html)もありました。その記事の中では、実際のレビューを通じて「トークン発行」の文言が削除された等、SECのSTOに対する警戒がまだ残っている内容や、最終的に認可を受けるために1年弱かかった、という内容もありました。
このように、アメリカ国内でも手放しでSTOが受け入れられているといった状態ではまだ無いようです。しかし、一方でReg A+利用のニュースが散見されだしたように、着々とSTOへの参加拡大に向けた動きが水面下で進んでいるのも確かなようです。昨年から仕込まれていた案件などが今後ニュースに出始める可能性もあるので要チェックです。

Section 1: Technology

1–1 Bitcoin

●Lightning Network上のアトミックスワップによるDEXサービス、Sparkswapがベータ版ローンチ

https://bitcoinmagazine.com/articles/sparkswap-worlds-first-lightning-atomic-swap-exchange-now-in-beta/
https://sparkswap.com/
https://medium.com/sparkswap/sparkswap-is-in-beta-on-mainnet-528ed52b7edc
https://www.forbes.com/sites/ktorpey/2019/04/08/lightning-network-powered-bitcoin-exchange-sparkswap-goes-live-with-public-beta/
https://coinpost.jp/?p=78781

  • アトミックスワップ(第三者の仲介なしに異なる仮想通貨の交換を当事者どうしで安全に完結できる技術)を用いることによって、DEX(分散型交換)でありながらも、中央集中型Exchangeに匹敵するパフォーマンスで取引可能となることが期待されている
  • 双方が設定した条件が満たされた場合に、同時に取引が実行される。一方で、条件が満たされない場合は、一定時間後に当事者に全額返金される仕組みとなっているため、不正取引リスクを低減することが可能
  • 今後、StablecoinやEthereumベースのアセットをサポートする予定

●Bulletproofを用いて、複数アセットの機密トランザクションや、スマートコントラクトにおける機密性確保へ応用する取組(Cloak/zkVM)

https://medium.com/@cathieyun/building-on-bulletproofs-2faa58af0ba8

  • コミットメントは、メッセージmに対するコミットメントCom(m)は、mを秘匿化するもの。Pedersen commitmentでは、a + b = cの場合、Com(a) + Com(b) = Com(c) となる「加法準同型」性があるゼロ知識証明は、あるステートメントが真であることを、ステートメントを明かさずに証明するもの。ステートメントが意味する秘密に対してコミットメントを生成し、コミットメントを証明とともに共有する
  • ゼロ知識範囲証明は、ある秘密の値がある範囲におさまることを、値を明かさずに証明するもの。この証明は、秘密の値に対するコミットメントとともに共有され、検証が可能。例えば、アセットの金額自体の秘密を守りつつ、マイナス値でないことを証明することができる
  • トランザクションパフォーマンスにおいて、ゼロ知識証明を実用化する上では、証明サイズや検証時間における効率性が重要。これを踏まえ、Bulletproofは、ゼロ知識範囲証明において、証明サイズや検証時間を改善したもの
  • このBulletpoofを、複数アセットの機密トランザクションや、スマートコントラクトにおける機密性確保へ応用する取組が提案されている
  • Confidential Assetsは、複数のアセットからなるトランザクションについて、アセットの種別、アセットの値を秘匿化するもの。外部観察者は「どの種類のアセットが取引されているか」を判別できないが、トランザクションの正しさの検証は可能
  • Cloakは、Bulletproofのゼロ知識証明システムを用いたConfidential Assetsスキーム。「異なるアセット種別から成るなんらかの値が正しくインプットからアウトプットへ移転されたこと」を証明することが可能であり、アセットの種別や値に関する機密性は保ちながら、「値がアセット種別ごとにバランスすること」を検証できるとしている
  • zkVMは、機密性を保つスマートコントラクト言語を可能としようとするもの。秘匿化されたアセットの流れが正しいことを、上述のCloakを用いて検証するとともに、コントラクトが正しく実行されたことをBulletproofを用いるとしている

●Atomic Swapを拡張してオプション、証拠金、先物取引などを可能にするAtomic Swaptions

https://techmedia-think.hatenablog.com/entry/2019/04/11/204647

●Current State and Capabilities of the Liquid Network

https://veriphi.io/liquid/

●先週マルタで開催されたUnderstanding Bitcoinカンファレンスのサマリー

https://bitcoinmagazine.com/articles/understanding-bitcoin-demos-how-become-bitcoin-power-user/

1–2 Ethereum

●Spice: 正しく実行されたことをゼロ知識で証明するVerifiable State Machine (VSM)

https://mitcryptocurrencyresearch.substack.com/p/mit-dcis-cryptocurrency-research-350
https://www.usenix.org/system/files/osdi18-setty.pdf
https://eprint.iacr.org/2018/907.pdf

  • ステートに関する並列計算の正確な実行をゼロ知識で証明し、安価に検証可能
  • VSMはそれぞれの状態遷移の正確性に関する証明を備えた、検証可能な状態マシン

●The Inspector: An efficient finality test for CBC Casper

http://hackingresear.ch/cbc-inspector/

1–3 Bitcoin/Ethereum以外

●初心者のためのPolkadot

https://medium.com/unchained-tokyo/polkadot-for-dummies-初心者のためのpolkadot-7193831c2d2c

●Polkadotのホワイトペーパーの日本語訳

https://github.com/stakedtechnologies/PolkadotWP/blob/to-pdf/pdf/wp.pdf

●The State of Crypto Interoperability

https://tokeneconomy.co/the-state-of-crypto-interoperability-explained-in-pictures-654cfe4cc167

●Demystifying Cosmos: Atomic Swaps, Ethereum, Polkadot and the Path to Blockchain Interoperability

https://medium.com/the-spartan-group/demystifying-cosmos-atomic-swaps-ethereum-polkadot-and-the-path-to-blockchain-interoperability-d1a2d75c20d6

●State of Public and Private Blockchain

https://drive.google.com/file/d/17y0H2nzEZVDBG9iWMv6QAojZfk2JFqef/view
https://drive.google.com/file/d/1bkUK_Ny4fFVTWgXPX-Z03lgr9zHm4Yf6/view

●Understanding Zero-knowledge proofs through illustrated examples

1–4 統計・リスト

●The Blockによるクリプト分野のリーディングリスト(再掲)

https://www.theblockcrypto.com/2019/02/06/the-blocks-list-of-crypto-research-tools-and-resources/

●Bitcoinのフォークに関するインフォグラフィック

https://bitcoinmagazine.com/articles/infographic-map-bitcoin-forks/amp/

●Andreessen Horowitzのクリプト関連投資先マップ

●Union Square Venturesのクリプト関連投資先マップ

●Current state of Japanese ecosystem

https://docs.google.com/presentation/d/e/2PACX-1vRuArZWAW5TTRUUjaRTU-zZpMEbKsRX_P8r9Sc6AKqR-LsjgYyVqBb3bZoEL55IUQ7na8QFC_XuZQhn/

Section2: Business

2–1 Regulation : 規制動向

●米国下院、トークンの証券認定に関して規定するToken Taxonomy Actを再提出

https://mailchi.mp/7c4dad4fa10c/release-token-taxonomy-act-to-address-blockchain-innovation-flight-in-america-898952

https://cointelegraph.com/news/us-legislators-reintroduce-token-taxonomy-act-to-exclude-crypto-from-securities-laws

  • 証券法を改訂して、仮想通貨を有価証券ではなく、デジタルトークンとして分類しようとするもの
  • コロラド州でも、仮想通貨を有価証券としてではない資産クラスに分類する「デジタルトークン法」が可決されているが、その上位に位置付けられる
  • 先週にはSECが仮想通貨に関するガイダンスを発行し、仮想通貨がどのような場合に有価証券にあたるかをHoweyTestをベースに提示している

●FATFによる要請ドラフトに対して、Chainalysisが「全トランザクションについてKYC情報提示を求めることは、地下に潜ってしまい透明性の面で逆効果」との懸念をパプリックコメントレターで表明

http://go.chainalysis.com/rs/503-FAP-074/images/Chainalysis_Input_7b_Public_Statement.pdf

・FATFから2月に提示された要請ドラフトはこちら(http://www.fatf-gafi.org/publications/fatfrecommendations/documents/regulation-virtual-assets-interpretive-note.html

●米国議会調査局、仮想通貨とマネロンに関するレポート発表

https://crsreports.congress.gov/product/pdf/R/R45664

●仏国会、暗号資産ベースの生命保険契約を提供可能とするThe Pact Actを採択

https://www.lesechos.fr/finance-marches/banque-assurances/exclusif-le-bitcoin-a-desormais-sa-place-dans-les-contrats-dassurance-vie-1008678

  • プロフェッショナルファンドを介して、暗号資産をフランスの貯蓄商品に入れることが可能に
  • 例えば、Bitcoinを生命保険契約に入れることが可能となる

●中国当局NDRC(国家発展改革委員会)、ビットコインマイニングを”望ましくない産業”と指摘

http://gys.ndrc.gov.cn/cyjgtzzdml20190408.pdf
https://www.coindesk.com/chinas-economic-planning-agency-labels-bitcoin-mining-an-undesirable-industry
https://www.coindesk.com/chinas-new-policy-isnt-an-automatic-bitcoin-mining-ban-heres-why
https://coinpost.jp/?p=78899&
https://www.coindeskjapan.com/8072/

  • 現時点では、ガイドライン・提案のステータスにあり、実際に禁止・排除の動きが具体的にみられるものではない
  • マイナーに対する融資や補助金の抑制という見方
  • また、この内容が最終案となった場合も、具体的な施策を講じるのは地方政府であるため、マイニング禁止に直結するかは未定

●台湾当局FSC、本年6月までに証券トークンむけ規制制定を計画

http://www.taipeitimes.com/News/biz/archives/2019/04/05/2003712810/1

●暗号資産に関する改正資金決済法等についての解説記事

https://www.amt-law.com/asset/pdf/bulletins2_pdf/190409.pdf
https://www.jurists.co.jp/sites/default/files/newsletter_pdf/ja/ja_newsletter_201904_2_finance.pdf

●金融庁、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等を公開

https://www.fsa.go.jp/news/30/20190410amlcft/fsa_amlcft1904.html

●金融安定理事会(FSB)は、「暗号資産の規制当局ディレクトリ」を公表

●暗号通貨を巡るグローバル規制動向の時系列まとめ

https://www.securitytokenacademy.com/info/global-regulatory-review-1215/

2–2 Crypto Adaptation: 暗号通貨の普及・応用

●Coinbase、英国で暗号通貨対応Visaデビットカード発行

https://blog.coinbase.com/spend-your-crypto-instantly-with-coinbase-card-4c840e59a8d8
https://coinpost.jp/?p=79125

  • 利用者が選択した暗号通貨を、Coinbaseが英ポンドに変換した上で、Visaサービスを介して利用店舗へ支払いを行う流れ
  • このサービスを用いて、BTCを用いて買い物したり、ETHを用いて切符を購入したりといった体験を提供することを想定
  • 決済処理自体はVisaのサービスを用いるため、暗号通貨トランザクションのスケーラビリティは支障とならない点がポイント
  • また、暗号通貨価格のボラティリティによる影響も、利用店舗が受けることがない
  • なお、NYSE親会社であるICEも、Bakktを通じて、スターバックスなどで暗号通貨による決済を提供する予定とされるが、CFTCの承認を待っている状態

●Opera、暗号通貨ウォレットを組み込んだデスクトップブラウザをローンチ

https://www.coindesk.com/opera-launches-dapp-focused-desktop-browser-with-built-in-ethereum-wallet
https://www.coindeskjapan.com/7936/

  • Metamaskなどのブラウザ拡張による暗号通貨ウォレット機能をユーザが同時に追加することなく、暗号通貨トランザクションが可能になる

●Lightning Torch、ベネズエラに到着し0.41BTCが寄付される

●IMFと世界銀行、学習目的で準暗号通貨Learning Coinを発行

https://cointelegraph.com/news/imf-and-world-bank-launch-quasi-cryptocurrency-in-exploration-of-blockchain-tech

●BinanceのウォレットTrust Wallet、Celer Networkと提携

https://www.binance.com/en/blog/322258794965483520/Trust-Wallet-Partners-with-Celer-Network-for-Better-dApps

2–3 Decentralized Finance : DEXやトークンなど

●0x、新しいトークンインセンティブモデルを提案

https://blog.0xproject.com/0x-roadmap-2019-part-4-proposal-for-stake-based-liquidity-incentive-52c16558df29

  • テイカーは0x上での取引毎に小額のプロトコル手数料を支払う
  • マーケットメイカーは「オーダーから生成されるプロトコル手数料」および「ステークしたZRXトークン量」に応じた流動性報酬を受け取る

●Augurがv2へアップグレード。Daiをサポート

https://www.augur.net/blog/augur-v2

●How Many Stablecoins Are There?

https://www.cementdao.com/post/how-many-stablecoins-are-there

●”Decentralized Finance” — Welcome To The World’s First Fully-Transparent Bank

https://www.zerohedge.com/news/2019-04-07/decentralized-finance-welcome-worlds-first-fully-transparent-bank

●DeFi Liquidity Models

https://www.placeholder.vc/blog/2019/4/9/defi-liquidity-models

●”Decentralized Finance” — Welcome To The World’s First Fully-Transparent Bank

https://www.zerohedge.com/news/2019-04-07/decentralized-finance-welcome-worlds-first-fully-transparent-bank

2–4 Security Token : 証券トークン(ST)関連

● BlockstackがRegA+発行の申請を完了
https://www.coindesk.com/blockstack-to-raise-50-million-in-first-reg-a-crypto-token-sale?utm_source=twitter&utm_medium=coindesk&utm_term=&utm_content=&utm_campaign=Organic%20

  • BlockstackがRegA+のTier2の申請を完了
  • Blockstackは、ブロックチェーンソフトウェアプロバイダーで分散インターネットを目指す
  • 発行自体は、Blockstackの子会社、Blockstack Token LLCによって発行
  • 調達金額はブロックチェーンプロダクトの開発のために使用

● Global-Xがジブラルタル証券取引所グループと提携
https://medium.com/@Gibraltar.Blockchain.Exchange/gibraltar-stock-exchange-gsx-group-and-sto-global-x-have-begun-a-partnership-to-collaborate-on-6dc02db081dc

  • シンガポールのST発行プラットフォーム開発企業「Global-X」がGSXグループとの提携を発表
  • 提携によってGSXグループが提供する Securities Asset Trading Classification Settlementネットワーク技術の活用を目指す
  • パブリックチェーンだけでなく、コンソーシアムチェーン等のpermissionedなチェーン環境での証券発行を行う予定
  • 発行から取引、クリアリングまで一貫したサービスの提供を目標にしている

● ジブラルタル証券取引所がブロックチェーン上での債券と持分との取引を開始
https://www.gsx.gi/article/9466/the-gibraltar-stock-exchange-set-to-offer-digital-debt-securities-and-funds

  • GSXが金融機関に対して、ブロックチェーンベースの金融商品のリスティングサービスを開始
  • 所有権トラッキング方法としてDLTを利用することはジブラルタル政府より承認済み
  • これにより、債券やファンド(オープンエンド、クローズドエンド両方)をトークンかすることが可能に
  • ジブラルタルやEU域外の、スイスやアイスランドといった金融機関に対しても門戸を広げている

● 40以上の中央銀行がブロックチェーン利用を計画:ダボスレポート
- https://www.coindesk.com/over-40-central-banks-are-considering-blockchain-currencies-davos-report
- http://www3.weforum.org/docs/WEF_Central_Bank_Activity_in_Blockchain_DLT.pdf

  • World economic forumのレポートにて40以上の中央銀行がblockchainの実証実験を行っていることが明らかにされた
  • 実用化に向けた動きも出ている
  • カンボジア中央銀行:今年末までに国の決済システムにブロックチェーンを導入することを発表
  • フランス中央銀行:イーサリアム上でのスマートコントラクト実行

● Securitizeが発行からトレードまでをサポートするコミュニティを開始
https://www.coindesk.com/coinbase-backed-securitize-launches-one-stop-shop-for-token-services

  • Securitizeが”Securitize Ready Program”をローンチ
  • このプログラムには発行体、カストディ、セカンダリ、BD、ファンドなどが参加
  • 各プレイヤーの参加者が他の分野のプレイヤーと提携するコストを削減

● 機関投資家向けST取引所開発のArchaxがClearBankと提携
http://www.mondovisione.com/media-and-resources/news/archax-selects-clearbank-for-banking-services/

  • Archax:プロ投資家や機関投資家向けのDigital Securities取引所開発を目指す企業
  • Archaxは提携によってClearBankが提供するBanking as a Serviceの利用を目指している
  • Banking as a ServiceとはClear BankによるAPI提供サービスで資産カストディ機能などが付いている

● オプション取引所のMiami international holdingsとTemplumがDigital Securities取引開発のため提携
https://www.prnewswire.com/news-releases/miami-international-holdings-and-templum-enter-into-strategic-partnership-to-list-and-trade-digital-securities-on-a-miax-exchange-300824848.html

  • SECに登録されているMiami holdingsと提携することでさらにSecureな取引所開発を目指す
  • 一般投資家にも門戸を広げるのが狙いか

● TokenyがグローバルローファームのDLA Piperと提携
https://www.crowdfundinsider.com/2019/04/145950-tokeny-aligns-with-dla-piper-to-provide-blockchain-compliance-solutions/

  • 世界的な法律事務所とタッグを組んで規制準拠を進めるためDLA Piperと提携
  • 最終的には機関投資家の参入を目指す
  • Tokenyは先月、機関投資家向けDigital Security取引所開発を目指すArchaxとも提携しており、機関投資家向けの基盤開発を進めている

● BarclaysやClifford Chanceらが不動産購入のブロックチェーン実証実験に参入
https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-04-04/barclays-rbs-join-blockchain-trial-to-speed-property-sales

  • Barclays Plc, Clifford Chance LLPら40社がブロックチェーンの不動産応用の実証実験に参画
  • ブロックチェーン技術はR3にサポートされたInstant Property Networkが提供
  • 不動産購入時、レンダー決定時の煩雑な手続きの自動化を目指す
  • 数か月かかってた購入プロセスを数週間に短縮するのが目的
  • 共通DBを応用させて各プレイヤー間での情報やり取りの削減を行う

論考系

● コンソーシアムチェーンを利用したSTが抱えるパラドクス
https://hackernoon.com/a-local-maximum-paradox-permissioned-blockchains-and-security-tokens-ec43d75cf52

  • 昨年まではEthereum等パブリックチェーン上でのSTが議論されていたが今年に入ってPermissioned Chain(=コンソーシアム&プライベート)の利用へとトレンドが変わりつつある
  • これらは、金融機関や機関投資家の参入を促すための動き、と考察
  • このトレンドは短期的には彼らのニーズを満たし便利にさせるが、長期的に見た場合問題になる点もある
  • 論考内ではそれぞれのProsとConsとを詳細に解説

● Polymathでローンチされたコントラクトの分析
https://medium.com/@jeff_s_g/polymath-review-the-contracts-a4dda60939e7

  • すでにPolymath上でローンチされた100を超えるセキュリティトークンについて分析と考察とを加えている
  • 多くのトークンは流通すらされていない、という現状を説明
  • Polymathの収益見込みについても独自の分析を加えている

2–5 Financial Institutions : 金融機関による応用ケース

● インドの最大手ITサービス企業(Tata Consultancy Services(TCS)、モロッコ〜クウェート間の証券保管振替機関(CSD: Central Securities Depository)クロスボーダー証券決済の試行を独自ブロックチェーンQuartz用いて実施

https://www.tcs.com/tcs-powers-world-first-cross-border-securities-settlement-between-two-central-depositories-using-quartz-blockchain
https://www.coindesk.com/tata-settles-securities-between-2-national-depositories-with-blockchain

  • ブロックチェーンを用いて、即時にマッチング・セツルメントを行うもの
  • パイロットトランザクションは、DvPモデルを用いて、Quartzブロックチェーン上で、法廷通貨担保のStablecoinでセツルメントされた
  • なお、Quartsは、TCSが独自開発したブロックチェーンソリューションの名称

●ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)、Digital Asset社とデリバティブ取引にむけたツール開発へ

https://www.isda.org/2019/04/09/digital-asset-and-isda-introduce-tool-to-help-drive-adoption-of-isda-cdm/
https://cointelegraph.com/news/blockchain-firm-digital-asset-and-isda-eye-smart-contract-use-in-derivatives-trading

  • Digital Asset社が独自に開発したスマートコントラクトモデリング言語(DAML)を利用して、複数参加者によるデリバティブ取引のワークフロー標準化およびデリバティブのライフサイクル全般のイベントにおけるトランザクション自動化へむけたシステムを開発する

●トムソン・ロイター、アイデンティティ管理システムで特許

http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&p=1&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-bool.html&r=8&f=G&l=50&co1=OR&d=PTXT&s1=blockchain.ABTX.&s2=%22digital+asset%22.ABTX.&OS=ABST/blockchain+OR+ABST/%22digital+asset%22&RS=ABST/blockchain+OR+ABST/%22digital+asset%22
https://cointelegraph.com/news/mainstream-media-corp-thomson-reuters-patents-blockchain-system-for-identity-management

  • 検証済みアイデンティティデータに従って、アイデンディティプロバイダーシステムからアイデンティティを受け取り、アイデンティティトークンの形でブロックチェーンに格納することが可能

2–6 Enterprise/Government : 非金融分野の応用ケース

●IBM、自動運転車のデータ管理に関する特許

http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO2&Sect2=HITOFF&p=1&u=%2Fnetahtml%2FPTO%2Fsearch-bool.html&r=6&f=G&l=50&co1=OR&d=PTXT&s1=blockchain.ABTX.&s2=%22digital+asset%22.ABTX.&OS=ABST/blockchain+OR+ABST/%22digital+asset%22&RS=ABST/blockchain+OR+ABST/%22digital+asset%22

https://cointelegraph.com/news/ibm-patents-blockchain-implementation-to-manage-data-for-autonomous-vehicles

  • 自動運転車が、センサー技術を用いて、近くのドライバーの行動を予測しながらリスク評価を行う
  • このとき、ドライバーの行動データは車内センサーに蓄積され、クラウドデータハブへアップロードされる
  • センサーデータをブロックチェーンに記録するにあたり、自動車・ドライバーに紐づく、公開鍵・秘密鍵ペアを発行し、アップロードデータは秘密鍵用いて署名を行う
  • 関連したトピックとしては、GMも、自動運転車のデータ管理で特許申請している

●米国エネルギー省、発電所のサイバー攻撃からの回避へむけた活用のトライアル実施

https://www.netl.doe.gov/node/8684

  • 発電所における、センサー・アクチュエーター・その他デバイスのトランザクションについて、単一障害点の無い分散台帳に格納することによって、発電所で処理されるエネルギートランザクションデータを保護するもの

2–7 Startup : 個別プレイヤー・アプリケーション

●D・Asset、暗号資産の統合管理

https://dasset.me/lp

●Sparkswap、Lightning Network上でアトミックスワップによるアセット交換

https://sparkswap.com/

●Cryptovoxels、仮想世界上に土地を購入し店舗を建設したりして遊べるアプリ

https://www.cryptovoxels.com/

Section3: Articles & Papers

3–1 論考

●キャッシュレス化の功罪

・キャッシュレス化が進む中で、どこで誰が何にいくら使ったといった購買行動情報が筒抜けになるといった、お金に関するプライバシーが無くなっていく可能性がある

・現在現金が持つ匿名性をデジタル通貨の世界において実現するといった、プライバシーの観点からも、ビットコインなどの暗号資産は秘匿化技術を含め注目されるべき

●「ブロックチェーン技術を活用したコンテンツビジネスに関する検討会」から見えたブロックチェーン技術の社会実装にあたってのインサイト

https://comemo.nikkei.com/n/n8e93d68a179d

https://comemo.nikkei.com/n/n745f1f0eb346

https://comemo.nikkei.com/n/ndcf28da37b31

https://comemo.nikkei.com/n/na7bcd8404a27

https://comemo.nikkei.com/n/n8e886017268b

●EUのブロックチェーン観測フォーラム、「Tokenization of physical assets and the impact of IoT and AI」と題するレポート発表

https://www.eublockchainforum.eu/sites/default/files/research-paper/convergence_of_blockchain_ai_and_iot_academic_2.pdf
https://coinpost.jp/amp/?p=79170

  • デジタル技術として、IoT・ロボティクス・AI・ビッグデータをあげた上で、物理世界とデジタル世界をつなぐ役割として、ブロックチェーン技術を位置付けている。
  • IoTとの関係において、サプライチェーンのほか、シェアリングエコノミーや、M2Mのトランザクションや自動執行、データ交換・アイデンティティなどをあげている。
  • またAIとの関係においても、データの収益化、データ所有権の個人への復帰、判断基準の過程・根拠記録、スマートコントラクト監査などを挙げている。

●Ledger誌、今号の特集はブロックチェーンとロボティクス・AI・スマートシティ関連記事

http://ledgerjournal.org/ojs/index.php/ledger/issue/view/6/showToc

●世界経済フォーラム、ブロックチェーンのサイバーセキュリティに関してレポートを発表

https://www.weforum.org/agenda/2019/04/what-leaders-need-to-understand-about-securing-a-blockchain/

https://cointelegraph.com/news/world-economic-forum-releases-report-about-blockchain-cybersecurity

●仮想通貨取引のマネーロンダリング対策の現状

https://www.iima.or.jp/docs/gaibukikou/gk2019_02.pdf

●おかしいのは貨幣制度?ブロックチェーン? ステークのない通貨は適切か

http://namahage-blockchain-blog.net/2019/04/11/stake/

●Is It Time for a Blockchain Brexit?

https://www.coindesk.com/is-it-time-for-a-blockchain-brexit

3–2 論文

●Pricing of Mining ASIC and Its Implication to the High Volatility of Cryptocurrency Prices (マイニング ASIC 機材投資とコールオプションの無裁定原理について)

https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3368286
https://coinpost.jp/amp/?p=79291

・マイナーのインセンティブは、価格上下ではなくボラティリティ

・そのため、価格を安定させようとすると、マイニングのインセンティブが無くなる

・マイナーは仮想通貨価格を安定させるような政策に賛同しない可能性がある

●Game Channels: State Channels for the Gambling Industry with Built-In PRNG

https://eprint.iacr.org/2019/362

●SoK: Off The Chain Transactions

https://eprint.iacr.org/2019/360

●Flash Boys 2.0: Frontrunning, Transaction Reordering, and Consensus Instability in Decentralized Exchanges

https://arxiv.org/abs/1904.05234

●A Normative Dual-value Theory for Bitcoin and other Cryptocurrencies

https://arxiv.org/abs/1904.05028

●Towards Traceability in Data Ecosystems using a Bill of Materials Model

https://arxiv.org/abs/1904.04253

●A Time-Segmented Consortium Blockchain for Robotic Event Registration

https://arxiv.org/abs/1904.04306

●Privacy protection of occupant behavior data and using blockchain for securely transferring temperature records in HVAC systems

https://arxiv.org/abs/1904.04715

●A Primer for Blockchain

https://arxiv.org/abs/1904.03254

●Exploring the Attack Surface of Blockchain: A Systematic Overview

https://arxiv.org/abs/1904.03487

●Improving Hyperconnected Logistics with Blockchains and Smart Contracts

https://arxiv.org/abs/1904.03633

●A Survey of Distributed Consensus Protocols for Blockchain Networks

https://arxiv.org/abs/1904.04098

●The fragility of decentralised trustless socio-technical systems

https://arxiv.org/abs/1904.04192

●GDPR-Compliant Personal Data Management: A Blockchain-based Solution

https://arxiv.org/abs/1904.03038

●A Conceptual Architecture for Contractual Data Sharing in a Decentralised Environment

https://arxiv.org/abs/1904.03045

Section4: Future Events

今週は、豪州シドニーにおいて、EthereumのグローバルカンファレンスであるEDCONが開催され、LayerXからも6名が参加しました。

●EDCON(4/8–4/14 @Sydney)

https://www.edcon.io/

●THE 2ND ZKPROOF WORKSHOP 2019 (4/10–4/12 @ Berkeley Marina)

https://zkproof.org/workshop2/main.html

●ETHCapetown(4/19–4/21 @Capetown)

http://ethcapetown.com/

●CryBlock 2019–2nd Workshop on Cryptocurrencies and Blockchains for Distributed Systems(4/29 @Paris)

http://www.cryblock.org/

●Fluidity Summit (5/9 @NYC)

https://www.fluiditysummit.com/

●Ethereal Summit(5/10–5/11 @NYC)

https://etherealsummit.com/

●Magical Crypto Conference(5/11–5/12 at NYC)

https://www.magicalcryptoconference.com/

●Consensus 2019(5/13–5/15 @NYC)

https://events.bizzabo.com/208980

●Token Summit (5/16 @NYC)

http://tokensummit.com/

●IEEE International Conference on Blockchain and Cryptocurrency(5/15–5/17 @Seoul)

http://icbc2019.ieee-icbc.org/

●Breaking Bitcoin(6/8–6/9、Amsterdam)

https://breaking-bitcoin.com/index.html#tickets

●IEEE Security & Privacy on the Blockchain (6/17–19June @Stockholm)

https://blockchain.kcl.ac.uk/ieee-sb2019/

●Zcon1 (6/22–6/24 @Split, Croatia)

https://www.zfnd.org/zcon/

●Crypto Valley Conference(6/24–6/26 at Zug, Switzerland)

http://www.cryptovalleyconference.com/

●ETHIndia(8/2–8/4 @Bangalore)

https://ethindia.co/

●ScalingBitcoin (9/11–9/12 @Tel Aviv)

https://telaviv2019.scalingbitcoin.org/

●Baltic Honeybadger 2019(9/14–9/15 @Riga)

https://bh2019.hodlhodl.com/tickets

Disclaimers

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    Takahiro Hatajima

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